ぶんちょう1万人案内した通訳ガイド
通訳案内士の経験からのエピソードや外国人案内に役立つ話をまとめてあります
通訳ガイドのぶんちょうです。 正式名称は「全国通訳案内士」です。外国から日本に来た旅行者に付き添って各地を案内する仕事をしております。 この職業はあまり知られてないようなので、ざっと書いておきますね。 ガイド期間は、数時間から数週間位まで。案内人数は、1人から数百人位までと色々です。あまり人数の多い場合はガイドが複数つきます。徒歩と公共交通機関の組み合わせや、専用車のみでの移動、団体を率いて大型バスや新幹線での移動もあります。(団体ガイドは旗を持って先導しているので、見か
通訳ガイドのぶんちょうです。 20年ぶりに私たちのお札が装いを新たにして3ヶ月経ちました。 特に新札をゲットしに銀行へ行くようなことはしないし、クレジットカードと交通系ICカードばかり使う生活のため、新札発行から、実際に見るまで、結構タイムラグがあります。 1ヶ月ほど前、通訳案内の仕事中にゲストが買い物をしました。その時に、やたら大きな、見慣れないフォントで書かれた1000という数字のお札がトレーに置かれました。 日本に来た外国人は、時々、別の国のコインやお札を出すこと
通訳ガイドのぶんちょうです。 ガイドの仕事は、夏は春秋に比べて仕事の量が減ります。 やはり旅行は、暑くも寒くもない快適な季節にしたいと思うのは世界共通ですよね。 私の夏はガイド業を抑えて、講座のほうに力を入れています。今日は、その講座の中の一つについての話です。 今年も、朝日カルチャーセンターさんからの出講依頼をいただき、夏だけの短い4回講座を終えました。 私は、自身がガイドとして働くことの他に、多くの方に、この仕事のことを知っていただいたり、ガイド試験を受ける方のお
通訳ガイドのぶんちょうです。 私は主に個人ツアーのガイドをしています。 なので日本に休暇で遊びにいらっしゃるゲストの方々のこと。 普段は何をしていらっしゃるのかなと知りたいところです。 でも私はあえて職業を聞かないようにしています。ツアーをデザインする会社から、予備知識として伝えられている場合もありますが、ツアー中に、相手のお仕事の内容について、こちらからあまり話題にはしません。 なかには、会って間もなく、こんな仕事をしているよと教えてくれる人もいます。女性に多い気がし
通訳ガイドのぶんちょうです。 ガイド仕事の他に習い事のひとつとしてパンデミック以来、続けているのが文章教室です。 月に1度だけのオンライン指導で、課題として持ち込んだものを仲間達と読み合い、コメントをし合うという合評スタイルです。 仕事を言い訳に課題提出をサボり気味の私ですが、先生の優しさと、内容の面白さで今まで続いています。その講座はこちら。 今日は、8月の講座の課題として提出したエッセイをこちらに紹介させていただきます。 *********************
通訳ガイドのぶんちょうです。 外歩きが仕事のガイドにとって、厳しいを超える危険な状況のこの頃です。 帽子、日傘、小型扇風機、ネッククーラー、凍らせたペットボトル、アイスパック……。それらの合わせ技。 ありとあらゆる対策を毎年試みますが、正直なところ、焼け石に水状態です。夏場は毎日のように軽い熱中症です。頭痛程度で済んでいますが、今年の暑さはこわいなと感じます。連日の35度超えは、身体に休憩の余地を与えてくれない……。 コンクリートからの放熱もあるので、発表されている温度
通訳ガイドのぶんちょうです。 ガイドをしていると、ゲストからよく言われます。「このレストランに絶対行きたいの。友達がすごくいいって言ってたから」 そう言う場所は、人気店、有名店の場合もあるのですが、大抵は、日本では「普通」のレストランです。 「普通の」と言うのは日本で、真面目にお商売をされているレストランと言ったらいいのでしょうか。つまり別段、高価格で高品質のメニューを売りにしているようなお店ではないと言う意味です。 なので、彼らの色んな「お友達」が絶賛してくれるレスト
