ラジくまる

ボドゲとパズルについて、よしなしごとをつぶやきます。ぜひボドゲファン、パズルファンの方…

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ボドゲとパズルについて、よしなしごとをつぶやきます。ぜひボドゲファン、パズルファンの方はお目通し願います

マガジン

  • ゲームシステムに関する考察

    ゲームのレビューではないです。思い切り「システムを深堀」して考えます。哲学みたいな話、「ゲーム考現学」みたいな感じにするつもりです。

  • 1980年代のボドゲたち

    1980年代のアブストラクトボードゲームは、放置しているとルール発掘が不可能になります。 ラジくまるが、自分が知っている範囲で、できるだけルールを記録しておこうと考えています。 1980年代はインターネットが始まった時期です。その影響で「ネットに挙げてもらえなかった」話題が。まだたくさん取り残されているのです。

  • ゲーム歴史と随筆と・徒然なる話

記事一覧

固定された記事

ビジネス文書の書き方は、すべてボドゲの「ルール」から教わった(1)

今日は、ボドゲ(ボードゲーム)のルール表記法(書き方・フォーマット)に関する私の意見を書きます。 表題は意図してキャッチーにしましたが、でも、私個人の体験による…

ラジくまる
5か月前
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CUBUS(1987) 数学的美麗な「ルール世界観」。でも、すごすぎで遊べない(3)

昨日から続いている記事です。 2024年現在はスマホの時代なんで、写真撮影してから「大規模改築」を好きなように試させれば良いですよね。1987年発行のルールによれば「大…

ラジくまる
15時間前

CUBUS(1987) 数学的美麗な「ルール世界観」。でも、すごすぎで遊べない(2)

昨日からの続きです。 実際には「立方体を作る目的で使用したカード枚数だけ減点」されます。 文字情報だと分かり難いので図で説明します。 下の図は、使用カード2枚…

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CUBUS(1987) 数学的美麗な「ルール世界観」。でも、すごすぎで遊べない(1)

表題のゲームは1987年に発表されました。発売当時は、エッシャーのだまし絵ゲームなどと揶揄されたこともあります。 でも、CUBUSのゲームルールは、ものすごくしっかり作…

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Phalanxファランクス タカラのアメリカンゲーム

前回の記事で「ファランクス」という名前の謎のゲームがあると報告しました。 しかしボドゲに詳しい方は、タカラから「Phalanx」っていうゲームが、ほぼ同じ時期に売られ…

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エポック社、最後のアブストラクト(3)

昨日の記事からの続きです。 リストを見ると、一つ疑問が浮かびます。 より「いっそう」オシャレに新登場と書いてあるということは、何かベースがあって、それを「いっそ…

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エポック社、最後のアブストラクト(1)

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直角二等辺三角形はパズルである。証明終わり?

本日は、平面敷き詰めパズルの話です。 ドイツの積み木?ではないですね。分類としては「木のおもちゃ」です。 MOSAIKというのがあります。こういうのなんですが・・・・ …

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8角形の☆(4)

まだしつこく続いておりますが、今回の記事をもちまして、8角形の☆は、いったん終了です。 正12角形では、StarSlideというゲームを紹介しようとラジくまるは準備して…

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まだ続いております。3本目です。 正8角形にはもう一つ紹介すべきものがあります。 (8-3)のカタチを使ったパズル製品がありました。あんまり有名じゃないみたいで…

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ラジくまる
10日前
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8角形の☆(1)

本日は「数学の余暇」的な話です。 お子様の「夏休みの自由研究テーマ」とかで、今日の記事を利用いただけると、とても嬉しいです。 まず、この図をご覧ください。 いつ…

ラジくまる
11日前
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シーガっていう伝統的ゲームがありまして(6)

昨日からの続きです。 今回の商品では、ソリティアのゲーム盤に、コマがタテヨコの4方向しか動かないことをはっきり示す目的で、タテヨコの補助線を描いてしまったのです…

ラジくまる
12日前
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シーガっていう伝統的ゲームがありまして(5)

HANAYAMAさんの「シーカ」が、どうしてルールが徐々に変わっていったのか、その変化の理由を考察してみました。 *以下は、単なる妄想 hallucination です。何も裏付けや…

ラジくまる
13日前
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シーガっていう伝統的ゲームがありまして(4)

昨日からの続きです。 年代を追いかけながら調べなおしてみたところ、ハナヤマ社の創作ゲーム「シーカ」のルールは、長い年月をかけて、とってもゆっくりと変化していたこ…

ラジくまる
2週間前
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ビジネス文書の書き方は、すべてボドゲの「ルール」から教わった(1)

