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3分で読めるレイルロオドのお話「ハチロクは水にこだわらない?」&WEBTOON作品 レヱル・ロマネスク0 第34話「水の料理」シーン2ネーム&字コンテ

レヱル・ロマネスクサミット2024(仮)開催支援を主目的としたクラウドファンディング

『レヱル・ロマネスクの聖地、人吉を盛り上げたい!イベント開催応援プロジェクト!』

みなさまのご支援のおかげさまをもちまして、ご支援総額8,620,000円、見事に達成・突破いたしました!


こころより御礼申し上げます。

しかも8,620,000円ジャストと、端数調整もいただいての達成でしたので、
そこへの支援をくださった方は「狙って」やっていただけたものと確信しております。

おかげさまで「レヱル・ロマネスク」ファンのみなさま恐らく、そしてもちろんわたくしも、極めて爽快な一瞬を堪能させていただくことができました。

そこにも重ね、改めて御礼申し上げます。

わたくしの方はサミット稼働も確定した様子ですので、さらに盛り上げるお手伝い、しっかりと準備していきたく存じます。
同時に、コンテンツそのものも盛り上げていくべく、まずはWEBTOON作品『レヱル・ロマネスク0』のクオリティ、ますますのアップ図っていきたく思っております。

どうぞご期待のほどたまわれますと幸いです。

さて、前回は第34話「水の料理」、シーン1のネーム&字コンテを掲載いたしましたので

今回はシーン2を公開させていただきます。

サブタイ回収、といった感じのエピソードになっておりますね。
凪の直球な意見をレイルロオド界きってのシェフがどう料理していくものか――
どうぞあれこれご想像いただけましたらと願います。

そんな感じでございますので、今回の短いお話は
「水」をテーマに書いてみたいと思います。

登場するレイルロオドはハチロクとれいな。

タイトルは「ハチロクは水にこだわらない?」です。

どなたにも無償でお楽しみただけますので、よろしければどうぞご笑覧ください。

■ハチロク■


御一夜鉄道8620専用レイルロオド。
出自は旧帝鉄8620形レイルロオドのトップナンバー機であるため、
一流さを見せる部分も多いが、案外抜けている部分も少なくない。

■れいな■


御一夜鉄道キハ07s専用レイルロオド。
出身は硬上鉱山鉄道。
にこにこしながら、結構直球な発言をしたりする。

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『ハチロクは水にこだわらない?』

(バリ! ボリ! ゴリ! ガリッツ!!!)

うふふぅ、ハチロクさん、あいかわらず気持ちのいい食べっぷりですねぇ!

(ごくんっ――はふぅ)

