【姉枕】「ねえ、これでいいの?」
姉さんは、きっと寝ぼけている。
だから、あと少しだけ、あと十秒だけ、してもらって、十秒たったら、もうやめよう。
十、九、八、七、六、五……カウントダウンを始めたものの、擦られるたび、快感がどんどん高まって、いまにも暴発しそうだ。十秒持つかどうかもわからない。
四、三、二。
声には出していないのに、カウントダウンに合わせて、指の動きも速くなっている気がする。
イチ。イチ、イチ……。
一から先に進めなくなって、僕は掛け布団の中で全身を硬直させていた。
「これで、いい