55 レジカウンターのセッティング

◆ 55 レジカウンターのセッティング
レジカウンターは、購入を決めたお客様が代金の支払いのために案内される場所です。とても事務的な、金銭の授受という儀式が行われます。
代金のやり取りは、支払うお客様にとっては一瞬、テンションが下がる場面です。
受取るスタッフは、隠してもテンションがあがっています。
互いの立場がくっきりと浮かびあがり、テンションのすれ違いも起きる場所です。
いい意味で緊張感を整えることで、気持ちがすっきりします。基本的に、カウンターの上には、一切、ものを置かずに準備します。筆記用具、トレー(カールトン)、電卓なども引き出し、または下部の棚にしまうようにします。
一客が終わる毎に、備品はきちんと片づける習慣をつけます。そして、かならず、カウンターの表面を、きれいなダスターで軽く拭きます。とくに、冬場などはウールの繊維が落ちています。黒いニット商品を購入されたお客様のあとで、白いブラウスを広げると、繊維が付いてしまいます。それを防ぐために、一人のお客様が終わったら、必ずカウンターを乾拭きします。
その際、丸く拭くのではなく、最後にカウンターの端(淵)を四角を描くように拭きます。これが、見て美しい所作です。
試着室も同様ですが、一客が終わった時に次のお客様が気持ちよく利用できるように、セッティングを怠らないようにします。
物事の始めと終わりをきちんとする躾は、所作を磨くのにも役立ちます。始末のきれいなスタッフになりましょう。

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