台湾・玉山登頂してきました ~台湾が大好きになる4泊5日プラン♪~
こんにちは。
スタッフ田村です。
先日、台湾の玉山を登頂してきました。
2019年に韓国・漢拏山を登って以来、5年ぶりの海外遠征となり、ずっと楽しみにしていました。
台湾の山を登る場合、入山許可証(警察に提出)に加え、その山域が国家公園に指定されている場合は別途、入園許可証(国家公園に提出)が必要になります。
台湾の最高峰(標高3,952m)である玉山も例外ではなく、許可関係の手配を始めるところから玉山登山のスタートです。
許可関係については、ヤマレコさんのこちらの記事がとても参考になりました。
■台湾 玉山登山の準備について(行き方・アクセス・申請・抽選・個人手配)
https://www.yamareco.com/10th/?p=9252
山と道さんの「TAIWAN HIKER’S HANDBOOK」も、まずは一度ご一読を。
■TAIWAN HIKER’S HANDBOOK
https://www.yamatomichi.com/journals_cat/taiwan-book
「これから玉山を目指す!登ってみたい!」という方は、私の方でも店頭にて詳しくお教えしますので、なんでもお尋ねくださいね。
▶台北市内に1泊
私は、4泊5日でスケジュールを組みました。
初日は、福岡空港から台湾桃園国際空港へと飛び、それから台北市内へ移動。
日本円 ⇔ 台湾元の両替は、日本で行なうよりも台湾で行なった方がレートが良いです。
台湾の空港にて、SIMカードを購入。
設定まで全部やってくれました。
インターネットも安くなって、便利な世の中になりましたね。
台湾は、無料のWi-Fiがかなり普及しているんですが、何かあった時のためにSIMカードは購入しておいた方が良いかと。
台湾と言えば、夜市(ナイトマーケット)です。
私は、初めましての台湾ですので、定番の士林夜市の様子を見てきました。
士林市場地下の美食區(フードコート)は、2024年6月までリニューアル工事中。残念。
しかし、充分楽しめました。
台湾の空気にじんわり身体を馴染ませていきます。
▶阿里山へ移動
2日目は、移動日。
台北から嘉義へと台湾高鐵(いわゆる新幹線)で移動し、それからバスに揺られて阿里山へ。
新幹線はオンラインで事前予約が可能。
しかもホームページは日本語対応。すごい。
■台湾高鐵 | Taiwan High Speed Rail
https://jp.thsrc.com.tw/
嘉義から阿里山へのバスは、かなりハードです。
2時間半ずっとくねくねの山道だし、運転もめちゃくちゃ荒い。(運が悪かっただけ…?笑)
車酔いでぐったり。
玉山の麓に位置する阿里山は、一帯が「国家森林遊楽区」に指定されている、美しい森林が拡がるエリア。
よく整備された遊歩道をのんびりトレッキング。
車酔いも一気に吹き飛ぶ清々しさです。
日本統治時代の名残で桜が植えてあって、そしてそれがすごく大事にされていて、なんだか感慨深いものがありました。
また、樹齢1,000年を超える巨木も数多く残っていて、その中でも「香林神木」と呼ばれる大檜は、一見の価値有りです。
パワーが凄すぎて震えました。
阿里山の先住民族は「木」との関わりが強く、神話の中にも様々な逸話が残っています。
日本古来の自然崇拝とはまた少し違う形ではありますが、自然と上手に付き合ってきた歴史があるのだと思います。
ちなみに、標高は既に2,200mです。
ここで1泊。(観光地なのでホテルの料金は割高)
良い高度順応になりました。
▶玉山登頂
さてさて。
いよいよ玉山登頂に向け、山の中に入って行きます。
早朝、阿里山から玉山の登山口へ移動。
ここが、みんな苦労するところ。
移動手段がほとんど無いので、私は阿里山のビジターセンターで、貸切車を手配してもらいました。
言葉がなかなか通じない中、とっても親切にしていただいて本当に助かりました。
まずは、排雲登山ビジターセンターにて、入園申請を行ないます。
入園許可証をもらったら、そのまま向かって左隣の警察署に立ち寄り、入山の許可をもらいます。
忘れずに。
一日に入園(入山)できるのは、116名。
事前にオンラインで申請をして、抽選で当たらないことには、山に入ることができません。
