見出し画像

海外大学 ”フェミニズム”の授業①:Misogyny(女嫌い)

こんにちは!メルボルン大学で学部留学をしているれいです!
日本は日に日に暑くなっていると思いますが、南半球にあるオーストラリアでは日に日に寒くなっていて冬になりつつあります(あー寒いっ)。

実は数週間前から冬休みに入っており、私は先に単位を取ってしまおうと思い、3週間集中型の冬休みの授業を履修しました。
そして今日が初日でした!個人的に面白いトピックだと思ったので、学んだことや自分の考えをnoteに記録していきたいと思います!

Feminism - フェミニズムの授業

私が選択したのは「Feminism」の授業です!

専攻が社会学なのでジェンダーについてはよく考えますし、女性として日々思うこともあるのでフェミニズムは大事なテーマだなと思いつつ、実は今までなんとなく避けてきた節がありました。
なぜならフェミニズムと言っても色々ありすぎて全部を理解するのが億劫に思えたし、最近では過激なものも多くフェミニストに対する否定的な意見を多く見聞きしてきたからです。私も女性ですし、男女平等は大事だと思いつつ、過激な感情論を持つ人だと見られたくなくて「自分はフェミニストです」とは言いたくない自分がいました。

ですがメルボルンに生活していて、友人とジェンダー平等について話す機会があったり、自分が「女性」であることを改めて感じる経験が何度かあったため、冬休みの少ない授業の候補の中にFeminismがあったのもいよいよ本格的に学ばなきゃいけないタイミングなんだと思って履修を決めました。

今日がその初日で、久しぶりにキャンパスに行ってきました。
Feminismだし女子だけなんだろうなーと思っていたら、約20人のクラスに4人も男子がいました!なんて意識の高い学生なんだろう、、、。
男子も興味を持ってこの授業を取っているという事実に嬉しくなりました笑
(他の時間帯にもTutorialの授業があるので、全体ではもっといるかも?)

Misogyny - 女嫌い

初日のテーマは「Misogyny」、女性蔑視・女性嫌悪についてでした。
さっそく重いテーマ。

Lecture(講義)では、まず歴代の哲学者たちが主張した「女性とは何か」に対する考えを学びました。(実はこの授業、社会学と思いきや、哲学 ”Philosophy" の授業なのです)

昔の哲学者なので全員、男。私からすると本気でそんなこと思ってたの!?と疑いたいほどMisogynisticな考えばかりでした。

例えば、アリストテレス。女性は生命の源であると主張しつつ、しかし男性が精子を出さない限り子は埋めないから受動的な存在(Passive)で、男性より劣っていると考えてたらしい。そんなん、女性が命を張って子供をお腹で育てない限り男性だって子孫は残せないんだから、むしろ男性は精子を出すことしかできないじゃん!とか思っちゃいました。

他にもジョン・ロックやイマニュエル・カントも生物的な特徴から女性は男性より劣っていると主張していました。ニーチェに関しては、交際経験が少なくプロポーズも断られたことから、「女性は敵だ」と思っていたらしいです。そんな個人的な意見から哲学語っていいの、、!?笑

哲学者だけでなく、心理学者もMisogynistが多かったようです。
1学期に心理学で学んでから個人的に好きだったErik Eriksonは、女性のアイデンティティは性的な魅力と子育てで決まると主張していたらしく、がっかりしました。

※これは私が理解できた範囲で書いているので、事実と異なる場合があります!

自分も意外とmisogynyを経験してた。

Lecture はオンラインで受けて、少人数クラスでディスカッションをするTutorial は対面で授業がありました。

初回の授業だったので、まず自分のFeminismに対するスタンスを聞かれる匿名のアンケートに回答しました。
「あなたはフェミニストですか?」とか「オーストラリアはSexism(性差別的)だと思いますか?」などの質問があり、私は全然答えられませんでした、、、。それを学びにこの授業を履修したんですー///(言い訳)

後半ではテーブルごとに自身の女性蔑視や女性差別の経験を話し合う時間がありました。私は幸いなことに今まで割とずっとリベラルなコミュニティにいましたし、両親も理解がある方なので経験ないなーって思っていました。しかし他の人の意見を聞く中で過去を振り返ってみると、自分もいくつかMisogyny的なものに対面していてモヤモヤした経験がありました。

一番最初に出てきたのは、中学生の時の経験。
社会科の授業で原発の是非についてクラス全体でディベートする授業にて、私は近隣住民の立場から反対の立場を主張していました。そして多くの男子は経済的な面から原発に賛成していました。議論になると力がこもりがちになる私は色々と理由を述べたのですが、授業後に男子たちが「女子はいつも感情的になる」と大声で話しているのを聞いてしまいました。
私はその時自分の考えをバカにされたことに怒りを覚えましたし、そこに住む人たちの感情を考えることがなぜ経済の発展と同様に大事な視点であると男子たちが考えないのか理解できませんでした。
もう何年も前のことですが、すっっっごくモヤモヤした経験なので今でも鮮明にその時のことを覚えています。

(しかしかく言う私も「自分はフェミニストです」と堂々と言いたくない理由として感情的な人間だと見られたくないから、と初めの方に書きました。
「女性=感情的」というステレオタイプがあるわけではなくて、フェミニストに対してそういうイメージを抱いてしまっているのです。なので今回の授業でフェミニズムについてきちんと理解し、なんとなく形成されてしまったこのイメージを崩すことを私は目標にしています。自分がフェミニストかどうかも見極めたい。)

他のクラスメイトは、女性の存在は男性に比べて軽視されがちということを学校や職場などの例をもとに話したり、テレビやSNSなどメディアが若い女性を無知な存在であるかのように笑い物にしている例などを挙げたりしていました。

どれも大事な視点だし、すごく共感できるものばかりでした。
そして改めて考えると自分もいろんなMisogynyを経験してきていたんだということに気づくことができました。


明日は「女性の弾圧」について学びます!(というかもうLectureは視聴済)
こうやってnoteに書くと自分の考えが記録できるし、頭も整理されるので続けていきたいと思います。

それではまた!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?