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毒親は最後まで毒親だということ

暑い中 納骨が終わった
これでしばらくは 礼服のワンピースを着ないで済むだろう
高台の霊園でお経をあげてもらい
骨壺を収めた
さようなら お父さん さようなら
ちゃんとお坊さんにお経をあげてもらえて
よかったね
うろうろしないで
あの世に行ってください
あなたを好きになりたかったよ
最後まで好きになれなくて 残念だよ

用意した香典返しも配り終わった
今回お世話になった人たちにご挨拶もできた
これで父親の事は ひと段落だ

なのに一難去ってまた一難
わたしは呪われているのだろうか

母とは家出以来 接触していなかった

納骨までの2週間
家の中でもトイレやお風呂も時間をずらし
話をしなかった
互いに旦那を通して話をしていた
彼女は同居している家を出ると言ってきかなくて
説得しても頑なに意見を聞いてくれないと旦那が困っていた

産まれて50年近く 殆ど初めて口にした彼女への不満
父親が死ぬ前後 その対応に追われバタバタする私へ
自分の不安や不満をずっと私に吐いてきた母

今はやめて欲しい そう頼んだのだ
父親の最後の始末をするのに大変なんだ
小さい頃からそういうのがずっとしんどかったんだ
わたしの気持ちをわかってほしいんだと
長年我慢していた気持ちを
勇気を振り絞って話した結果
彼女が出した結論は

「私は悪くない。らいまるに責められて辛い。仲良しだと思ってた。
そんな風に思われているなら一緒に住めない!
出ていく!!ここにいたら病気になる!!」
と騒ぎ始めた

心が崩れていく音がした
私の心は ここで完全に折れてしまった
ああこの人は やっぱり私が傷つくことより
自分が傷つくのが嫌なだけなんだと

傷つけられた娘の気持ちより
お母さんが心配だからと同居を快諾してくれた旦那の気持ちより
母のためにリフォームして住みやすいように迎え入れた気持ちより

やっぱり自分の気持ちなんだ
期待を込めた渾身の一撃は見事撃沈した

毒親は最後まで毒親なのだ
父親のように
母もそうなのだ

そうだったんだ。ずっと我慢させていてごめんね。

これだけ言ってくれればよかったのに

父親が終わった途端 今度は母親だ
私は食事もとれず 眠れなくなった

「少し距離 置いた方がいい。あなたが先に短期間 部屋を借りる?
お母さんを説得するけど ダメならお母さんの1人暮らしまで
俺があなたの代わりにサポートするよ」

母親が困らないように
ずっと頑張ってきたつもりだ
でも
こころが折れてしまった
何も伝わっていなかったのだと
確信してしまった

でも旦那にそれをやらせるのは
申し訳ない
だけど怒りと悲しみと悔しさと情けなさと
まだこびりつく母親への心配と
全てが入り混じった気持ちで
うなだれて泣くしかなかった

旦那の言葉に泣きながら頷き
私は納骨の準備をしながら
部屋を契約した

1Kのロフト付きの小さな部屋

不動産会社の人がとてもわかりやすくいい人っぽかったのと
通っているスポーツクラブに近い土地勘のある場所だったので
すぐに決めた

嬉しくない1人暮らしだ
お金もかかる

でも仕方がない

「とにかく たべて ねて 仕事にいって。
今はそれが大事だよ」

母親には言わないで
家を出るつもりだ

5/3日まである程度 整理し 荷物をまとめ
連休中にひっそり引っ越す

世間がやれ旅行だ!BBQだ!と
お祭り騒ぎの楽しい時期に
私はひっそり引っ越しをする

旦那 私 娘 母親 4人で住むために
買った家

娘がいなくなり
私が仕方なく別居をし
母親がいなくなろうとしている

旦那は大丈夫だろうか
心配で申し訳なくて
心が締め付けられそうになる

なんでこんなことになってしまったんだろうか

私が嘘でも謝ればよかったのだろうか
でも私も母には限界だったのだ

私の選択は間違っているのだろうか
なぜ私の家は
周りの人達のような平和な家庭にはならないのだろうか

育てたたくさんの観葉植物 持っていけるかな

夜 眠れなくて 読みました
読みやすかったです




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