センスを感じる会話(6-3)

「恋は奇跡。愛は意思。」
「会えない日もちゃんと可愛くてごめんなさい。」
「生まれ変わるなら、またわたしでいい。」
博報堂の尾形真理子さんの作品で、「ルミネ」のシーズンコピーです。
「3憶当たるから買おうよ」といわれても、それほど気持ちは動かないけれど、「1憶使ってもまだ2憶!」といわれると、急に欲しくなる。そんな言葉の力に惹かれたとインタビューで答えています。
コピーは、人の心を動かす「矢印」をつくることとも。
人の心に刺激を与えて「気分」を誘うということでしょう。
「今日は晴れてるわね」というと単なる情報。
「今日は外でランチを食べたら気持ちがいい日だね」というとコピーになると説明しています。つまり、「今日は晴れてるわね。じゃ、外でランチ、美味しいかもね!」という行動を誘っているわけです。
女性が、どのようなことを感じているのか?
いつもそれを考えて、無理のない表現を探しているそうです。
アパレルの販売で「雨の日」は強敵です。
濡れた傘を持ちながら服を見る、ムシムシしているのに試着するとか、ちょっと嫌。
だから、「雨の日もルンルン気分でおしゃれしよう!」では、強すぎて気分が上がらない。
そして生まれたのが、「雨が嫌いだった頃、わたしはまだ誰のことも好きじゃなかった」という作品です。
日常会話も、相手の気持ちとキャッチボールを楽しむ姿勢が大切です。

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