201 寝る子は育つが、寝る「人」は堕落する

 ṃiddha睡眠は「鈍くて眠くて」ということ。眠くなって、行動的ではない状態です。心が内向きになってしまうのです。内向きになる、ということは、情報を入れたくない、ということです。心に刺激がなくなるのです。それで眠たくなって、寝るのです。四六時中眠気で悩んでいることは、決して健康な状態ではありません。興奮して落ち着きがなくて、また、悩み苦しみが激しくて寝られない状態も悪いが、よく寝る状態もとても悪いのです。寝るということは、成長しないという意味なのです。人は寝て得ることは何一つもないのです。連続する心が常に前の心の影響を受けますから、眠気が出るたびに寝ると、この症状が強になるだけです。常識に基づいて適切な時間だけ睡眠をとって、それ以外に現れる眠気をたちまち切らなくてはならないのです。寝る「子」は育つが、寝る「人」は堕落するのです。
『一瞬で心を磨くブッダの教え』第4章 幸福に生きるための秘訣《人間の真実》アルボムッレ・スマナサーラ サンガ出版【ブッダの実践心理学 第三巻 心所の分析 p130】

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