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若いうちにしか出来ないことを

 まだ30にもなってない身分で恐縮ではあるんだが、やっぱ若いうちにしか出来ないことってあると思う。実感してきた。

 時を経るたびに10年前は容易かったのに肉体が追っつかないそんな経験が増えてゆく。

 いつだってその価値に気がつくのは過ぎてしまった後、失ってしまった後なのだ。とはいえその最中にある者にそれに気がつけなんて無理筋だ。当時の自分を思い返せばわかる。口煩え大人の助言なんて聞くはずがないのだ。

 世の中の若くして成功できた者たちは若さという財宝にいち早く気づけた者と言い換えられる、そうに違いない。俺もここ数年でやっと気がつくことができたんだ。若さというもう戻らない輝きに。

 ……

 最近カレーパンを受け付けなくなった。

 天丼もムリ。

 あと、なんかデッカいアメリカンな食いモン(ピザとかバーガーとか)にドカドカとチーズがブチ込まれている光景をみると美味しそうより恐怖が勝つ。

 とりあえずカレーパンに焦点を当てよう。

 なんなんだあれは。ただでさえ油分の多いカレーをわざわざフライするやつがあるか?

 正気とは思えない。

 俺はカレーは好きだ。そしてパンも好きだ。カレーを生地で包んだら手軽に食べられて美味しそうだなと思う。それはわかる。

 我が国におけるスナックの定番、おにぎりにはそれが出来ない。ご飯にはルーを閉じ込める能力がないからだ。カレーと組み合わせるとなるとサフランライスやドライカレー、キーマカレーといった方向性に制限される。

 そして見たことないが海苔巻きにもムリだろう。

 だからパンが最適だ。

 なのにどうして生地の選択肢が”アレ”しかねえんだよ。

 相手の胃もたれを誘発することに特化させたとしか思えないその姿。油が油を包んでいる。俺には耐えられない。

 酸化した油が健康に悪いのは広く知られているところだが、タニザキパンや第二パンで売られてるような工場製のやつはとっくに酸化が進んでいることだろう。恐ろしや。

 同量の生姜や大根の浅漬けが用意されてればなんとかなるか? ザワークラウトが付け合わせになってればいける? いや、なぜ食事でそんな心配をしなくてはならないんだ。

 カレーパンを誰が考えたのかは知らんが(印、英には無さそう)、どういった事情でこうなったのかは知らんが、ピロシキとどっちが先か知らんが、この油は暴力としか思えない。開発当時は日持ちの問題とか、生地の強度の問題で揚げざるを得なかったのかもしれない。現代より働き盛りの若年層が多く、コッテリした味付けの需要が多かったのかもしれない。だが今は令和だ。和暦を使わない君にいえば2020sだ。多様化したって良いじゃない。

 このパンの対象年齢は27歳だ。R-UNDER27。パッケージにそう明記して、販売時には年確をするべきだ。出ないと不幸な被害者が生まれる。

 香りや音は美味そうなんだもん。

 はあ。


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