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エブリデイおっぱい

息子が生まれて2週間ほどが経った。
最初に感じた絶望感(というと大袈裟か)は少しずつ少しずつ薄くなってきたような気がする。
はじめは「なんだかよくわからんけど小さな生き物」だった息子も少しずつ「家族」になってきているように感じる。

産後は1ヶ月ほど、マレーシアにある産後ケアセンターを利用させてもらっている。出費はかなりかかるけど、里帰りもしないし長期の応援も見込めなかったので、必要経費だ。
ナースさんが24時間体制で常駐していて、お世話の仕方を教えてもらったり、代わりにお世話をしてもらうこともできる。お母さんをとにかく休ませよう!というこの文化は中国や台湾で浸透してる文化だそうなのと、マレーシアは産休育休が少ない(全部含めて100日ないくらい)こともあって、こうした施設がたくさんある。

最初は産後ケア入ったしゆっくり休みまくろう(夜寝よう)!と思っていたのだけど、いざ入所して子育てについて教えてもらうと、授乳をしないと胸が張るから、授乳しない場合でも夜間に起きて搾乳した方がいい、とか、おっぱい飲ませるための姿勢を模索したりとか、結果的に授乳にとても時間が取られたりとかして、案外休めない感じ。さらには何時間毎に授乳を!とか搾乳の頻度もこのくらい、左右均等に飲ませて…とかいろいろ言われるもんだからもうほんとパニック。
生まれてこの方、こんなに四六時中おっぱいについて考えたのは初めてだよ…。
今は少し落ち着いて、いい意味で多少周りの音を無視できるようになりましたが、最初ほんとにキツかった。赤ちゃんのことよりおっぱいのことばっか考えてるし、タスク感がすごくてなんも楽しくなかったなぁ。

それでも私はまだ、他のことを産後ケアのナースさんたちに委託できるので、おっぱいについてだけ悩んでればいい。でも世のお母さんはこれにプラス家事やったりお風呂したり、もっと休めないんじゃないだろうか。また一つ、赤ちゃんが生まれたての頃の休めなさの実態を見た気がする。

とにかく初産で知識がないもんだから、いろいろ見聞きする。産後ケアのナースさん、かかりつけの医師、日本にいる親戚や友人たち、そしてネットの情報。すばやく情報が手に入るのはありがたいけど、どれを信じてやったらいいかがわからなすぎて、先にも書いた通り、入所して1週間〜10日くらいはめちゃくちゃ翻弄された。いまでも授乳中はネットの海を彷徨ってしまう。

時間があっという間に過ぎているような気もするし、一日が長いような気もする。よそのおうちの子の成長ってめっちゃ早いけど、我が子は一日一日全部見てるから、そのせいもあるかも。

いつの日かこの日記を読み返したときには、また別の悩みを抱えてるんだろうな。
おっぱいばっかりに気を取られていた今の時期が懐かしくなったりするんだろうか。
そうなることを楽しみに、息子と夫と毎日を重ねていこう。

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