通訳ガイドのぶんちょうです。 いちばん忙しい桜の季節を駆け抜けると、ガイド仕事は少しだけ緩むのがいつもだったけれど、今年は違った。 仕事依頼は7月頭までペースが落ちないまま続いた。小休止はゴールデンウイーク。この期間は、なぜかツアーがほとんどなく、一週間ほどゆっくりできた。 ゲストに会うごとに「ゴールデンウイークと年末は来ちゃだめよ」と半分冗談、半分本気で言ってたのが世界に浸透したか(笑) そして、やっとペースが落ち着いた今、7月半ば。 いまの正直な気持ち……少し疲れた
通訳ガイドのぶんちょうです。 ガイドの仕事は観光案内だけではなく、大小様々なトラブルに見舞われます。 ある朝、地方のホテルにお客様を迎えに行きました。ホテルのあるスタッフが、なぜかとても不機嫌そうでした。ちなみに一流ホテルです。 そして、このお客さんを何とかしてほしいとガイドの私に泣きついてきたのです。聞くところによると、チェックインの時、お客様に部屋の鍵を2つ渡したのに、一つしか受け取っていないの一点張りで、チェックアウトの今日、鍵を返却してもらえないのだと。 ゲスト
通訳ガイドのぶんちょうです。 お客様の案内で、久しぶりに東京で芸者さんとの宴に同席しました。 都内某所で3人の芸者さんと6人のお客様です。 朝から都内の観光地を精力的に回ったお客様は一旦ホテルに戻りました。 夜の宴席のためにドレッシーな服に着替えて登場した時は、男性も女性も文字通り見違えるほどで、私もドライバーさんも一瞬、別の方たちかと思ったくらいです。皆さん、50代から60代の方たちです。 ホテルから車で30分。さあ、到着です。併設の日本庭園をまず見ていただきたかった
通訳ガイドのぶんちょうです。 通訳案内士にならなかったら、行ってないだろうなと思う場所にも色々と行き、経験させていただきました。 東京生まれで、今まで東京周辺の土地を離れて住んだことがないのですが、人の集まる場所にあまり興味がないせいか、好んで出かけるのはいつも田園風景の広がる田舎でした。 ガイドになって初めて、混雑極まる観光地、渋谷、原宿、新宿、浅草、築地などにしょちゅう出向くことになりました。 秋葉原のメイドカフェ、動物のカフェも沢山行きました。うさぎ、ねこ、ハリネ
ソメイヨシノが終わると、遅咲きの八重桜が庭で咲いてくれるので、ベランダに椅子を引きずり出してコーヒーを飲みながら10分間のお花見。今年もきれいに咲いてくれありがとうと。1年間、放ったらかしで、咲いた時だけ喜んでごめん。
通訳ガイドのぶんちょうです。 ガイド繁忙期前に見ておきたかった話題の映画 PERFECT DAYS 。 行ってきました。 一言で言うと、私のなかで最高の映画でした。 映画を観終わり家に帰るまで、話しかけられてもうわの空になるほど内容を反芻し、観てから何日も経つと言うのに、いまだに、ふと断片的にシーンを思い出しては、ああでもない、こうでもないと脳内会議が騒がしい。映画を観ている時間より、余韻を楽しむ時間のほうがずっと長い作品でした。 映画を観る前に何の先入観も持ちたくなか
通訳ガイドのぶんちょうです。 先日3月7日、誕生日を迎えた。 誕生日は本来、その日まで生きていたことを感謝する日なのだろうが、ひとつ年を取るという重荷のせいで、複雑な気持ちになる。 これまで何回も誕生日を経験してきたが、早くも17歳ころから年を取ることに抵抗を感じていた。今では信じられないことだが。 その頃の私にとって17から18になることは、ものすごく年を取るイメージだった。なんだか楽しい日々が終わってしまうような。当時は花のセブンティーンなんて言葉もあったなあ。
通訳ガイドのぶんちょうです。 「スマホ、財布1、財布2、式次第」これは、そそっかしい私が仕事前に声に出して持ち物チェックする品物たち。 これさえあれば何とかなる。財布が二つあるのはプライベート用の財布とツアーで使う預かり金の入った財布を分けているから。「式次第」と言うのは、本当はツアーの旅程表のことで、つまり、その日、どことどこに、どの順番でお客さんを連れていくか、その他、大事なことを書きこんだ紙のこと。卒業式などの式次第みたいなイメージから勝手に自分でそう呼んでいるだけの