涼雨 零音

言葉を操って文芸の可能性に挑み続けるノベル・テロリスト。 小説メインですが、他にもいろ…

涼雨 零音

言葉を操って文芸の可能性に挑み続けるノベル・テロリスト。 小説メインですが、他にもいろんなコンテンツ作ってます。 https://lit.link/rainsuzusame ヘッダ画像(とバナー)は勅使河原 優さん(https://note.com/m4teshigawara

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◆概要 公私ともにいろいろな創作、制作活動をしている涼雨零音の活動情報やノウハウ共有の場です。家庭や仕事を持ちながらクリエイティブワークを続ける中で得た知見や実践していること、面白エピソード等を紹介します。 ※メンバーシップ参加者は、涼雨零音 のすべての有料コンテンツを閲覧できます。(すべての有料コンテンツをメンバーへ公開します) ※買い切りマガジンもありますが、買い切りマガジンにはメンバー限定コンテンツは収録されません。逆にメンバーシップ参加者は買い切りマガジンに入る内容もすべて閲覧できます。 ◆活動内容 ・主に映像、音声、テキスト等のコンテンツ制作の舞台裏紹介 ・ノウハウ、Tips紹介 ・読んだ本、見た映画の紹介 ・映画に見る映像演出や脚本のテクニック解説 ・Q&A ・その他柔軟に、メンバーさんのニーズに沿った内容をやっていきます。 ◆備考 ・アートクリエイションを軸にした内容になると思いますが、それに付随したテクノロジー、ガジェットの話題もあると思います。

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    自作の小説や詩など、創作文芸の作品を集めてあります。

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    涼雨零音が日頃考えていること、読んだ本の紹介、公募の応募状況や原稿執筆についてなど、比較的パーソナルな内容を書いていきます。 だいたい週一回程度更新する予定です。個別記事は100円、買い切りマガジンは500円です。

  • 涼雨的呑みながら書きました

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    涼雨のエッセイ作品を収集しています

  • 週刊涼雨零音

    涼雨零音のアウトプットを一週間ごとにまとめて紹介するマガジンです。

最近の記事

[小説]テスト・フォー・エコー 第七話

「あの喫茶店だ」  唐突に部屋に響いたその言葉を発したのがおれであることに、少し遅れて気が付いた。あの喫茶店。そう。横山とよく行ったあの店だ。茅ヶ崎時夫と田神修一が同一人物ではないということを知っているのはいまや横山だけだ。横山が鍵なのは間違いない。なんとしても彼に会わなければならない。可能性があるとすればあの店だけだ。おれはふらつきながら身支度を整えて家を出た。ヘッドホンもしていないのに頭の中には目覚ましのあの曲が鳴り続けている。めまいのする映像だ。誰かおれの声を聞いてい

    • [小説]テスト・フォー・エコー 第六話

       目覚めるとインターネットにアクセスして茅ヶ崎時夫の活動を追いかける。新たな映画の特報が流れ、新たなCM出演が発表される。そのたびに映像を見てそこに出ている茅ヶ崎時夫が確かにおれと同じ姿をしているのを確認する。おれの意識は茅ヶ崎時夫にかかりきりになり、自分の身に起きている事態にしばらく気付かなかった。気付けば誰からも連絡が来ていない。メールはほとんど届かなくなり、会議の連絡も来なければ仕事の指示も来ない。横山や他の友人たちとの個人的なやり取りもない。その異常な状況に気づかない

      • [小説]テスト・フォー・エコー 第五話

         茅ヶ崎時夫は新たに出演した国産ウィスキーのCMの公開とともにネット上にアカウントを作って発言を垂れ流し始めた。今じゃほとんどのタレントが自らの言葉を発信している。やつもその例に倣ったということか。茅ヶ崎時夫はそのままの名前で頭の悪そうな表情を浮かべたおれの顔とともに登場し、軽薄なコメントを発信し始めた。ソーシャルアカウントでの発信などアルバイトでも雇っていくらでもできるだろうし、なんなら人工知能にやらせたっていい。本人である必要がないどころか、人間である必要さえない。この国

