いとしの君よ (羽衣歌子)。
羽衣歌子の歌う「いとしの君よ」。柳水巴=西條八十の作詞、編曲は伴奏楽団の指揮者であるウェイン・コールマン自身かと思います。大正末から昭和の極初期、日本には欧米から最新の楽曲とそのレコード楽譜が輸入され、ハイカラ層に愛好されていました。アメリカからはジャズやハワイアンが入り、ヨーロッパからはタンゴやシャンソン、少し後にルンバなども加わって、当時の日本音楽界は早くも百花繚乱の様相を呈していたのです。欧州、特にフランスではレビューの女王と呼ばれたミスタンゲットや、アメリカから来たジ