見出し画像

目標をクリアにする / ノート環境構築に必要な3要素 / プライドを手放す

Weekly R-style Magazine ~読む・書く・考えるの探求~ 2023/07/24 第667号


はじめに

先日、身内に不幸があり作業時間がうまく取れなかったので、「はじめに」は割愛していきなり本文へとまいります。

今回は、目標について・ノート環境の構築について・プライドについての三つのエッセイをお送りします。

目標をクリアにする

前回、目標へのアプローチを紹介しました。そこで以下のような保留を置きました。

>>
その〈目標〉が明瞭であれば、後はどうすればそれが達成できるかを考えるだけでOKです。
<<

"その〈目標〉が明瞭であれば"、そこに向けてのアプローチは逆算思考や階段思考でいけます。逆に言えば、〈目標〉が明瞭でなければこのアプローチを直接適用することができません。

今回はこの問題に取り組みましょう。

■特殊な環境

〈目標〉は、若い頃であれば、クリアな状態で与えられる場合が少なくありません。たとえば、学校の先生から「明日までにこの宿題をやっておくこと」と言われたら、それが目指すべき〈目標〉として機能するでしょう。あとは、いかにしてその宿題を片づけるかを、逆算ないしは階段思考すればいいだけです。

こんな感じで、他者によって目指すべき状態が与えられていたり、どう考えても自明なものでしかないならば、難しいことは何もなく、すぐさま次のステップ(手順を考えるステップ)へと移れます。

しかし、そのようにして〈目標〉が与えられるのは、普遍的な出来事ではありません。ある特殊な環境──教育を目的とした人工的な環境──においてのみ起こる出来事です。

ですので、そうした環境から抜け出ると、途端に他者から〈目標〉を与えられることがなくなります。年齢を重ね、初心者でなくなると、自分でその〈目標〉を見出さなければならなくなるのです。

もう一度確認しますが、そのような状態は不自然なものではなく、むしろ自然なものです。ナチュラルな状態では、そもそも〈目標〉が他者から与えられることはありません。ある教育目的のために、一時的・限定的に〈目標〉が与えられることがある、というだけです。

ということは、私たちがその"所与の〈目標〉が欠落した状態"に出会うことは避け難く、どこかの段階でその心積もりをしておいた方がよい、とは言えるでしょう。

というのも、クリアな〈目標〉を見出すことは存外に難しいからです。

ここから先は

7,713字 / 3画像 / 1ファイル

¥ 200

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?