君の世界を持っていた
小さな君は
もう君の世界を持っていた
わずかに動く手指だった赤ちゃんから
君の世界は自由に広がって
自ら触れ
自ら食べ
自ら歩き
どんどんどんどんふくらんで
あっ
と気付いた時には
風船のひもは
母の手から解き放たれてしまった
いま君の母は
広い海にぷっかり浮かんだ船のようだよ
心地よく漂いながら
手足を伸ばして
深い呼吸をしているよ
君の朝が来たんだ
小さな君は
もう君の世界を持っていた
わずかに動く手指だった赤ちゃんから
君の世界は自由に広がって
自ら触れ
自ら食べ
自ら歩き
どんどんどんどんふくらんで
あっ
と気付いた時には
風船のひもは
母の手から解き放たれてしまった
いま君の母は
広い海にぷっかり浮かんだ船のようだよ
心地よく漂いながら
手足を伸ばして
深い呼吸をしているよ
君の朝が来たんだ