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リサイクルの宝飾品にみる【時代の流れ】。

私の仕事のひとつに
リサイクルの宝飾品の卸売があります。

金やプラチナ、ダイヤモンドなどを
お店から仕入れて
検品して仕分けして
各専門の業者に売るという流れです。

この仕事を
もう10年以上やっているのですが

全国から集まる宝飾品を検品していると
色々な事がわかります。

・ダイヤモンドのついた婚約指輪が多い
➡特に爪のゴツい1980年までのデザイン

給料の3ヶ月分の時代ですね

・昭和天皇金貨の多さ
➡額面10万円ですが、純金の価値で売ると倍に

・喜平ネックレスの太さ
➡中には100グラム200グラムも存在

これはまだ細めかと

・コインと喜平ネックレスの多さ
➡バブル期ですね

・まだくるココ山岡のダイヤモンド
➡詐欺事件になったやつです

・昭和時代のジュエリーの繊細さ
➡手作りのもの

・ジュエリーマキのレベルの低さ
➡ウールマークみたいな刻印でわかります

何故かpt850多いです

・ここ数年と思われるジュエリーの貧弱さ
➡地金高騰で、軽いとか地金が10金にとか

・どう考えても高く買ってしまったなと思われる催事などのデザイナージュエリー
➡かわいそうになどと言って査定します

・金とプラチナのコンビの多さ
➡ひと昔前はプラチナのが高く、金を入れて値段を下げていたのかな

・地金がたっぷり
➡1グラム1,000円の頃であれば、思いきって商品を作れます

とこんな感じです。

特に
最後に書きました

地金たっぷり
というのが

製造販売をしているものにとって

とても
うらやましくてたまりません。

例えば1グラム1,000円時代なら
10グラムのk18でも材料費は7500円しか掛からないですし

純金の小判を30グラムで作っても
30,000円しか材料費が掛りません。

ちなみに今だと

10グラムのk18で10万円
30グラムの純金で39万円です

信じられませんが
これが現実です。

そんな
色々なジュエリーを査定していると
勉強になる事も多いです。

今、私たちがやっている
純金の縁起物系やちょっと変わったジュエリーなども

似たようなものがあったりします。

きっとその頃に
同じアイデアをしていた方がいたんだなと

そして、大体
今より思い切って
作っているので

なんとも
悔しかったりします。

最後に
このリサイクルの宝飾品は
地金高騰もあり
年々、額は上がっておりますが

少しずつ
量は減ってきております。

バブル期までの宝飾品と
金が安かった頃の宝飾品が大半で
構成されておりますので

その時代の方が新しく買うことは
少ないので

どうしても
減ってくるのかなと
感じております。

そして、いつも思うのは
これだけの量の金やプラチナの地金を

ほぼ
精錬会社などに売却してしまうので

これを
精錬して
自分達のものづくりに使えたら
どんなに良いだろうと
➡ものづくりで使う量には限界があるので、今は一部しか使ってません

これが
理想のサステナブルなのではと
考えております。





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