ビジネス文書の書き方は、すべてボドゲの「ルール」から教わった(1)

今日は、ボドゲ(ボードゲーム)のルール表記法(書き方・フォーマット)に関する私の意見を書きます。
表題は意図してキャッチーにしましたが、でも、私個人の体験によるホントのことです。

まずは、私が考案した「ボドゲルール表記法」、ラジくまる式ボドゲルール表記法の一例をご覧ください(下のイメ-ジ図)。
*前日の記事「WanTuの紹介」もぜひ、ご一読ください。

この、ラジくまる式表記法の文章構造は、こう

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CUBUS(1987) 数学的美麗な「ルール世界観」。でも、すごすぎで遊べない(3)

CUBUS(1987) 数学的美麗な「ルール世界観」。でも、すごすぎで遊べない(3)

昨日から続いている記事です。

2024年現在はスマホの時代なんで、写真撮影してから「大規模改築」を好きなように試させれば良いですよね。1987年発行のルールによれば「大規模改築を試みたものの、予定通りにはうまくいかなかった場合は、もとの図形状態に戻すこと」と書いてあります。

1987年当時の人はスマホなしで、そんなこと本当に可能だったのでしょうか?ラジくまるはこのルールを書いた人々の記憶力の

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CUBUS(1987) 数学的美麗な「ルール世界観」。でも、すごすぎで遊べない(2)

CUBUS(1987) 数学的美麗な「ルール世界観」。でも、すごすぎで遊べない(2)

昨日からの続きです。

実際には「立方体を作る目的で使用したカード枚数だけ減点」されます。
文字情報だと分かり難いので図で説明します。

下の図は、使用カード2枚で、立方体1つ増加させました。得点は 3-2 =1点です。

下の図も、全く同じ得点です。得点は 3-2 =1点です。

下の図では使用カード4枚で、立方体が3つ増加です。
得点は 3x3-4 =5点です。

このルールで特記すべき点

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CUBUS(1987) 数学的美麗な「ルール世界観」。でも、すごすぎで遊べない(1)

CUBUS(1987) 数学的美麗な「ルール世界観」。でも、すごすぎで遊べない(1)

表題のゲームは1987年に発表されました。発売当時は、エッシャーのだまし絵ゲームなどと揶揄されたこともあります。

でも、CUBUSのゲームルールは、ものすごくしっかり作り込まれているのです。とっても深ーく考えに考えぬかれています。
数学的に「寸分の隙(スキ)も無い、美麗な世界観」がそこにあります。

たとえて言うなら、木工細工が寸分の狂いもなく作られている「海運箪笥(カイウンタンス)」みたいな

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Phalanxファランクス タカラのアメリカンゲーム

Phalanxファランクス タカラのアメリカンゲーム

前回の記事で「ファランクス」という名前の謎のゲームがあると報告しました。

しかしボドゲに詳しい方は、タカラから「Phalanx」っていうゲームが、ほぼ同じ時期に売られていたよね?と、気になったのではないでしょうか。
ボドゲマニアさま達が、ラジくまるのnote投稿記事を読んでくださってるかどうか、疑問なところですけど。

昨日の記事は、エポック社による謎のゲーム「ファランクス」。本日の記事はタカラ

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エポック社、最後のアブストラクト(3)

エポック社、最後のアブストラクト(3)

昨日の記事からの続きです。

リストを見ると、一つ疑問が浮かびます。

より「いっそう」オシャレに新登場と書いてあるということは、何かベースがあって、それを「いっそう」良くしたことになりますが、何かベースなんてあったのでしょうか?全く情報がないです。

そしてさらなる疑問点が、まだあります。

このLINKというゲームを生まれて初めて見た時、ラジくまるはどういうわけか、こんな気持ちを感じたのです。

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エポック社、最後のアブストラクト(2)

エポック社、最後のアブストラクト(2)

昨日からの続きです。

薄さまで考慮に入れたとき、たぶんこの商品は、ダントツで世界最小クラスと言いたいです。コマの保管袋まで含めると厚み約7mmしかありませんでした。

タテ×ヨコは小さいんだけど、厚みがすごいんだよね、っていう商品は今でもたくさんあります。
持ち運びに便利ですと言い切れるのは、ポケッタブルとシステムゲームあたりが限界の最小サイズと言えるだろう、とラジくまるは考えております。

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エポック社、最後のアブストラクト(1)

エポック社、最後のアブストラクト(1)

以前の記事で、エポック社はアブストラクト系ボードゲームをアメリカから輸入販売して頑張ってたと書きました。

同じ時期に「タカラ」さんは、アメリカから「アクション系」ボードゲームを輸入販売していました。この中でよく売れてたのは「手さぐりゲーム」でした。
これはゴム製の小さなフィギュアがいっぱい入った小箱から、手探りだけで目的のフィギュアを探り当てるというゲームでした。

タカラさんは、軽い気持ちで参

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直角二等辺三角形はパズルである。証明終わり?

