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酸味と健康:季節に合わせた酸味の摂り方

私たちの体は、四季を通じて異なる栄養を必要とします。特に、酸味の摂取は、そのタイミングや量が重要だと言われています。酸味が持つ肝臓への効果と、季節に合わせた食事法について考えてみましょう。



 
酸味は、一般的に肝系統を含む肝臓を元気にする効果があります。これは東洋医学における五行説の「木(肝系統)」の要素に関連し、肝臓の活動を支えるとされています。しかし、酸味を過剰に摂取すると、逆に肝臓に負担をかけてしまうことがあります。このバランスの取り方が、健康を維持する上で非常に重要です。
 
特に季節の変わり目、土用の時期から秋にかけては、体が酸味を必要としていないとされています。これは体が自然と季節の変化に適応しようとする時期で、無用な負担を避けるためです。また、酸味は脂肪を分解する働きがありますが、この時期に酸味を摂り過ぎると必要な良質な脂肪まで分解してしまい、冬の寒さに対する体の保護機能が低下する恐れがあります。
 
例えば、みかんは酸味の代表的な果物で、旬の時期には特に美味しくて手ごろな価格で手に入りますが、無闇に多く摂るのは避けるべきです。肝臓は冬に活発に働くため、その時期に適量を摂るのが望ましいとされています。



一方で、春や夏は酸味を用いた食事が肝臓の活性化に役立ちます。特に朝、肝臓が最も活動的な時間に酸味を取り入れると良いでしょう。梅干しを朝食に取り入れるのは、昔からの日本の知恵です。
 
また、酸味はダイエットにも有効です。特に脂肪が気になる方は、春から夏にかけて酸味を取り入れることで、自然と体重管理ができるかもしれません。しかし、冬にはこの方法を避け、代わりに適量の酢酸(例えば米酢)を取ることが推奨されています。米酢は肝臓に優しい酸味の一つとされています。
 
ダイエットに役立つ食べ物として、コンニャクや野菜類がありますが、これらも季節を考慮に入れつつ健康的に減量することが大切です。
 
季節ごとの体の変化を理解し、適切なタイミングで適切な量の酸味を取り入れること。これが私たちの健康を支える基本です。朝に梅干しを1、2個摂る習慣は、季節を問わず、毎日の健康管理に役立つでしょう。季節の変わり目には特に、体に優しい食生活を心掛けて、元気に過ごしましょう。
 
東洋医学講座 2巻 P.91 小林三剛著 参照

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