物議をかましてるAppleのプロモ動画は何がダメなのか?
ここ最近、米アップルの新型iPadの動画が荒れに荒れまくってました。
その物議をかました動画がこちら↓↓
こちらの動画ではiPadの耐久性の優位性をクリエイターにアピールするために楽器やカメラといった道具をプレス機で破壊するという設定になっています。
すると、楽器演奏者やクリエイターが猛反発。
公開されてからXでは非難の嵐でタイムラインが賑わってました。
多かったのは、
「物を粗末にしてる」
とか
「楽器演奏者に対してのリスペクトに欠ける」
「Appleはクリエイター向けの製品をアピールしていたのに破壊していた残念だった」
という声が多かったです。
面白かったのは、海外ではそれほど炎上していなくて日本国内で強く非難されていたという事実です。
日本人にとっては、こういった物を破壊するという演出が「物を粗末に扱っている」という印象につながり趣向に合わなかったのでしょう。
それに対して、僕はXでこんなPostをしました。
何が言いたかったのかを、こちらでは詳しくお伝えします。
そもそもAppleは常識や前例を破壊する、という理念からスタートしています。
それが核心的で当時主流だったIBMやMicrosoftにはない、デザイン性とクリエイティビティがウリでした。
若き日のスティーブ・ジョブスがIBMの本社の前で中指を立てている写真が彼の反骨心とAppleに込められた想いを表しています。
つまり、Appleとはスティーブ・ジョブズの理念を反映した会社なんですよ。
そもそもが。
だから、前例や常識を破壊することでイノベーションを生み出して来たんです。
iPhoneもiPadもiPodも、そんな世の中の常識をぶち壊すところから始まっているんです。
今回の新型iPadの動画も、Appleからしたら当然のこと。
むしろ普通の演出だったと思います。
それが今やAppleは日本のスマートフォン市場でシェアNo.1を誇っており、「物を大事にする」「もったいない」という日本の風潮に合わなかったということです。
これは、売れてしまったがゆえの不自由さと言えるのではないでしょうか。
にわか楽器Playerからすると、「楽器を粗末に扱っている不快だった」という声が多くありますが、そもそもロックシーンをはじめアーティスト活動は世の中に対するアンチテーゼから始まっています。
例えばブルースやジャズなどは当時の社会情勢や常識への反骨心から生まれた文化です。
ロックシーンにおいては、楽器を破壊するアーティストが新しい時代を築いてきました。
セックスピストルスや楽器をめちゃくちゃ粗末に扱うし、ジミヘンドリックスはギターをステージで燃やすパフォーマンスで有名です。
それを日本の紅白歌合戦でマネした吉川晃司さんは大目玉を食らってNHKを出禁になったというエピソードからも、日本と海外の文化の違いが顕著に表れているといって良いでしょう。
有名どころでいうと、XJAPANのYOSHKIは「破壊こそ創造」と言わんばかりにドラムセットなどをライブ毎に壊しまくりです。
元メンバーのTAIJIやアンプにベースを突き刺してショートさせていたし、LUNA SEAのJはMVでベースを燃やしてました。
その他にも、ライブでギターを放りなげたり、ぶっ壊したりすることなんて、ロックバンドでは当たり前の光景です。
僕が好きだったギタリストの人は、ギターを叩きつけることが愛情表現とまで言ってましたから。
実際に、ロックバンドが楽器をぶっ壊すのはどれくらいスタンダードなのかは、ロックの大御所「ザ・フー」の映像を見てみれば一目瞭然です。
確かに今は時代は変わったかもしれませんが、やっぱり世の中の常識や当たり前を壊して新しい文化を切り拓くには、破壊的なパフォーマンスが必要に感じます。
それがセンセーショナルでカッコいいんです。
今回のAppleに動画も、「過去の前例や常識を壊して新しいクリエイティブを創造する」という理念が現れていて僕はカッコいいと思いました。
それを非難してしまうのは、新たなイノベーションの種を消してしまっているようで残念に感じます。
賛否両論あるかもしれませんが、僕は今回の動画に関してはなんか世の中が小さくまとまってしまっているように思えて仕方がありません。
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