あ、今日の石炭は美味しかったんですねぇ。
吐息、ものすごーく満足そうですぅ。

「やはり高縞炭は違いすぎますね。硬度の高さ、いざ砕けたときの脆い口溶け、不純物の少なさ、喉越しの良さ、
腹燃えのじんわり感――なにもかにもが最高すぎます」

あいかわらずのこだわりっぷりですぅ!
ハチロクさんの石炭トーク、メモして売ったら御一夜鉄道の新しいお土産品にできちゃいそうですねぇ。

「あ」

「え?」

ごくごくごく、ペットボトルのお水を飲んでたハチロクさんが、れいなの方へ振り返ります。

「れいな――なにかありますか?」

あ、れいな、思わず声がでちゃってたんですねぇ。

「ええと、その、大したことじゃないんですけどぉ」

「はい」

「ハチロクさん、石炭ほどにはお水にこだわってないのかなぁって」

「お水」

つぶやいて、ハチロクさんがそっとれいなに近づいてきます。

「お水、その……双鉄さまや真闇様や日々姫が……御一夜の皆さまがとても大切にされていることは理解しておりますし、その姿勢を尊敬してもおりますが」

「はいですぅ」

「その……わたくしにはわからないのです。はずかしながら、『お水の味』というものが」

「あー、確かにですよぉ」

味、レイルロオドには基本ぼやーっとしかわからないですもんねぇ。
ハチロクさんの石炭トークも、喉越しとか歯ごたえがメインになってる気がしますしぃ。

「お水、甘いとか人間のみなさんいってますけど――れいなたちにはレベル、きっと高すぎますよねぇ」

「とは思うのですが……」

きょろきょろ、あたりを見回して、ハチロクさんがれいなのお耳にお口をあてまぁす。

「……学べるものなら学びたいとも思うのです。これほどみなさまが守ろうとしてらっしゃる、『お水の味』というものを」

「そういうお話なら紅ちゃんですねぇ」

よいしょ、お電話――
ふんふん、なるほど! さすがは紅ちゃんですよぉ。

「紅ちゃん、『硬水と軟水は結構味違う』っておしえてくれましたぁ」

「こうすいと、なんすい?」

「ざっくりいって、日ノ本のお水が軟水で、詠国とかフランクとか髑国とか、そっちの方のお水が硬水なんだそうです。
だからきっとぉ」

冷蔵庫冷蔵庫。
ポーレットがいっつも買ってるお水はきっとぉ――

「あ! やっぱりこのコンドレックスっていうの、硬度1468って書いてありますぅ。
バリバリの硬水ですねぇ」

「そうなのですか」

「ポーレット、『れいなもいつでも飲んでいいからね』っていってくれてますからぁ」

よいしょ!

「はぁい、ハチロクさん。そっちのペットボトルの軟水とのみくらべたら、お水の味、わかるかもしれませんよぉ」

「左様でしょうか……では、失礼して――」

まずはいっつもの軟水からいくんですねぇ。

「お水の味です。さらっと冷たく、さっぱりとした」

「じゃ、硬水はどうですかぁ?」

「どうでしょう……(こくり)」

あ! ハチロクさん、お顔が明るくなりましたぁ!

「味、ありますね。ほのかにですが、石炭感を覚えます」

「そうなんですねぇ!」

「軟水とくらべて重厚と申しましょうか……ただのお水ではないけれども、不純物感はございません。
いうなれば……ああ、風味! 風味を感じるお水です」

「そうなんですねぇ」

「わたくし、こちら大変に気に入りました。
双鉄さまにお願いして、おうちでも――」

「残念ながら、ハチロク」

あ、双鉄さんですぅ!

「それは不可だ。なんとなれば硬水の風味の源は、
カルシウムやマグネシムなどのミネラル分だからだ」

「ミネラル分……だと、なにかよろしくないのでしょうか?」

「……洗面台の水垢、あるだろう」

「はい」

「あれがカルシウムの石灰化したものだ。硬度の高い硬水にはカルシウムが大量に含まれているため、
お前のように、蒸発させることを前提に水を摂取するものだと」

「! ボイラアに石灰がたまっていってしまうのですね」

「そうだ。それで細い管が詰まってしまったりしたら、恐らく障害が発生しよう。ゆえ」

「あ」

(ごくっ! ごくっ! ごくっ! ごくっ!)

わわわ! 双鉄さん、ハチロクさんからペットボトルとりあげて、一気飲みしちゃいましたよぉ。

「(ぷはっ)――これは僕が没収する。以降、必ず軟水を摂取するように。いいな?」

あれ? ハチロクさん――ペットボトル取り上げられちゃったのに、真っ赤になって、なんだかとってもうれしそうですよぉ?

「――かしこまりました。マイ・マスター」

;おしまい

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いかがでしょうか?

がちがちの硬水、わたくしもほとんど飲んだことないので、
今度あらためて、軟水と飲み比べながらのんでみたいかと思います!

それはさておきWEBTOON作品『レヱル・ロマネスク0』の過去話。

どなたにも無償でご確認いただける0~7話はこちらで

それ以降のまとめはメンバーシップ特典で

それぞれお読みいただけますので、よろしければどうぞご笑覧いただけますと幸いです。

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また『レイルロオド・マニアックス』の掲載時には、紹介されているレイルロオドの設定画や三面図などの資料で存在するものを公開していきたく思っております。

どうぞご参加ご検討いただけますと幸いです。

【製品版 WEBTOON版『レヱル・ロマネスク』のご案内】

本noteでネーム連載をしております『レヱル・ロマネスク0』の完成品は、
WEBTOON版『レヱル・ロマネスク』として順次リリースされております。

よろしければこちらもぜひご覧ください。

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