【休職教員】復帰か、休職か

5月の初旬から休職しましたが、正確には90日間取得できる病気休暇でした。期間はとりあえず1か月間だったので、この後に復職するか、休職を延長するかで、すごくすごく悩みました。当時の葛藤を含め、考えたことを書いていけたらなぁと思います。


復職か休職か、本当に悩んだ。ただ、何もせず過ごしていると、漫然と休職したいとか、復職すべきとかいろんな考えが頭をぐるぐる回るので、思いつくことをとにかく書き出した。

【復帰したい理由】
●人数が少ない中で回している今の学校の先生方に迷惑がかかる。学級が崩れているとはいえ、1人でもいた方が良いと思う。
●今後教師を続けるなら、辛さからに逃げてしまったという経験が残る。今後苦しいことがあった時に、度々休むようになってしまうのでは。続けていくことで自信になっている部分があったので。
●環境のせいでしんどい部分がもちろん大きい。でも、授業の感覚とかテンポ感とか教材研究とかの力は、現場を離れている間に落ちているように感じる。たとえ落ち着いた普通の学校であっても、今頃しんどくなっているのでは?と感じる。休んでいて授業力が戻ることはまずない。それなら、今復帰すべきではないか。
●ここまで荒れている学級はそうそうない。今年頑張れたら、メンタルはすごく強くなると思う。

【復帰したくない理由】
●1年間ひたすら耐え続けるのはしんどい。自分の身や心を削ってまで取り組む仕事ではないのではないかと思うようになってきた。
●「きもい」「近づくな」「うざい」の言葉に耐えることから始まる。正直気持ち的には行きたくない。
●あの感じの子どもたちなら、耐えて耐えてやりきって、なんとか「この教師もなかなかやるね。認めてやろう。」くらいだと思う。正直、割に合っていないと感じる。
●1年間耐えられると、精神力は確かにつくと思う。あれば素敵な力ではあるけれど、今後絶対に必要な能力か?
●この1か月の様子を見ていて、この子たちのために頑張りたいという意欲がない。こうまで反抗されて、適当な態度でいて、それでも包み込んで大事にするのはしんどい。ただそれって、教師として失格ではないかという小さい正義感もある。
●子供に今、超えられている状況。何かにつけてさぼりたい子どもたちだから、戻ることが子供にとってプラスにならない。
●うまくいくビジョンがもてない。無理だと思っている。

書き出しても結局、すごく悩んだ。気持ちを天気に左右されてしまうところが自分にあり、曇天の日は「もう休もう。もう無理だよ。」と思ったし、晴れて気持ちの良い日は「今の気持ちで、本気で頑張ったらいけるのでは。」と思った。また書き出しつつ、「割に合わないとか、対子どもでしんどいから休むとか、教師としてだめなんじゃないか。」と”あるべき姿”の教師像が顔を出していたのもしんどかった。

休職延長の決め手の1つ目は、体のことだった。

精神科の先生には、「今は学校から離れているから生活リズムは取り戻せているよね。だから行けそうな気になるかもしれないけど、それは典型的な適応障害の症状だから。復帰したらまた動悸も不眠も戻るよ。」と言われた。

確かに、と思った。戻るなら動悸も不眠も、そして食欲不振も、さらに休む直前になっていた慢性的な下痢も戻ってくると思った。

そんな中、服薬して無理やり働きたくはない。
また、乳児の我が子を育てるのに、妻も大変なのに、その上に体調面で苦労をかけるのは嫌だと思った。無理をすると、次は取返しがつかないことになりそうで怖かったこともあった。

2つ目は、家族と親友の言葉だった。

親友にも数時間電話で相談した。ほんとにいいやつで、「休むのが怖い気持ちはわかる。乗り越えれば強くなることも。でもさ、メンタルを強くするために、教師になったの?」と言ってくれた。
すごくはっとした。確かに、鍛えるために教師になったんじゃないよねって思った。

また、妻は子どもが産まれ、住宅ローンもある中で妻は不安だろうと思ったが、それでも「休んだらいい。違う学校ならあなたはやっていける。」と声をかけてくれた。そして、「どうすべきか、じゃなくて、あなたはどうしたいの?」と言ってくれた。

自分が本当にどうしたいか。あんまり考えたことがなかった。その視点で上の”休みたいor続けたい理由”を見た時、続けたい理由は全て「教師ならこうあるべき」という教師像から来たもので、自分の感情ではないのでは?ということに気がついた。

本心は、「辛い。あの学校に戻りたくない。」だった。妻に泣きながら「休みたい。」というと、「だよね。」と明るく言ってくれた。


こうして私は、休職を延長することにしました。
正確には、「病気休職」を取ることになりました。

今はこの判断から半年経ちましたが、休んで良かったと思っています。
でも、休職はやっぱり辛いこともあります。
休めて良かったとは思うけれど、せずに働けるならしない方が良かったかなという思いは今も正直残っています。

次回は、休職の要因を振り返ってみようと思っています。
誰かの何かの参考になれば、とっても嬉しいです。





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