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いとしのピーマン

マレーシアに住んでまもなく4か月。
幸い日本の食材やら何やら入手しやすいし、アジア圏ということもあって、食文化的にも親しみやすく、比較的食生活に関するストレス少なめで生活できてると思う。

ただ「あっ、この食材ってこっち売ってないんだ!」と思うものがあって。
それがピーマンと長ネギ。探せばあるんだろうけど、ほぼ見かけない。長ネギはあるけどえらく高い。特にピーマンに関してはとんと見ない。緑色のパプリカはあるんだけど、パプリカとピーマンじゃ味が全然違うんだよな。

そしてその気づきとともに、日本にいる時にはかなりピーマンのお世話になってたことに気づいた。私ピーマンすきだったんだな〜。

子どもの頃は苦いしエグいしで嫌いだった。炒め物とかに混ざって入ってる場合も、なんとか息止めて食べる、みたいなことをしていた記憶がある。
大人になって一人暮らしをしてからも、わざわざ買うことはなかったのだけど、野菜食べといた方がいいかな…と思う時に手に取ってら濃いめの味で炒め物にしてなんとか食べる、みたいなことをしていた。必要に迫られて無理やり食べる感覚ですね。

明確にピーマンの苦手意識を克服するきっかけになったレシピがある。それが有川ひろさんによる小説「植物図鑑」に登場する、ピーマンのおひたしだった。
小説の中で、ピーマンはゆがくと苦味が低減して食べやすくなる、といった表記があって、半信半疑試してみた。すると本当だ。確かになんか食べやすい。細切りにしたピーマンをサッとゆがいて鰹節・ごま・めんつゆで和えただけのシンプル設計がなんだかやたらおいしい。
ピーマンてこんなにおいしかったっけ。
しかもこの濃ゆい緑色の野菜を食べているだけで、なんだか健康に良い気もしてくる。
めっちゃお得な気分。

もうひとつピーマンをすきになるレシピがあって、もはやバイブルになりつつある「きのう何食べた?」に登場するピーマンとしらすのパスタ。作中でシロさんが「ピーマンたくさん食えてすきなんだよね」と言うように、確かにピーマンたっぷりいれてたべたいレシピ。ピーマンもりもり食べられる。

コウケンテツさんのレシピであるピーマンと油揚げの煮物もすき。こちらは丸ごとのピーマンを焼いて煮付けちゃうという大胆&簡単さ!
そして何よりおいしい!暑い季節は冷やしたまんま食べちゃう。マレーシアの気候にはもってこいなんだけど、肝心のピーマンに出会えていない。

なきゃないで生活は送れるんだけど、海外にもありそうな食材ゆえに、ピーマンの幻影を追ってしまう私なのでした。

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