建築家の時代は終わって、建修家?修築家の時代?

もう建築を新築する時代は終わった。これからは過去の建築を修理、改修して使っていけばいいと思うのですが。但し天才的優秀でうまい建築家(たとえば菊竹、丹下、妹島さんクラス)はどうぞ名作、傑作を残してください。
 昨日親戚の女性が通っているバレー教室の発表会があって、うちの近くの宮前区民会館のホールに見に行きました。「白鳥の湖」でしたが、バレーは、昔パリの「オペラ座」以来だなと、懐かしく観ていました。バレーは実に楽しかった。
 で、ホールの中を見ていて、「これ以下には作れないだろうな」と思うような質素(実質的)な建築に感心しました。設計は佐藤武夫の事務所。
 私は本気で「これで良いのだ」と感心しました。
 宮前区の区役所と抱き合わせで、ちょうどチキンハウスを建てた時出来ました。50年前です。佐藤武夫はその2~3年まえに亡くなられたから、勿論現場にも来ていない「佐藤総合設計」?(正式な名前を知らない)のもの。
 恐らく区役所もホールも、当時佐藤事務所が何十と生み落としている庁舎建築の一つでしょうが、必要最小限の合理主義。
 二流、三流の建築家が建てた講堂のようなホールも見てきましたが、下手なデザインは自己満足のムダだらけ。もうそんな「豊かな時代」は終ったと思います。
宮前区役所のホールは金がかかっていないところが最高に良い。
 ただ、改修は必要です。便所は階段7,8段の下にある。2階席への階段が2,30段あってEVがついてない。昨日は気温が30°Cちかくあったのに、ホールは冷房が効きすぎて寒くてしようがない。今は温度調整も進んでいるんでしょ?
 業者は仕事が欲しいから建て替えようと言っている。
 これからは「建修家」とか「修築家」の時代で、建築家の時代は終ったのではないか?とつくづく思うのですが・・・ 

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