        • [小説]テスト・フォー・エコー 第四話

           受話器から聞こえてきたのは失笑、いや嘲笑とでもいうべき笑い声だった。 「いやいやこれは失敬。よろしいですか、一旦冷静になってよく考えてみてくださいよ。芸能人の誰かが自分に似ていると言って肖像権の侵害を訴えるのってナンセンスだとお思いになりませんか? あなたそれがわからないような人ではないのでしょ?」 「だから、似ているとかじゃなくて同じだと言ってるんです。公開されてるプロフィールも同じなんだ。顔も声も同じだし。同じでしょ声。おたくで扱ってる俳優なんだからわかるでしょ。わ

        [小説]テスト・フォー・エコー 第七話

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          8本

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          だからアートは面白い

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          ものぐさな僕はヘッダー画像を設定するのがめんどくさいため、最近はみんフォトに入る→「猫野ソラ」で検索→良さげなの借りる、という流れ。 そんな具合に仲良しnoter さんの一人、猫野ソラさんのイラストを借りがちですが、今回のはちょっと申し訳ない感じになっちゃったので弁解を。この絵、本当はもっと縦に長く、この人の顔がちゃんと描かれてるんです。ステキなの。でも借りたかったのはこのシャツ。顔見せなくてスンマセン。 さて、本日のお題目はこちら。こちらも仲良しnoter さんの一人、

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          何もかも出尽くしている今、いかにオリジナリティを出すか

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           1990年代の初頭、当時中学校に上がったばかりだった僕は、当時流行っていたハードロックに傾倒していた。当時、EXTREME というバンドのNuno Bettencourt というギタリストが話していたことが今も印象に残っている。原典がわからない(たしかYoung Guitar誌での、3rdアルバムのインタビューだったとは思う)ので言葉は正確ではないが、要約すると「レッド・ツェッペリンのジミー・ペイジが思いつく限りのギター・リフを全部やってしまったからもはや新しいものを作るこ

          何もかも出尽くしている今、いかにオリジナリティを出すか

          クリエイターに大切なことはだいたいこの本に書いてある

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          久しぶりに本を紹介したい。4月1日に発売されたばかりの本で、即購入し、届いてすぐに一気に読み切った。今読み終えた直後。居ても立っても居られない。このあまりにも素晴らしい名著を紹介したい、という強い想いに突き動かされてnote を開いたところだ。 ※リンクはアフィリエイトリンクです。ここから買うと筆者にほんの少しだけ利益がもたらされます。(皆さんが購入する価格は変わりません) 日本初のレゴ認定ビルダーとして有名な三井淳平さんの著書。タイトルは「ブロックでなんでもつくる!ビル

          クリエイターに大切なことはだいたいこの本に書いてある

          3月のタワゴト

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          わたくしが極めてテキトーなスタンスで続けているPodcast『酔いどれタワゴトーク』。あまりにも多すぎる&長すぎるため、とてもじゃないけれど全部聴けないと思うので、なるべく毎月、まとめnote を書こうかなと思い立ちました。 タワゴトPodcast はこちら。ここではApple Podcast でご紹介。各種Podcast アプリでも聴ける(はず)です。

          3月のタワゴト

          推し活日記

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          皆さんにもいますか? 推し。 わたしが推しているアーティストのファンクラブが今年20周年を迎え、その記念としてファンクラブイベントが開催されている。(この記事を書いている時点ではツアー中なので進行形) わたしは3月9日(土)、その札幌公演に足を運んだ。 ファンクラブは20周年だがご本人の活動歴はもっと長く、再来年には30周年になるのではないだろうか。 もったいぶってないで紹介しましょう。わたしの推しはこの人。 坂本真綾。シンガーであり、声優であり、ミュージカル女優で

          推し活日記

          地球ゴマを知っていますか?

