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「組織を変える5つの対話 ―対話を通じてアジャイルな組織文化を創る」を読了した

先週に 「組織を変える5つの対話 ―対話を通じてアジャイルな組織文化を創る」を読了した

1月くらいから予約できて 3月に発売され、寝かして積読してた本を読了できた。チームや組織論が大好きな自分にとって楽しみにしてた本。

組織を変える5つの対話

この本は、組織を変えるために必要な5つの対話が書かれた本です。
信頼・不安・なぜ(WHY)・コミットメント・説明責任に分かれた形で書かれています。

色々なビジネス書からの引用を使いつつ、組織に必要な対話について述べている。

対話:人間の秘密兵器

この本は読んだことがないが、「動物の中でも人間は特別なコミュニケーションを行っている」という部分がたしかにと思った。

多くの動物は「ライオンから逃げろ」を伝えるときは、吠え声や鳴き声や動きで伝える。
その点、人間は同じ種族や物事に関しての情報を噂話で発展してきた。

社会的動物の人間はお互いを理解して評判を築き、大きな集団として協力しあいって情報共有していく。
他者を理解することで、チームや組織を築いていくことができる。
しかし、現状ではそれがなかなかうまくいかない。そのために人間は他者やチーム・組織といった一つの集団の中で理解しあって物事を進めていく。

対話の重要性をより強く大切なことだと勉強になった。
コードレビューにしても他者を理解して、コードの合意を取る。
それは組織の物事でも他者やメンバーと理解し合って進めていく。

なぜ言葉のちからを失うのか

対話をすることで協力し合うことができる。人間は優れた対話力を持っている。しかし、時として言葉の力を失う。
それは認知バイアスという欠点ということ。
ハヤカワ文庫のファスト&スローに書かれてるようです。この本も購入して意思について学びたいと思っている。

自己中心的バイアス
  自己を過大に評価する
偽のコンセンサス効果
  個人的な見解が一般的であると思い込んでしまう
ギャンブラーの誤謬(ごびゅう)
  ランダムな事象が過去の結果によって影響を受けると思い込む
コントロールの錯覚
  外的な事象に対するコントロールを過大評価する
損失回避
  より価値のあるものを得ることより、今持ってるものを失わないことに価値を見出す
ナイーブな現実主義
  現実に対する個人的な見解が正確であり、偏りがないと信じてる
否定的バイアス
  ポジティブな出来事よりも、不快な出来事を思い出しやすくなる
平常心バイアス
  未曾有の災害に備えるのを嫌がる
結果バイアス
  意思決定の評価を、プロセスの質ではなく、その結果によって行う

組織の対話:P27ページ

認知バイアスのこの内容を読んで、当てはまることが多すぎた。言語化されてより学べた。
認知バイアスが働くと、アジャイルやリーン、DevOpsの手法を採用するのを妨げることがある。
共同作業において、これらの認知バイアスは生産性そのものをさげる恐れがるようだ。
経験的にこれらのバイアスはあって、対話するときに言葉のちからを失うことはたくさんあった。

人間社会では、自己開示や他者理解が大切です。
認知バイアスが働くと効果が半減する。歪んだ見方をなるべく減らしていかなければと改めて感じた。

まずは信頼から

人と関わっていく社会では、信頼がすべてなところがある。
信頼がなければ様々な面で、壁があり物事をうまく進めない。生まれてから団体生活から始まった人間生活で信頼を失った人もいれば今でも信頼を維持できてる友達・仲間がいる。
信頼を築いていると物事はスムーズに進むことができ、助け合うことができる。自己啓発に近いがチームや組織にとっても信頼は重要な部分をしめている。

弱みを見せる

信頼を築く対話をするにあたり、あらかじめ弱みを見せることをいとわない姿勢を確立しておくと良いでしょう

組織の対話:P63

だれしもが弱みはある。
この弱い部分を先にさらけ出すことが、チームの1メンバーとしての懐に入っていけるスキルだと感じた。

自分の言葉に弱みがあることで、脆弱性があるようにも思えることが親しみやすい人と映り、自分の話を誘導しやすく感じる。
弱みがなく自分自身を理解してもらえないと、突発的なミスや仕事においても周りの人から、仕事ができない・不満が出てきます。