直角二等辺三角形はパズルである。証明終わり?

本日は、平面敷き詰めパズルの話です。

ドイツの積み木?ではないですね。分類としては「木のおもちゃ」です。
MOSAIKというのがあります。こういうのなんですが・・・・

これ、じっくりよく見ると、正方形の中に正方形が見えますよね。
この正方形の作り方はとっても「イジワル」です。

***

というのも、ごく普通に「正方形を作りなさい!」って言われたら、こういうのをつくりませんか?ごく自然に。

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8角形の☆(4)

8角形の☆(4)

まだしつこく続いておりますが、今回の記事をもちまして、8角形の☆は、いったん終了です。

正12角形では、StarSlideというゲームを紹介しようとラジくまるは準備していました。
つまり、StarSlideという名のゲームは(12-3)型だと思い込んでいたわけです。あらためて見直したら(13-3)でした。
あー、すごい長期間、ずっとカタチを間違えていた・・・・。
しかし、気を取り直して(13-3

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8角形の☆(3)

8角形の☆(3)

まだ続いております。3本目です。

正8角形にはもう一つ紹介すべきものがあります。
(8-3)のカタチを使ったパズル製品がありました。あんまり有名じゃないみたいですが。

ソラントーパズル   solo play
勝利条件:
8個のストーンを全て置けたら勝ち。
用具:
パズル盤
8個のストーン

遊び方:
何も置いていない状態からスタート。
ストーンは●印がある場所に置く。
ストーン1個を任意の●

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8角形の☆(2)

8角形の☆(2)

昨日からの続きです。
表にまとめて示した一覧をもとにして、法則性を考察&一般ルール化すると以下の通りにまとめられると思います。

☆奇数について
5角形以上に大きな「正(2n-1)角形(奇数角形)」では、必ず☆が描けます。

ただし、正9角形とか、正15角形みたいに「約数を持つ奇数」(3とか5が約数に相当します)では「約数角形」において正六角形の時と同じことが起こります。

*言葉だけでは説明し

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8角形の☆(1)

8角形の☆(1)

本日は「数学の余暇」的な話です。
お子様の「夏休みの自由研究テーマ」とかで、今日の記事を利用いただけると、とても嬉しいです。

まず、この図をご覧ください。

いつも見慣れている☆の「五芒星」と違って「正8角形」からも星形が作れています。
よく考えると、これって不思議なことですよね。

正5角形や正7角形ならば、容易に(容易に?)☆が作れるのは想像できるんですが、正8角形って、頂点の数が「偶数」で

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シーガっていう伝統的ゲームがありまして(6)

シーガっていう伝統的ゲームがありまして(6)

昨日からの続きです。

今回の商品では、ソリティアのゲーム盤に、コマがタテヨコの4方向しか動かないことをはっきり示す目的で、タテヨコの補助線を描いてしまったのです。

こんな見た目のゲーム盤なのに「コマはナナメ移動できます」というルールを添付したら、消費者の怒りを買います。そんなことは絶対にできません。

ユーザーの利便性を上げるつもりで何気なく描いた補助線が、まさか自分たちのクビを絞めあげるこ

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シーガっていう伝統的ゲームがありまして(5)

シーガっていう伝統的ゲームがありまして(5)

HANAYAMAさんの「シーカ」が、どうしてルールが徐々に変わっていったのか、その変化の理由を考察してみました。

*以下は、単なる妄想 hallucination です。何も裏付けや証拠のない、ヨタ話です。

***

1974年ごろのこと。ピアスという名前で、ポケットゲームを発売することが決まりました。
発売にあたり、ゲームのルールを8種類以上、とにかくたくさん詰め込まねばならないことが、えら

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シーガっていう伝統的ゲームがありまして(4)

シーガっていう伝統的ゲームがありまして(4)

昨日からの続きです。
年代を追いかけながら調べなおしてみたところ、ハナヤマ社の創作ゲーム「シーカ」のルールは、長い年月をかけて、とってもゆっくりと変化していたこともわかりました。

ハナヤマさんの「シーカ」は、だんだん「シーンカ」してる・・・なんちゃって。

どうして「次第に・ゆっくり」ルールを変化させる必要があったの?
なぜに?と、私は思いました。
その背景事情は何だったのか?
想像してみる

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