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スモール・リーダーシップ 「チームを育てながらゴールに導く」を読了した。

先週はスモールリーダーを読んでた。
この手のリーダー系統の本はたくさん読んできた中で、1エンジニアとしての目線で納得できる書籍だった。

自分がリーダー素質があるかは別として、求めてるものは協調型だった。

技術でチームを回そう

この本は、協調型というキーワードだった。
エンジニアだからこそチームのリーダーはこの協調型が大事になってくる。

一言に協調といっても、漠然としてるけどリーダーと2人以上いなければリーダーという言葉は出てこない。
リーダーは、そこにチームがあるから存在する。
チームがどう機能するかはリーダー次第なところはある。

しかし、リーダーはみんなと協調しなければうまく回らない。
そのためにスモールリーダーという立場は、相手の意見や議論の中立的な立場で俯瞰できる能力が必要になると自分は思ってる。

この本は自分が想像するリーダー像に近い考えの書籍だったので、納得できた。

スモールリーダーの心構え

まずは自分を変える。
スモールじゃなくても、当然なことです。
チームで仕事するのを色々やってきた中で、結局自分が変わらないと人の気持ちを動かすことはできないです。
自分の中では、GTOの漫画から学ぶとこれにつきるのですが学級を変えるには先生からなんだろうというところを若い頃に感じたこと。
先生じゃなくても、だれかが率先して動かなければリーダーにはなれないですしチームを動かせないと思ってる。

1人では動かない

1人では動かないことを基本にすること。作業な部分を複数人でやるという話ではなく、方向性・議論をするときに1人の考えだけで突っ走らないということだと思う。
チームとは合意で動くものであって、1人で突っ走り1人で決定することはチームではあり得ない。
必ずだれかのレビューや意見を聞きチームとしての方向性・認識を揃えなければならないので、1人で動かないとはそういう意味だと感じた。

メンバーに敬意を払う

どんなメンバーに対しても敬意を払うことが、チームを機能させるためにもっとも重要。
嫌いな人・仕事しづらくてもまずは自分が敬意を払うことを大前提にしなければならない。
持ち上げるとかではなく、しっかりと受け答え人格否定ではなくなぜ?そう思うのか敬意を払いながら進めることを意識する。

行動と人格を切り離すことを意識することが大切だ。
人格否定はしない。もっといえばなぜできないんだ?とか君仕事ができないじゃんといった部分もかなりマウントを取りがちになるリーダーは多いかもしれない。
なぜ自分と同じようにできないのか?それは自分じゃないからだと私は思う。
出来てないのは当たり前だと思って、メンバーがやりやすい環境やできるような動きをリーダーがしなければならないなと感じた。物事を動かしやすくしていくのを意識したい。

自分が5人いたら最高なチームにはならない。自分にも不得意な分野があって、それぞれが得意な分野を活かして最高なチームを作っていくため行動することを意識したほうがいい。

感情的にならない

感情があるから人間なんだけど、リーダーにとって一番大事な部分は感情的にならないことだと思う。
自分は感情的になってしまうことがしばしばある。
わかっていても感情を表に出してしまうことが若い頃は特に多かった気がする。
最近は、感情がこみ上げそうになったら、一旦止まる・寝る・散歩するといった今の高ぶった感情を抑えるように心がけている。
これはチームにとってもそうだし子育てでも起きやすい。やはり瞑想は必要なのかなと思ってる。
怒りを感じると人は防御的になり言い訳がでてきてチームにとっても負の連鎖が起きる。行動と人格を切り離すはここにもある。

言葉によって個人の学びがチームの学びになる

個人の中に形式知と暗黙知とスキルというものがある。

  • 形式知:言葉になってる知識

  • 暗黙知:言葉になっていない知識

  • スキル:身体化された知識

暗黙知と形式知は、知ってるかどうかでスキルは身についているかという意味になります。

暗黙知と形式知・スキルはそれぞれバラバラです。
業務にとって暗黙知は属人化に近いものがある。この暗黙知を形式知に変えていくことがチームにとって必要なことです。
暗黙知を言葉にかえていくことができれば個人の学び・チームの学びになっていく。
よくあるアウトプットもこれらに属している。
ブログを外向きに書いていくことをチーム全体で行うことで、それぞれのノウハウを言語化できることは、形式知に変えていくことができる。
形式知に変えることは、ルール化・ドキュメント化の意味になっていくのでチームの属人化を防ぐことができる。

