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雲路の果て / Cocco【My Fav Song】

当時高校生だった私は、コンビニでアルバイトをしていた。
いつも通り品出しをしていると、店内のUSEN放送で流れてきたのがこの曲だった。
イントロから衝撃を受けた。ダークサイドに堕ちるような痛々しい音と歌詞に感情を揺さぶられて、聴き終わっても興奮していたのを覚えている。

最後まで聴いて、「歌っている人、誰だろう?」と耳を澄ませていると”こっこ くもじのはて”というワードを耳にした。当時はインターネットもまだ普及していなかったから、翌日の学校帰りにCDショップに駆け込んで、彼女のCDを探した。初めて購入したCoccoのシングル。

アルバイト代は学費や生活費に必要で、貧乏だった私にはCDを買うお金すら惜しかった。けど昼ご飯が抜きになってもいいと、勢いで購入した。通学時も、学校の休み時間も、暇さえあれば聴いてた。

バイト中にこの曲に出会わなければ、Coccoとの出会いもなかったかもしれません。彼女と出会わなければ、今の自分はなかった。暗い雰囲気だけれど、私を救ってくれた宝物の曲です。

大人になった今聴くと当時の情景とともに、あの頃はわかりえなかった思いが浮かびます。人前ではめったに歌わない、一人カラオケ専用曲。

やさしさや暖かさでは救えないほど、人は傷ついてしまうことがある。見たくない現実もある。痛みから目をそらさずに、裸足で傷だらけのままで歌う彼女の姿に救われたのは、私だけではないはず。

この目さえ
光を知らなければ
見なくていいものがあったよ
からだが
あなたを知らなければ
引きずる想い出もなかった

出典:歌ネット





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