ありがとうヨシオ

福島競馬場で誘導馬として活躍していたヨシオが5月11日に亡くなった。
11歳だった。生涯成績78戦6勝。ダート、芝、障害と競走馬として全てを経験し、2020年には、アーモンドアイ、コントレイル、デアリングタクトの3頭の三冠馬が走った伝説のジャパンカップにも出走した。その1週間後、連闘でチャンピオンズCに出走してその名は一躍有名になりファンを沸かせた。引退後は、現役時代唯一中央で未出走だった福島競馬場の誘導馬として愛されてきた。ここでは筆者がこれまでに撮影したヨシオの写真を惜しみなくあげて、ヨシオと福島競馬場の思い出を振り返っていきたい。

2022年11月

2022年11月20日 誘導馬としてデビューした年のヨシオ
誘導馬ゼッケンを身にまとい歩くヨシオ

2023年4月


パドックで後方で誘導練習をするヨシオ
ファンに笑顔で手を振るヨシオお姉さんと対称にクールな顔をするヨシオ

2023年7月

誘導後、整列をして誘導馬たちと帰るヨシオ


ウィナーズサークルでファンサービスをするヨシオ


頭の被り物がなくなったヨシオ

ヨシオが誘導馬になりたての頃から頭の被り物を嫌がっていたことを覚えている。パドックで待機しているときは隙あらば頭から振り落としてなんとか外そうとする姿をよく見かけた。それを見かねたのかスタッフさんがヨシオの頭の被り物を外して誘導させるようになった。

2023年11月

ファンの声に応えるヨシオお姉さん。この年の秋開催から被り物をしない姿で出てくるように

2024年の4月の春の福島競馬開催がヨシオがファンの前に姿を現した最期となった。パドックではヨシオが現れると競馬ファンから「ヨシオだ!かわい
い!」とか、誘導馬をしていることを知らなかった方からは「ヨシオってあのヨシオ!?まじか!」などと驚きの声が聞こえてきた。
芝コースでのレースの時は誘導が終わるとウィナーズサークルにファンサービスに来てくれることがよくあった。ウィナサでは、ヨシオのアイドルホースのぬいぐるみを持ったファンが、ぬいぐるみと一緒に写真を撮ったり、近くで見られることに喜んでいるファンがいて、たくさんの人に愛されていた。
これだけ多くの人に愛された誘導馬も珍しいのではないだろうか。
そして福島競馬場に来てくれて、福島競馬を盛り上げてくれたことを地元ファンとして嬉しく思う。

福島競馬場にはあの伝説のジャパンカップにヨシオと共に出走したクレッシェンドラヴ、トーラスジェミニも誘導馬として活躍している。「ヨシオ先輩」の遺志を継いで、夏開催でも元気に誘導してくれることに期待している。

そしてたくさんのかっこいい姿を見せてくれたヨシオには感謝の思いでいっぱいだ。本当におつかれさまでした。

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