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辛口カレーたい焼き ジョージア産オレンジワインの小麦粉とスパイスへの抜群の相性

浅草のたい焼き工房求楽(くらく)でたい焼きを購入。あんバター(250円)と、珍しい辛口カレー(290円)。
茶碗を新調するため、年末に浅草かっぱ橋道具街で一通り買い物を終えた後のおやつ。お店の前に少し人が並んでいたが、すぐに順番が回ってきた。あんバターは『バターが溶けるため、すぐにお召し上がりください』との注意書きで、買ったその場で出来立てにかじりつく。溶けたバターのジュースで潤う口内に、粒あんの甘みがたっぷりと広がる。無条件幸福が訪れる。一緒に頼んだブラックコーヒーで引き締めてはたい焼きをひと口。年末の癒し。
そして辛口カレーはたい焼き持ち帰ってワインに合わせることに。

ワインはジョージアのオレンジワインと、シャンパンメゾンのポメリーがカリフォルニアで造る本格派スパークリングワイン。まずはジョージアワインに。

ヴァジアニ・カンパニー, マカシヴィリ・ワインセラー, ルカツィテリ, ジョージア, カヘティ, 2019, 13%, 2,280円
Vaziani Winery, Makashivili Wine Cellar Rkatsiteli, Kakheti, Georgia

美しい琥珀色。
香りにはドライアプリコット、アプリコットリキュール、焼いた洋梨、ドライフラワー、オリエンタルスパイス、樽でもなくステンレスでもない乾いたニュアンスはクヴェヴリの陶器のテクスチャーに由来か。好意的な範囲でブレットのようなほんのりワイルドで、微かに麝香のようなフレーバー。
味わいは見た目とは意外に軽快な凝縮感の果実味。舌が乾いたように感じるタンニン、酸味はやや穏やか。ほろ苦さが複雑さにさらに面白さを乗せる、思いのほか余韻は軽くスッと消える。凝縮感は以前のヴィンテージはもっと力強かったような気がするが、こちらは上品な仕上がり。
(89.5/100)(12月15日)

辛口カレーたい焼きにワインを合わせていく。中身の辛口キーマカレーはしっかりとスパイスが効いていて、甘味を感じる生地に絡んでちょうど良い塩梅。その余韻にワインを入れると、小麦の生地、カレーのスパイスに高度にシンクロ。ワインの風味が以前のビンテージに比べると軽快だが、もう少しオレンジワインらしい重さやグリップが効いているとさらに素晴らしい相性になりそう。相性: ★★★★☆

続いてカリフォルニアのスパークリングに。

ルイ・ポメリー, 12.5%, 3,289円
Louis Pommery

ゴールドがかった明るい色調、注いだ瞬間は力強いが、ふと時間が経つと細やかな泡がやや繊細に控えめに。
香りには焼きリンゴ、りんごジャムなどはっきりと甘みの強いりんごがこれまたズドンと分かりやすい樽のバニラ香とともに力のあるボリュームで。とはいえほんのりと海藻のヨードのフレーバーもあり、パワーのみでなく奥行きやニュアンスに富む。
味わいにはジューシーな口当たり、香りから想像されるほど果実味のパンチはなく力はあるがまったり、ゆったりと広がる。鼻腔を抜けるローストやヨードの香り。酸味はキュッと引き締まってメリハリ、余韻に塩味のようなニュアンス、ほろ苦さがゆるゆると広がる。
(89/100)(12月29日)

辛口カレーたい焼きに。たい焼きの生地の甘味をワインの酸味と泡がさっぱりとさせる。カレーのスパイスには樽香のバニラのニュアンスがよく馴染む。が、期待通りで期待を超えてはこないか。相性: ★★★☆☆

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