          「スタンダードプラン」に参加すると最後まで読めます

          昭和の前半、一世を風靡した地球ゴマというおもちゃがあったのをご存知だろうか。 Wikipediaに簡単ではあるものの説明があるので貼っておく。 昭和50年代生まれのわたしにとって、地球ゴマはおそらく一番のブームが去ったあたりを生きてきた感じで、わたしはこれに一切触れることなく大人になった。こういう物が存在しているのは知っていたけれど、タイガー商会という会社がただ一社のみ、これを製造していたという事実は知らなかった。 上記のWikipedia にあるように、唯一この地球ゴマ

          地球ゴマを知っていますか?

        記事

          [小説]テスト・フォー・エコー 第三話

           おれが席に戻って仕事をしていると、午後になって横山がやってきた。 「まだいたか。ちょっとお茶、どう?」  横山はパーティションごしにおれを覗き込みながら手でカップを口につけるしぐさをして見せた。  おれたちは無言のままエレベータで地表へ降りる。このビルは地下で地下街と繋がっていて、そこには若い人たちが愛用するカフェスタンドみたいなものもあるから意外と一階で降りる人は少ない。おれと横山が降りた後、地下へ降りて行く数人がエレベータに残った。  おれたちはビルから出て近く

          [小説]テスト・フォー・エコー 第三話

          [小説]テスト・フォー・エコー 第二話

           眠りの浅くなったところをめがけて不穏なギターのアルペジオが忍び込んでくる。枕の下に半分突っ込んだ携帯端末が理解を超えた仕組みによっておれの睡眠リズムを検知し、ここぞというタイミングで目覚ましに設定されたラッシュの「テスト・フォー・エコー」を鳴らす。ご丁寧に小さめの音量からフェードインする目覚ましの機能と楽曲のアレンジが見事にマッチし、緊張感のあるあやしげなイントロで耳から忍び込んだ楽曲は、不思議なボーカルで脳みその扉を叩く。軽いめまいを覚えながら意識がまどろみを引きずってい

          [小説]テスト・フォー・エコー 第二話

          [小説]テスト・フォー・エコー 第一話

          あらすじ 映像配信サービスで映画を見ていた田神修一は、その映画に自分と瓜二つの俳優が出演しているのを発見する。茅ヶ崎時夫というこの俳優は芸能活動以外のプロフィールが田神修一とまったく同じであった。田神は同僚との語らいから、茅ヶ崎時夫は実写の人間と同じに見えるコンピュータグラフィックスで作られたデジタルヒューマンではないかと疑う。自分と同じ姿、声を持つ自分よりも有名なデジタルヒューマンの登場により、田神修一は次第に居場所を失う。追い詰められた田神はついに錯乱し、映像作品と現実の

          [小説]テスト・フォー・エコー 第一話

          だからアートは面白い

          ものぐさな僕はヘッダー画像を設定するのがめんどくさいため、最近はみんフォトに入る→「猫野ソラ」で検索→良さげなの借りる、という流れ。 そんな具合に仲良しnoter さんの一人、猫野ソラさんのイラストを借りがちですが、今回のはちょっと申し訳ない感じになっちゃったので弁解を。この絵、本当はもっと縦に長く、この人の顔がちゃんと描かれてるんです。ステキなの。でも借りたかったのはこのシャツ。顔見せなくてスンマセン。 さて、本日のお題目はこちら。こちらも仲良しnoter さんの一人、

          だからアートは面白い

          「機動戦士Zガンダム」に学ぶ中間管理職の在り方

           会社組織である程度経験を積んでいくとたどり着く領域、「中間管理職」。経営層と労働者層の間に位置し、経営層でも労働者層でもない存在。中間管理職とはいったいなんだろうか。いくつか手元の辞書を引いてみよう。  手元の三つの辞書を引いてみたところそれぞれ上のような語釈であった。どうやら「現場」「直接」といったキーワードがポイントになりそうである。ここから見えてくるのは、中間管理職とは社長などの経営幹部が直接現場を指揮しているような規模の組織には存在せず、ある程度規模が大きくなると

