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高校現場で一番割を食うのは「学年主任」

小学校では、学年主任と担任を兼務するところも割と多いのかも知れないが、高校は(たぶん)学年主任と担任は別が通例だろう。
学校現場が「ブラック」と言われている。これは間違いない。
「給特法」を含めて、こんなに労働と対価のバランスが合わない職業はない。

その中でも、「学年主任」は一番損な役回りだと思う。これは学校内にいる人なら実感していることだろう。教頭も激務だが、管理職という地位と手当があるからまだマシだと思っている(楽ということは絶対にありえないが)一方で、学年主任は1日100円ぐらいしか手当がつかないのではなかったか、確か。
赴任していきなり主任は無いだろうから、担任を一回りして、その後になるのが多いパターンかもしれない。
学年主任はとにかく「嫌われ者」に徹する必要がある。担任が主任に相談するのは、十中八九「悪い話」だろう。不登校、いじめには至らないまでのいじり、モンペ気味の保護者対応…。
もし盗難などが起こったら、生徒指導担当と連携しながら、アンケート、学年集会なども対応しなければならない。

それでいて、卒業式などで真っ先に生徒・保護者にお礼を言われるのは、もちろん担任だ。
お礼をもらうためにしているわけではないが、そのような光景を見るたびに、「学年主任だけはしたくない」と強く思うようになった。

幸い?にも、私はその経験を経ず、残りの教員人生を送れそうだ。
こう書くと、「教員失格」という意見も出そうだが、本当に教員の仕事に「酔わない」限り、めんどくさいポジションにつくのを避けるのは、誰でも考えるだろう。
それに、自分の仕事に「酔っている」教員が、果たして良い結果や影響を生み出すのかも疑問だ。冷静に自分の姿を見ることも必要なのではないか。

学校だって、社会の一組織だ。
聖職という幻想に囚われて、別世界という妄想に囚われてはいけない。

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