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「RESEARCH Conference 2024」に参加してきました

表記イベントに参加してきたので感想を記載します。

講演

行政におけるリサーチの現状と今後の可能性~これからの行政に必要なリサーチとは?~

 行政でのリサーチの現状について、デジタル庁、総務省の方から説明いただきました。その後のアフタートークでも少し話を聞きましたが、実際はなかなか理解を広めるのは大変そうだなと感じました。
 社会全般的なリサーチに対するリテラシーが上がる事も重要といった話も印象的でした。

Mercari USにおけるリサーチ組織の立ち上げ

 TheaさんTiffanyさんさんから、メルカリUSでリサーチをどのように広げていったかという話を聞けました。具体的にはリサーチャーだけでなく会社のステークホルダーを巻き込みながらロードマップやバックログ?を作成していく事の重要性を教えていただきました。

デザインの力で組織サイロを打破して変革につなぐ

NTTデータさんからBPR領域で価値を出すためのデザインやリサーチの力及び、組織内のサイロ化をどう解消するのかについて説明いただきました。

生活者研究のめざすところ~生活者起点で未来のくらしを発想する

花王さんからの自社のウェイや世代ごとの調査及び調査を共有することの重要性について説明いただきました。特に世代ごとの家事の話は面白かった。幅広い世代にアプローチして成功している花王さんならではの内容だなーと思って聞いていました。

特務機関NERVはリサーチしない……はずだった

 ゲヒルン株式会社の石森さんから防災アプリの作成に関する裏話やビジョン・大事にしていることについて講演いただきました。非常に良い話でした。リサーチカンファレンスで「リサーチしないし全員でリサーチする」といったこの話を聞けるのもとても良いなーと思いました。
 情報に対する考えの部分はITを仕事している情報産業者として、ギクっとするお話でした。
 スクフェス仙台で聞くのも楽しみにしています!!

未来の暮らしを見つめるリサーチプロジェクト「ビジョンデザイン」

NTTコミュニケーションズのデザイン組織のKOEL Design Studioさんのお話でした。私の会社のメンバーもビジョンデザインアプローチで検討しているので、興味深く聞いていました。時間が少ないため、あまり情報は聴けなかったので、ゆっくり聞いてみたいです。

「リサーチ・ドリブン・マーケティング」~リサーチで事業の意思決定をリードするマーケティング組織の在り方~

 DNAさんから動画サービスのPocochaのケースについて、説明いただきました。一般消費者のレベルとしては、「興味がない」「何で知らない人とはなすの?」という所から始まるが、そこにどのように橋を架けるかという事を目指しながらユーザーリサーチをどのように意識するかという話を聞けました。具体的な仮説をもとにどうしてこのようなCMにしたのか?といった裏話を聞けたのはとても貴重でした。(リサーチする中で改めて自分たちの事業の価値を再発見するという話はとても素敵でした)

『両利きのCX』を実現するデザイン部門の役割

  KDDI株式会社のデザインセンターの活動について説明をしていただきました。デザインの習熟度毎でデザインセンターの介入度合いを変えているだったり、デザインとデータ活用のコラボについてはインハウスのデザイナーだからこそ相乗効果を発揮できるといった事例など、組織的な枠組みの整備がスゴイと感じました。
 

ポスターセッション

 ポスターセッションとして、ポスターが貼られていて、特定の時間に作成者がポスターの前に立ってディスカッションできるといったものでした。

A-2_「先生の笑顔のためにできることって?」価値ある新機能開発に向けたリサーチ活動

線株式会社の都竹さんの発表でした。保育園/幼稚園向けの写真アプリのサービスに関して、リサーチ活動を進める中でその活動自体が会社の中で良い盛り上がりがあったというお話でした。色々と活動されているなと思いましたが、話を聞く中でデザイナーからリサーチャーからプロダクトマネージャまで正式に役割となっている訳ではないものの、横断して活動されており、すごいと感じました。

A-6_ルーツから未来を探る -ビジョンデザインアプローチの実践成果と学び-

会社のメンバーが発表した内容でした。聞きに行こうと思ってましたが、盛況だったので、声を掛けれませんでした。お疲れさまでした!

A-14_Roots of SmartBand Research Culture Book

 スマートバンクさんでリサーチの全体像をまとめて公開した資料の話でした。会社としてリサーチを大事にしていることでこのような資料にまとまって行ったことを教えてもらいました。
 知識をまとめるというより、実際にコミュニケーションでこの内容を使っているという事でとても素敵だなと感じました。

A15_プロジェクトを超えてリサーチ結果を活用するためのroots<根っこ>づくり

 imagoさんで過去のリサーチについても形式知化してまとめたという事例について教えていただきました。九州大学の学生さん主体の会社という事で、若い世代のリサーチを中心にしているという事でしたが、3年くらいのインターンを繋ぎながら実施している会社さんという事でとても興味深く話しを聞けました。メンバーのモチベーションが高いのもすごいと思います。

B-4_都市生活者がジャングルに滞在することの意味の探索的リサーチ

武蔵野美術大の炭田さんの事例でした。自分が自然豊富で不便な場所で暮らし、その状態をエスノグラフィとして記録することで日々の意味付けについて考えるというテーマでした。そういったテーマで美術作品と論文を書く事を考えているという事で、面白かったです。

B-8_「余裕」とは何か。リサーチ・スルー・デザインの実践

スキマ時間等のタイミングで上手にその時間を使えないという焦りが余裕がない状態では?といった余裕のない状態に対して、どのようにノイズ、遊びを入れるかといったテーマでの研究でした。会社の中で趣味?で集まったメンバーで検討したという事でそういう事が出来る会社が素敵だなと感じました。

B12_スポーツインストラクターの専門性確立に向けた探究

 タクティブさんで卓球のインストラクターさんへのリサーチ結果の報告でした。特化したドメインの事例であまり聞いたことないケースだったので興味深く聞くことが出来ました。暗黙知をどう形式知化するかという事で、SECIモデルとも関連する話だなーと思って聞いていました。

B16_営みの循環-デザインリサーチ授業の学生成果事例

 東海大学の学生さんの説明で物事の循環に自分がどう関連したストーリーが紡がれるか、またそこから提言できるサービスは?といった面白いテーマの事例を聞く事が出来ました。発表の資料がとても見やすくて素敵でした。

感想

 講演も面白かったですが、ポスターセッションが抜群に良かったです。学生さんやデザイン系の方等普段話すことが出来ない方の発表を身近に聞け、質問もしながらインタラクティブに話が出来る機会はとても豪華で、また聞きたいと思いました。
 ポスターセッションの形式は必ずフィードバックもらえるし、またディスカッションの中での気付きもありそうなので、私もやりたいと思いました。
 あと、本の紹介コーナーも良かったです。木浦さんの新刊出たの知らなかったので買おう!あと、田中角榮さんの本が気になりました。


運営の方々、ステキな会をありがとうございました。


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