          「機動戦士Zガンダム」に学ぶ中間管理職の在り方

          何もかも出尽くしている今、いかにオリジナリティを出すか

           1990年代の初頭、当時中学校に上がったばかりだった僕は、当時流行っていたハードロックに傾倒していた。当時、EXTREME というバンドのNuno Bettencourt というギタリストが話していたことが今も印象に残っている。原典がわからない(たしかYoung Guitar誌での、3rdアルバムのインタビューだったとは思う)ので言葉は正確ではないが、要約すると「レッド・ツェッペリンのジミー・ペイジが思いつく限りのギター・リフを全部やってしまったからもはや新しいものを作るこ

          何もかも出尽くしている今、いかにオリジナリティを出すか

          クリエイターに大切なことはだいたいこの本に書いてある

          久しぶりに本を紹介したい。4月1日に発売されたばかりの本で、即購入し、届いてすぐに一気に読み切った。今読み終えた直後。居ても立っても居られない。このあまりにも素晴らしい名著を紹介したい、という強い想いに突き動かされてnote を開いたところだ。 ※リンクはアフィリエイトリンクです。ここから買うと筆者にほんの少しだけ利益がもたらされます。(皆さんが購入する価格は変わりません) 日本初のレゴ認定ビルダーとして有名な三井淳平さんの著書。タイトルは「ブロックでなんでもつくる!ビル

          クリエイターに大切なことはだいたいこの本に書いてある

          3月のタワゴト

          わたくしが極めてテキトーなスタンスで続けているPodcast『酔いどれタワゴトーク』。あまりにも多すぎる&長すぎるため、とてもじゃないけれど全部聴けないと思うので、なるべく毎月、まとめnote を書こうかなと思い立ちました。 タワゴトPodcast はこちら。ここではApple Podcast でご紹介。各種Podcast アプリでも聴ける(はず)です。

          3月のタワゴト

          中二病アラフィフ #呑みながら書きました

          3か月に一度目を覚ます生き物のようになってきたワタクシ。呑み書きとそれ以外のバランスがゴブゴブの実になってきた感もあるわけですが早速、呑んでいきましょ。 わすれないうちに告知note貼っておく。マリナさんいつもありがと。呑み書きで書いてる文章が一番いいよね、という書き手が実は少なくないんではないかと思う。いい文章を書こうとせずにのらくらと書いたものが一番良かったりする、というよくある花し。構成も校正もせずに書いてみることで、自分の中にある自分でも知らなかった何かが見つかった

          中二病アラフィフ #呑みながら書きました

          推し活日記

          皆さんにもいますか? 推し。 わたしが推しているアーティストのファンクラブが今年20周年を迎え、その記念としてファンクラブイベントが開催されている。(この記事を書いている時点ではツアー中なので進行形) わたしは3月9日(土)、その札幌公演に足を運んだ。 ファンクラブは20周年だがご本人の活動歴はもっと長く、再来年には30周年になるのではないだろうか。 もったいぶってないで紹介しましょう。わたしの推しはこの人。 坂本真綾。シンガーであり、声優であり、ミュージカル女優で

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          地球ゴマを知っていますか?

          昭和の前半、一世を風靡した地球ゴマというおもちゃがあったのをご存知だろうか。 Wikipediaに簡単ではあるものの説明があるので貼っておく。 昭和50年代生まれのわたしにとって、地球ゴマはおそらく一番のブームが去ったあたりを生きてきた感じで、わたしはこれに一切触れることなく大人になった。こういう物が存在しているのは知っていたけれど、タイガー商会という会社がただ一社のみ、これを製造していたという事実は知らなかった。 上記のWikipedia にあるように、唯一この地球ゴマ

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          2024年にやりたい10のこと

           タグドリヴンnoteです。    先日、2024年の抱負らしきなにかを書いた。  これを投稿したとき、今年やりたい10のこと、というタグがあるのを見たので、それをひとつ書いてみようと思い立ってやってみることにした。…のだが、10個思いつかない。ちょっと考えても4つぐらいしか出てこないので、Podcast を収録しながら10個考えることにした。 Stand fm 版はこのままここで再生できる。 Podcast アプリで聴きたい方は以下からどうぞ。 と、いうような流れで

          2024年にやりたい10のこと