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味付け数の子3種の濃厚チーズ味 サルディーニャ島の赤ワインで

数の子などの魚卵系フードはワインと合わせづらい。組み合わせを間違えると口の中がとんでもなく不快になってしまう。そしてその可能性がかなりの確率なのだ。今回、スーパーで面白いおつまみを見つけた。味付け数の子 3種の濃厚チーズ味。チェダー、モッツァレラ、クリームチーズ。これならチーズが手伝ってワインとの相性も良いかもしれない。

イタリアのスパークリングワインのフランチャコルタ、ギリシャの白ワイン、イタリア ウンブリア州のオレンジワイン、イタリア サルディーニャ島の赤ワインに合わせてみた。

この中ではサルディーニャ島が正解。他のワインとの相性は微妙だった。賞味期限を1日、2日過ぎていたので、若干の風味の劣化がワインと良くない当たり方をしたのかもしれない。
さて、それぞれのワインの味わいと相性について。

ジュゼッペ・ガッバス, リッローヴェ, イタリア, サルディーニャ, 2020, 14%, 2,695円
Gabbas, Lillove, Cannonau di Sardegna, 2020, 14%

グラス底まですっきり見通せる明るいレッド。
香りにはチェリーリキュール、シェリー酒のようにギュッと詰まった香りがあり重心の高いこの品種をしっかりと低めに。乾いたハーブ、黒胡椒もありスパイシー。潮香もほんのり。樽は使ってなさそうだが微かにヒノキのような背筋が伸びる香りはハーバルな香りの延長か。
味わいには甲高くチャーミングな果実味、甲高い酸味はやや垢抜けないが飲んだ後に鼻腔に迸る潮香。
(89.5/100)(12月27日)

クリーミーなチーズがまったり絡む。プチプチの食感が堪らない。これを食べると正月気分になる。数の子のコク、塩味、そして苦味はややはっきりと。磯臭さもほんのり。数の子をワインの潮香と乾いた果実味が包み込む。クリーミーなチーズにワインのタンニンがよく調和。ただ、ワインが余韻を支配してしまい、あまり数の子の風味が上がってこない。相性: ★★★☆☆

コンタディ ・カスタルディ, ブリュット, フランチャコルタ, イタリア, 2,888円
Contadi Castaldi, Brut, Franciacorta, Italy, 12.5%

グリーンがかったフレッシュなイエロー。注ぐと細やかな泡が力強く立ちリングのように残る。その後の泡の立ち上がりは穏やか。
香りにはフレッシュな青リンゴ、快活な果実香が独占的。白い花、イースト香は軽いがほんのり。
味わいはライトでフレッシュで快活な果実味、力強くシャープな酸味が舌をギュッと掴むよう。思いのほか黒ブドウのタンニンも力強く残る。ほんのりと塩味、ヨードのようなほろ苦さ。シャープで潔い突き抜けた酸味に強い個性。
(90/100)(1月1日)

味付け数の子に。フレッシュな果実味と酸味に、数の子の生臭さがぶつかってとんでもなくネガティブな余韻に。相性: ★☆☆☆☆

ドメーヌ・シガラス, ギリシャ, サントリーニ, アシルティコ, 2022, 14.5%, 4,326円
DOMAINE SIGALAS, SANTORINI Assyrtiko

微かにグリーンがかった淡い色調。
香りには爽やかに青リンゴ、白桃、グレープフルーツやレモンの柑橘香も、白い花のフラワリーなニュアンス、潮風の香り。
味わいにはハリのある果実味、鼻腔を柑橘果皮のほろ苦い香りが抜ける、塩味とミネラルたっぷり、ミネラルは硬質でほんのり舌が乾くよう。これぞ海のワイン。それでいてクリーンで洗練されている。
(90/100)(12月15日)

味付け数の子に。透明感の高い果実味が直進して数の子にぶつかりこちらもとんでもない余韻に。相性: ★☆☆☆☆

カンティーナ・ライナ, ペスキエラ・ディ・パチーノ, ビアンコ, イタリア, ウンブリア,  2022, 約2,800円

Cantina Raina, Peschiera di Pacino, Bianco
ゴールドがかった明るい強い色調、微かに濁り。
香りには酸味の強い北のりんご、フレッシュな花梨、そしてツンとくるりんご酢。フェノリック、ビネガーのニュアンスはっきり。微かに好意的な範囲でブレット、野生酵母特有のフレーバー、それでいてキレイでどこか洗練された雰囲気すら。通常は同居し得ないものが同居。
味わいにはやはりギュッとした酸味がくるが滋味と芯のある果実味がそれを包み込みながらやってくる。余韻にほのかにさつまいものような素朴な甘みと土っぽさあり。完璧な順でフレーバーと味わいがやってくる。
(91/100)(12月27日)

味付け数の子に。ワインの酸味と複雑さがかろうじて生臭さを立ち上げるのを押さえるがそれでもいまひとつ。相性: ★★☆☆☆

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