外国人の先行申請枠が24名分あり、私も外国人申請枠で当選しました。
申請はこちらから。
ホームページは日本語対応。
質問疑問にもすぐにメール(英語OK)で対応してくれます。
台湾の方は基本的にかなり親切です。
■台湾国立公園入園オンライン申請ホームページ
https://npm.nps.gov.tw/jp/index.aspx
ちなみに、排雲登山ビジターセンターでは、飲料可能なお水orお湯を無料で補給することができます。
玉山登山口。
いよいよ登山スタート。
排雲登山ビジターセンター ⇔ 玉山登山口は、シャトルバス有り。
有料ですが、かなりの時間短縮になりますので、これは必ず利用しましょう。
シャトルバスの運行は6:30からなので、私はそれに合わせて阿里山を6:00に出た感じです。
まずは、ゆっくりと標高を上げていきます。
登山口から山中の排雲山荘まで、8.5km / 獲得標高約1,000m。
標高2,500mから歩き始めるので、既に空気が薄くてふわふわする感じ。
息が上がらないように注意深く歩いていきます。
第一チェックポイント。
休憩所。
トイレもあります。
高度感ある中、トラバース気味に歩いていく。
ちゃんと道幅もあるし、危ない箇所には鎖も付いていますので、難しいところはありません。
玉山水平歩道。
0.5km毎に道標あり。
玉山前峰との分岐。
今回、前峰はスルーします。
標高は3,000m近いというのに、森は一層深くなるばかり。
ヒノキ、ベニヒ、タイワンスギ、ツガ等、植生豊かで大変美しい。
原生の森を歩いていく。
第二チェックポイント。
立派な東屋。
人懐っこい小鳥が遊びに来ました。
こっちにも。
植物が豊かということは、動物も元気ということです。
案内板で見つけた。この子だ。
[金翼白眉 / キンバネホイビイ] という、台湾の高山帯のみに生息する固有種のようです。
そして、山の斜面には [玉山杜鵑 / ギョクサンシャクナゲ] が姿を見せてくれました。
満開。
玉山登山は、4~5月と10~11月がベストシーズンですが、春はこういった嬉しい出会いもあるのですね。
青空に映える。
天気も良くてラッキーでした。
田村を探せ。
標高3,000m地帯の巨木の森。
日本のアルプスに比べて、台湾はだいぶ南に位置するので植生が全く違うようです。
大きな一枚岩。
階段が見えてきたら、いよいよ山荘です。
排雲山荘に到着。
今日は、こちらに1泊。
コースタイムとしては、登山口から山荘まで5時間~6時間程度、という感じでしょうか。
山荘前のデッキでは、たくさんの登山者たちがのんびりされていました。
玉山登頂を目指す方の大半は、翌朝のご来光登山に向けてこれからゆっくりと過ごします。
私は、ささっとチェックインを済ませて荷物を軽くし、すぐに山頂へ向かいます。
翌日の天気が崩れそうな予報だったためです。
そして、できれば暗い中で行動したくない、ということもあるし、更に言うならば、ご来光狙いの方々で山頂はかなり混み合うらしいので、それも嫌だなあと思ってのことです。
山荘からは上は、さすがにガレてきた。
そしてついに見えました!
玉山主峰。
これからあそこに向かうのか。
ワクワクするぜ。
山荘から玉山主峰までは2.4kmで一気に標高約500mを稼ぎます。
標高約3,600m地点でやっと森林限界を超える。
樹林帯と潅木帯との境目のラインがハッキリと見えます。
ガレ場ザレ場を歩いていく。
一気に視界が開け、そして爆風が吹き始めます。
雲がものすごい勢いで流れていく。風速15mくらいか。
主峰から南峰への稜線。
ばりカッコイイ。
山荘から上が、玉山登山の核心部分である。
間違いなく。
キレッキレでなかなか険しいですが、鎖もしっかりとしたものが付いているし、日本の高峰と雰囲気は変わらない感じかな。
落石避けのネットが見えてきたら、山頂はもうすぐ。
ここまで一気に駆け上がってきたので、だいぶ息が上がってしまった。
しばし小休止。
おお!実際に落石あるやん。
恐い。
そして、風が冷たいのでジャケットを1枚羽織る。
ここまで、半袖Tシャツ1枚でした。なんと。
よーし!最後の登り!行くぞ!
そしてついに、
玉山主峰。
登頂しました~!
