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ICOのアイデアをそのまま、2Dボードゲームに変換する(3)

まだ続いております。(1)から連続して読まないと、ルールブック全体の文意が分からなくなります。続けてお読みください。

本日紹介するのは、完成商品として出荷後に、何人もの学生さんたちの協力をもらってテストプレイを重ねる途中で生まれた「新作追加」ルールです。つまり、年代的には最新作のゲームという位置づけで、でも難易度レベルは「2+」です。ちなみに、この作品を最後として、ICOのゲーム開発活動は完全に停止した模様です。これ以後、何もニュースがないです。

レベル2+ ゲーム(Intermediate' Game)
勝利条件:

辺の長さが2の正三角形(レベル1ゲームの三角形の2倍の長さ、つまり面積は4倍)の6辺に自分のマーカーを置いたら勝ち。(最低でも6個のマーカーが必要)
さらに追加ルールとして、正反対側の三角形にもマーカーを
置いたら勝ちとしてもよい。(この場合は最低でも12個のマーカーが必要)
自分のターンでしか勝利宣言を行えないので、もしも本人が勝利しているのを見逃した場合はゲームを続行する。
*3D立体模型を使わずに、2Dの紙の展開図で遊ぶ場合は「辺の長さ2倍の三角形」の意味合いが非常に分かりにくいため、下の図を参照しながらプレイすること。全部で20通りある。正反対側も同時に完成しなければならないというルールの場合は、全部で10通り。

プレイ方法:
レベル2ゲーム(Intermediate Game)は、小さな三角形を完成しても勝ちにならない。その点も考慮して、レベル2ゲームでは、新たにRedoublingルールが追加される。
Redoublingとは、自分の色のマーカーがすでに置かれている「辺」に2つめ、あるいはさらに数多くのマーカーを追加すること。
ただし、Redoublingはいつでも自由にできるわけではない。
レベル1ゲームで適用した「色バランスルール」と「個数バランスルール」の考え方は、レベル2ゲームにも同じく適用される。
端的に言えば、3つの辺すべてに自分の色のマーカーが1つずつ置かれた状態になっていない限りは「Redoubling」が実行できない。
そのうえさらに、もしも、マーカーの個数が少ない「辺」があったなら、まずそこから先に強制的にマーカーを置かねばならない。(=個数バランスルールに基づく考え方)

例:現在アクティブな三角形の辺のマーカー個数が、「3,2,2」となっており、それぞれの辺には自分の色のマーカーが1個ずつあったとする。この時、マーカーの個数が2の辺にはRedoublingができる。 

ゲームシステムのデザイナーって、何なの?どういう意味? そんな疑問は、私の記事群によってご理解いただけるものと期待してます。 ラジくまるのアタマの中にある知識を活用していただけるお方、サポート通知などお待ちしています。