筋肉痛のときの運動って良いの?
運動は筋肉の炎症を軽減させる
「筋肉痛のときは運動しない方が良いですか?」
この仕事をしているとよく聞かれます。
これに関しては未だ確固たる答えはでていないといったところ。
一般的に筋肉痛というのは炎症反応ですので炎症処置は『安静』が基本。
ですがアメリカのデューク大学の研究チームの発表によると、「運動は筋肉の炎症を軽減させる可能性がある」らしいのです。
この研究は慢性炎症について言及したものですが、もしかしたら運動後の遅発性筋肉痛にも関係するかもしれません。
IFN-γが筋肉の炎症に関わる
筋肉に限らずですが、身体に炎症が起きるときには、たくさんの分子が関わります。
そのなかでIFN-γという炎症促進分子はさまざまな筋肉の炎症に関連していると言われているんですね。
そこで研究チームは人工筋肉をつくり、それを高濃度のIFN-γに1週間浸しました。
すると人工筋肉は慢性筋肉痛のように筋の萎縮や収縮力の低下が現れたそうです。
萎縮した筋肉に電気刺激を与えると
次の段階として研究チームは慢性筋肉痛様の萎縮・弱化した筋肉に電気刺激を与えて擬似的な運動を起こさせました。
すると、あたかも炎症治療薬を投与したような反応が現れ、運動そのものに抗炎症作用があり炎症促進分子に拮抗する能力があるということが分かりました。
つまり
運動そのものに炎症に拮抗・抑制する働きがあるということが分かりました。
筋肉の慢性的な炎症がある人はぜひ積極的に運動してみてください。
抗炎症作用があるということは、筋肉痛時の運動もあながち間違いではないということが伺えますね。
炎症反応には効果アリかもしれませんが、『痛み』によっていつもと違う動き方だったり代償的な動作が出てしまう場合には、また違った問題を引き起こしてしまうため、自分の身体と相談しながら行っていきましょう。
痛みがある場合にはまた違ったメカニズムが働くランニングやジョギング、ウォーキングなどがオススメです。
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