念願だった台湾遠征と玉山登頂。
本当に嬉しい。
360度の展望が素晴らしい。
こちらは南峰への稜線。
今回は主峰のみだけど、いつかは繋いで歩いてみたいな。
まさに天空の縦走路。
そして、北峰方面。
北峰ピークには観測所があり、台湾の皆さんはそちらに宿泊したりもできるらしい。
イイナ~誰か連れて行ってください。
ヤッタネ!
風が強く冷たく、一気に体温が奪われる。
下山開始。
落ち着いて慎重に下りて行く。
排雲山荘に下りてきました。
山荘 ⇔ 山頂のピストン、私は2時間かかりませんでしたが、コースタイムとしては3時間~4時間程度は見ておいた方が良いと思います。
山荘ではお湯を無料でいただくことができますので、なにかしらボトルを持参しましょう。
アルコール類の販売もないので、必要な方は。
2階が就寝スペース。
17:00から、1階で晩ごはん。
アジア系の方が9割。
日本人のグループもいらっしゃって、色々とお話を伺いました。
晩ごはんは、ポーク、チキン、ベジタリアンメニューの3つから選べて(事前予約が必要)私はチキンにしました。
台湾風のあっさりとした味付けで美味しい。
食事を済ませたら、すぐに就寝準備。
19時前に突然電気が消えます。
寝袋も有料レンタルできますが、私は持参しました。3シーズン用で充分。
おやすみなさい。
▽
翌朝。
ご来光に向けて準備を開始する登山者たち。
朝ごはんは、早朝2:00~3:00の間。
おかゆ&蒸しパンに、おかずのような漬物のような独特なやつを好きなだけトッピングするスタイル。
皆さん頑張って行って来てくださいね~!
私は、もうひと休みします。
そして6:00に改めて起床。
予報通り、天気はなかなかキビシそうな感じ。
稜線の上は、分厚い雲で覆われている。
皆さん無事に登頂できただろうか。
私は、お先に下山を開始します。
下りはサクッと。
標高が下がっていくので、ちょっと頭痛があったんだけど段々と良くなっていきました。
呼吸も楽になるばかり。
途中で歩荷さんとすれ違う。
ものすごい勢いで駆け抜けていった。
▶嘉義市内に1泊
というわけで、無事に下山。
街まで下りました。
下山したら、オンラインで出園報告が必要です。忘れずに。
台湾最後の夜は嘉義市内に1泊。
台北とはまた違う雰囲気で、とても良いところ。
地方都市の良さ、というのがありますよね。
嘉義文化路夜市。
台湾の街は八角の匂い。
ローカルな食堂が沢山あって、現地の方々も食事をしているが、ビールを飲んでいる人間は皆無。
屋台スタイルで、冷蔵庫さえ置いていないお店も沢山。
基本的に持ち込み自由(みんな食べ歩きが上手)なので、コンビニで缶ビールを買いつつ歩いて回りました。
そして、こういったナイトマーケットにしては欧米人が非常に少ないのも特徴。
台湾の食事は基本的に美味しい。
…が、
良くも悪くもあっさりヘルシーな薄味。
段々と日本の多彩な味付けが恋しくなってきちゃいました。笑
4人の子供たち(家族経営)がせっせと包んでいた小籠包。
美味でした。
七面鳥の肉を使った火雞肉飯(フォージーロウファン)も、とっても美味しかった。
ホテルにて。
カップ麺。
散々食べて飲んで歩いて回ったが、最終的にコンビニで買って帰るという。
海外のカップ麺って気になりますよね~。
これもやはりあっさり味。
▽
翌朝。
新幹線で台北に移動。
曇りは曇りなんだけど、全体的にもやあっとかすみがかっていて、大気汚染はなかなか深刻か。
春の時期はこんな感じなんだろうな。
大陸から流れてくる黄砂もありますが、台湾国内での排気ガス、火力発電、鉄鋼などの工場による汚染も原因のようです。
(福岡に帰ったら、この数日同じく黄砂がひどかったらしい)
帰路。
1,000元のお札には玉山の姿。
ううむ。
既に恋しいんですけど。
再見。玉山!
再見。台湾!
▽
以上、4泊5日の台湾遠征。
長々とお付き合いいただきどうもありがとうございました。
福岡という立地から、アジア方面へ移動しやすいということもあるし、何より、知らない国、街、文化、言語、そして山と自然。
とても刺激的で楽しい嬉しい。
今後も色々と計画を立てていきたいと思っています。
次は、香港、マレーシアあたりか。
もちろん、日本にもまだまだ見たことのない景色は沢山ありますし、人生まだまだ楽しめそうですナア。
それではまた!^^
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