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渋谷のハロウィンを見て、日本は世界で一番”優しい”国だと痛感した話

ソウル梨泰院の群衆事故から二日後、渋谷のハロウィンは大勢の人で賑わったものの、交通整理に当たった警察の方々の多大なるご尽力のおかげで大きな事故もなく無事終わりました。

これを見て改めて感じたのは日本の行政は世界でも一番”優しい”だということです。

「日本の行政が”優しい”」なんてお前何を言っているんだ?とお思いの方もいらっしゃいますが、ここで言う”優しい”とは「他の国なら守る必要がない人まで国や行政が全力で守ってくれる」という意味で、ちょっと嫌味を込めた言い方です。

というのも渋谷のハロウィンは別に主催者がいるイベントではなく、仮装した人が勝手に集まっているだけに過ぎません。

しかも不特定多数の人間が統制されない状態で集まると必ず「不測の事態」が起きてしまい、実際に店のシャッターを壊されるといった被害も出てきます。

そんなわけで渋谷のハロウィンは地元のお店や通勤で渋谷を使う人にとっては迷惑千万なことであり、仮装してやってくる人たちは「招かれざる客」であったりします。
(渋谷の商店会の代表が「変態仮装行列」と呼んだこともありました)

もし他の国でこのような出来事(どこかの場所に勝手に人が集まる)がある場合、行政が取る対応は主に次の2つです。

1.放置する

人々が勝手に集まるので、行政は基本的に何が起きても「自己責任」というスタンスで放っておきます。

警察による治安維持はあくまで集まった人が暴徒化しないよう「社会の治安」を守るのが目的であり、集まった人を守るわけではありません。

不幸にも事故が起きたらそれは行政の過失ではなく本人の自己責任で片付けられてしまいます。(韓国の事故の場合それでは人々が納得しないので今犯人捜しに躍起になっていますが・・・)

2.規制する

中国なら間違いなくこうしますが、要は警察や軍隊が出動して強制的に集まれないようにすることです。

この場合、「個人の自由」は完全に後回しにされます。

最初から「個人の自由」が無いような国ならいいのですが、日本の場合は法を破らない限り「個人の自由」は保障されているので、仮装して渋谷に行くのも完全に自由です。

もし国が強制的に規制をかけてしまうとハロウィンを心待ちにしていた人たちも「楽しみ」も奪われ、個人の自由が潰されるような社会になってしまいます。


ということで世界中の多くの国が勝手に集まる人に対して「優しくない」姿勢で臨むのに対し、日本の警察はそのような人たちのことを全力で守り抜きました。

中には取り締まりを行っている警察官に対して暴言を吐いた不届き者も居たみたいですが、そんな人でも警察は守ってあげたのです。

日本に暮らしていると例え外国人であっても随所で”国や行政が守ってくれる”ことを実感することができます。

少なくとも世界でここまで”優しい”国は私は知りません。

まあ税金はちゃんと払っているのでサービスを受ける権利はありますが、時々「ここまでしなくてもいいんじゃない?」と感じることもあるので、誰でも守ろうとする”優しさ”は時には「過保護」になってしまうかもしれません。

社会全体が「過保護」になってしまうと、一人一人の「自分の身を自分で守る力」は低下してしまい、安易に他人に依存する(他人のせいにする)ようになるので長い目で見ると大きなデメリットです。

ただ誰をどこまで守ればよいかは線引きが難しいのも確かなので、こればかりは安易に答えが出せることでもないと思います。

これからの日本は「弱者の保護」と「国民の自立」を如何に両立させるかが課題になるかもしれません。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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