これは色々な色々な会社に勤めてきて思ったことというよりかは、学生時代からも弱みを見せることを意識的にしてきた。

子供のころから、できないことだらけだったこともあって人よりも努力しないといけないと常に言われてきたからなのかもしれない。

自分の弱みを知ってるということは、自己を分析できていることだと私は思っている。

自己開示はチームにおいて必要な対話です。
強い人・弱い人色々メンバーにはいるけども、常に弱い部分を見せ得意な人に助けてもらい、逆に自分が強い部分で他者をサポートできる人になりたいと思っている。

 人のためのテスト駆動

TDD、実行されるコードと同時にテストを書く手法を行えば、「安心感と深い理解」が得られる

ケント・ベック:テスト駆動開発

この感覚は、「推論のはしご」と呼ばれている。
信頼を築く対話の際にも必要なことであり、意識する部分である。
ビジョンやミッションといった部分にも繋がっている。

  • 観測可能データ

  • 観測したデータを選ぶ

  • 意味を加える(言語化)

  • 自分のつけた意味に仮定をする

  • 結論をだす

  • 世界についての信念を採用する

  • 信念に基づいて行動する

「人のためのテスト駆動開発」
この一連の流れを行い自分の解釈を一致させています。
自分の中で言語化していく。
整理した情報を相手に伝える・認識を揃えるといった部分で必要な手法だと感じた。

信頼があれば時間の節約になる

信頼があれば、時間を節約できる。
知らない人やりづらい人様々な人がチームにいます。
会社に入って、まずは信頼を得る・どのような人なのかを知ってもらうことから始めていきましょう。

信頼がない状態で、ただ業務をこなすだけでは「こんなこともできないの?」とか相手に自分が思ってることを伝えることが出来ません。

その人自身に自分を知ってもらい、懐に入ればその時間は節約できる。
関係性ができると、会話がスムーズに行われて何をいってるのか肌で感じることができて認識を合わせるのが早くなる

友達でも同じようにおきるし、そういうことかーとか事細かく説明しなくても理解してもらえる。このラインが時間節約のポイントになる。

ここにプラスで付け加えると、決めたことは必ずドキュメント化・文書化しておくことが大切です。

ログを取るという意味に近いですが、他のメンバーが入ったときにも組織がスムーズにやったことを掘り起こせる状態にしておくことです。

この文章こそが万人受けできる文章になるように、前提知識だったりを組み合わせて落とし込んでおくことがチーム開発で必要なことだと感じています。

信頼が相手との距離や壁を壊していくことが大切だと思っています。
まずは「人のためのテスト駆動開発」をチャレンジしていきたい。

毎日だれかしらと話すため、毎日実践はできる環境にはいる。

WHY(なぜ)を作り上げる対話

チームとして集団行動する原動力を「WHY」として言語化すべき

組織の対話:P111

なぜ?は、関係者全員を巻き込まなければならない。

上から目線でWHYを押し付ける経営者は、百害あって一利なしという言葉はしっくりとした。
組織の理念は、押し付けるものではない。一緒に考えるものだ。

たたき台を作り、それらを協議し合うことが大切だと改めて思った。

本質的な関心事や表向きの主張を区別することを意識して、協議することも大切です。
なにを言わんとしているのか。なにを伝えるのか情報の整理を意識する。

この本は読みたいと感じた。買って読みたいと思う。

成功を収めるために、組織はいつも自らの存在意義と行動の核となるWHYに基づいて進む必要があります

TED:サイモン・シネック

「なにを」「どうやって」は、「WHY」に至る道筋を定義する戦略と戦術であとから付いてくる。

成功するには、顧客やメンバー・投資家まで組織に関わる全員に理念を開いて理解してもらう必要がある。

会社の理念は?とは難しい問題ではあるが、これを提唱しないと足並みを揃えるとはならないんだと思った。

まずは、WHY以前にチームがどうあるべきか対話して協議していくことから始めていこうと思っている。

まとめ

アジャイルな組織文化にしていくためには、対話がすべてだと感じた良書だった。
コミットメントまでいたるまで、アジャイルは自己啓発な部分がかなり色濃くでてくるが、人が集まりチームが形成されて組織になっていく。
アジャイルじゃなくても組織に属していくために対話を大事にしていきたい。

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