スキルは、それらを行う個々のメンバーが実施していくことで身についていくということだと思う。
身体化された知識は、考えなくてもコミュニケーションの中で出てくる知識のレベルのことだと思う。
ここまでいくと認識のズレもなく、スムーズに会話や物事を進められると思う。イメージとしては課題に対して考えていることがわかるようになる。

チームに火をつけろ

L'Arc~en~Cielのハートに火をつけろを思い出したタイトルの章だった。
チームに火をつけろ!というとこれから料理始まるのでフライパン(プロジェクト)に油(チームメンバー)をいれて火をつけるようなイメージがした。

段取りするために、地ならし

料理でも段取りが大事だし、物事段取りが全てなような気がする。
地ならしは、仕組みを整理をすること。
チームの役割を定義することがリーダーの役目。
だれがやるのか?ではなく、この役割の人がやるか。決めること。
まずは役割を定義することがポイント。

コミュニケーションを基本として、長々と依頼書をまとめるのでなく、まずはどの作業をだれに依頼するかをコミュニケーションから読み取っていく必要がある。

計画づくりの考え方

ミッションの全体像を把握すること。チームとしてのミッションをやりきる文化があったとしても正しく理解していなければ、間違った方向に進んでします。
リーダーだけで考えるのではなく、チームメンバー全員を巻き込んで考えることを意識していく。
最終目的を明らかにすることも大切で、ビジョンとかイメージがチーム全体がもっていないと、迷子になったりする。
このチームがなにを目的として動いているのか。チームにとって足並みを揃えるように取り組む必要がある。

揺れる心と向き合う

人間は、勇気・謙虚さは心の問題。理屈だけでは解決できない。
根性論でできることではない。
グーグルのマインドフルネス(瞑想法)といった、ものを取り入れたり心の乱れを落ち着かせるようしたほうがよいと感じた。
心の乱れはプライベートのこと仕事にことにしても、結局解決するのは自分自身のコントロールでしかない。
瞑想する時間を常に一日一回でも取り入れようとおもった。

チームで「正しく考える」技術

チームで正しく考えるには、ホワイトボードなど使ってアウトプットを出していくことから始めることが一般的です。
正しく考えるためには、やはり論理的思考は必要不可欠。
論理構造を整理して、きちんと言葉と言葉を積み木のように整理して組み立てることをリーダー含めメンバー全員が考えていく必要がある。

自分の主張だけでは、異論が飛び交う。
主張だけではなく、正確な根拠を追うことを意識することが大切。

図解力を磨く

言葉の地図は、よく聞く言葉。
やはりエンジニア業は、新しい考えや概念・設計といったゼロから考えることが求められる。
このとき、メンバーとの認識を揃えるためには図解がもっとも有効な手段です。
自分もよく話すときには、これらを準備することが多い。
頭のイメージは、人それぞれ違う。
頭の中のイメージを揃えることで、会話がスムーズ進み余計な説明が不要になることがある。

実感してることだったので、これからも説明するときに複雑なときには、これらの図解を使っていきたい。

アイコンを活用したり、時系列や構造を意識することもここでの図解のポイント。
ただバラバラになった情報だけではなく、矢印といった形でわかりやすい時系列に説明することが大切だと思ってた。

対立は意見を掘り下げるチャンス

自分の仕事でも意見の対立は起きる。
人間が人間である以上、さまざまな意見はある。
対立がおきるからチームなんだと思ってる。

対立は意見を掘り下げるチャンスと捉える。
その考えがなかったら、一つの学びと捉えることもできるし、逆もある。

リーダーは常に調停役

すでに崩壊してる終身雇用。
上司が部下に見て覚えろ。私の意見は絶対という昭和気質な時代はもうない。

常に昨今は多様性の時代であり、様々な人や仕事があって、それに順応するようにリーダーは対応しなければならない。
多様性を受け入れることが求められる。

価値観感の違いがこれほどまで、大きくなったのはSNSが普及したことだろう。
組織の人ではなく個人が好きなときに価値観を共有することが簡単に行えることができたことで、上司や合わない人とわざわざ付き合う必要性もなくなった。好きな仕事を自由になった背景に多様性が生まれたと思う。

リーダーは、この多様性をどのように受け入れてチームに動かすかが、スキルとして求められる。

相手を黙らせたからといって、その人を説得できたわけではない

ジョン・モーリー

ジョン・モーリーの言葉が納得した。
黙らせたからといって、それを説得できてなければ亀裂は生まれる。
チームにとって亀裂は避けなければいけないことであり、マウントをとるような人は淘汰される。

リーダーは、黙らせるのでなく意見を聞き道しるべを提供していくことに努めなければならないと感じた。

物事を解釈するには、その人の価値観です。
何が正しいか。どうすれば良いかを考える際の根拠になる。
論理的思考で考えていき、どこが落とし所なのか見極めるのもリーダーの努めだと思ってる。

話すことで整理できる

エンジニアの場合、それがなぜなのかなんで動かないのだろうというのは日常茶飯事だ。
相手と話すことで整理できる点は大きい。
リーダーも人間。整理ができないときもある。そんなときはメンバーと話、自分以外の意見を聞き考えることがポイントだと思った。

リーダーは言葉にできない感覚に手を差し伸べる

リーダーじゃなくても、メンバーが言葉にできない感覚にたいして、手を差し伸べることが大切。
一緒に考え、悩み解決の糸口を考えていくこと。
自分ごとのように課題に取り組むことが大切。

それが信頼となって、チームの士気を高める

信頼により主体性が育てられる

信頼によって、チームの主体性が生まれていく。
やはり信頼がないとチームは整理しない。スポーツで学んでたこと。
信頼しなければ、メンバーがどう動くか予想ができない。
信頼し合う関係で、各自どう動けば相手が動きやすくなるのかという考えになっていく。
まずはリーダーから信頼を得られるように率先してチームとの信頼関係を築いてく必要がある。

人狼ゲームで目線を学ぶ

目線はそれぞれに異なる。この目線を養うためには人狼ゲームがもっとも効果が養われる。
自分はあまりやったことがなかったけども、これらをチームの雑談の時間だったりで行うと良いなとおもった。

人狼ゲームは参加者が村人チームと人狼チームに分かれる心理戦ゲームです。昼は討論をして怪しい人を投票で処刑、夜は人狼が村人を襲撃。村人チームは全ての人狼を見つけ出し、人狼チームは数を減らして勝利を目指します。

人狼ゲームはカードゲームではあるものの心理戦のゲームです。
先に述べた通りチームでも心理戦が行われています。デイリーやウィークリーといったところで、やりとりが行われ相手がどのように考えているのか。主張や矛盾・嘘などを俯瞰していく必要があります。
チームは敵ではないですが、相手の目線や感じてることを探し出す力を養うことができるようです。

自分のチームにも取り入れたいと感じた。

チームの活動を「見える化」する

これは今の副業でも行われており、チームの活動が見えづらくなのは経営目線やチーム目線においても良くないです。

しっかりと振り返り、ネクストアクションといった部分を言語化していく必要があります。
時間が取りづらい場面も多々ありますが、思ってることを週1でもいいので、まとめるドキュメントや付箋といったものを容易しておくのは良いかもしれません。
ホワイトボードといった物理的なものを容易することは昨今は難しいですが、オンラインで付箋ではれるボードを容易しておくのも良いと思った。
タスクとは別に、各自が思っていること次にやることを自発的に自分がかけるタイミングで書いていく。

このスタイルは、自分が「見える化」の部分で感じた考えです。
今後は取り入れたいと思ってる。

まとめ

リーダーとしての立場・チームをどう動かすか。リーダーはチームのハブであり大黒柱のような存在だと思っています。
スラムダンク理論でいけば、強いメンバーだけではチームとしては機能しません。チームを機能させるために各自の専門力をいかしてその領域でチームを動かす必要があります。将棋のようなそれぞれのコマの役割があって、それらを駆使してチームを動かして大将を取るようなゲームがチーム開発だと改めて再認識した。

リーダーとして、どうあるべきかどう動くか。学びが多い良書だったので、リーダーとしてやっていきたい人は、読んでみてほしいと思った。

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