3分で読めるレイルロオドのお話「紅の記念日」&WEBTOON作品 レヱル・ロマネスク0 第33話「レイルロオド界きってのシェフ」シーン3ネーム&字コンテ
5月3日。
本日は憲法記念日です。
わたくし、
「憲法=国を縛る決まり事」
……という程度にしか憲法に対する認識ございませんので、今日を機会に、少し憲法について調べてみました。
わたくしどもがしばしば目にする「表現の自由」
これは実は、憲法21条にこのように定められているものなのです。
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第二十一条
集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
② 検閲は、これをしてはならない。 通信の秘密は、これを侵してはならない。
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――非常にシンプルなものです。
シンプルなだけに、「解釈の余地」というものが結構ありそうで。
例えば、「ここからは検閲」「ここまでは検閲ではない」という線引きをどうするかといえば
それは「司法に判断してもらう」ということとなっているようです。
こちらのPDF
https://www.soumu.go.jp/main_content/000072430.pdf
には【表現の自由に関する裁判例】がいくつかあげられており、
それをざらっと眺めるだけでも
・国民自らが、自己の利益を守るために、NTTに検閲をもとめた事例
・「出版物の出版の事前差し止め」が検閲に当たるか否かを争った事例
・法廷でメモを取る行為を裁判所が制限したことの可否を争った事例
・裁判所が命令として取材フィルムの提出を求めることの可否を争った事例
等々に関する解釈が示されており、
「表現の自由」
と
「憲法で保証されているその他の諸権利」
がぶつかることは普通にあり。
そうした場合は「都度都度で、どちらが優先されるかを判断」する他には、現実的な対処法はないのだなぁ――と思いいたりました。
『表現の自由は、憲法で保証されている』
ことは間違いのない事実なのですが、
例えば憲法第13条は
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第十三条
すべて国民は、個人として尊重される。 生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
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と定義しており。
『日本国民であるとある誰かの幸福追求を阻害するような表現』
が、是であるのか否であるのか――
そうした例を考えるだけでも「憲法が保障する表現の自由」は、絶対無敵のワイルドカードではないのだなぁ、と理解できたように思います。
<憲法が保証する権利は、表現の自由の他にもいくつもある>
このことを学習できたので、本日の憲法記念日は、わたくしにとって大変有意義なものとなったように思います。
ちなみに日本国憲法全文
https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_annai.nsf/html/statics/shiryo/dl-constitution.htm
ネットでただで見れるっぽいので、時間あるときちょこちょこ勉強するもの面白そうかなぁ、と感じましたです。
で、憲法で表現の自由が保証されているであろう創作物のひとつである、WEBTOON作品「レヱル・ロマネスク0」。
現在は第33話「レイルロオド界きってのシェフ」のネーム&字コンテを掲載中でございます。
前回はシーン2
https://note.com/railroma/n/na05abb465d69
を公開いたしましたので、本日はシーン3を公開します。
紅登場! でございますね!
シェフモードの紅を書くのはわたくしはじめてでございますので、大変うれしうございます。
メンバーシップ特典記事とはなってしまいますが、よろしければぜひご笑覧ください。
で、こちらはどなたにも無償でお読みいただけます「3分で読めるレイルロオドのお話」
本日は
「紅の記念日」
というものを書いてみます。
登場するレイルロオドは、もちろん紅。
もしよろしければどうぞご笑覧いただけますと幸いです。
■紅■
旧楠颯鉄道キハ100形トップナンバー機、キハ101専用レイルロオド。
現所属は肥颯みかん鉄道。
極めて珍しい「人間同等の食事を取ることができ、プロレベルの調理をできる」レイルロオドである。
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『紅の記念日』
「相棒相棒!!!」
呼べばすぐさま振り返ってくれる。
「今日ってさ、何の記念日だかわかる?」
もちろん、って返ってくるのは、だけど期待の答えじゃない。
「憲法記念日とかそういうのじゃなくて!
紅と相棒のさ、いわゆる個人的な記念日、みたいなので」
まずいぞ、って顔。
相棒、かなり困ってる。
相棒がかなり困ってるのが、結構悲しい。
紅にとっては、なかなかエポックメイキングな日だったんだけど……。
「あー、でも、相棒にとっては当たり前すぎることなのかもね、逆に」
だから、ヒントを出していく。
「毎日くらい? 口にするんでしょ? 人間――っていうか日ノ本人は」
露骨に出す。だって正解してほしいから。
「プロポーズの言葉にする人もいるっていうし? 本当に身近なものなんだよね」
だけどどんどん、相棒の目がぐるぐるしてきちゃう。
困った、ここまで長引くなんて――
もっと早く正解してくれると思ってたから……
(くんっ)
匂い、ただよってきちゃった。
途端に相棒の鼻が小さくなって、ぽんって両手が打ち鳴らされて!
「すごい! 正解! えへへっ、思い出してくれてありがと! 相棒!!」
味覚センサが改良されて、いわゆる五味、辛酸甘苦渋がぼんやりとはわかるようになって――それでも全然、人間のそれには及ばなくって。
だから相棒に実験台……試食役になってもらって、薄いだのしょっぱいだのあつすぎるだのぬるすぎるだの言われまくって。
試作して改良して試作して改良して試作して改良して、やっと相棒が『上手い!』っていってくれた――
「だから、作ったんだよ。あのときと同じ、さやいんげんと油揚げのお味噌汁」
紅にとっては、味噌汁記念日の今日だから。
こころを込めて、丁寧に。
「さ、さ。飲んでみて、相棒。味、あのときと比べて――」
すすって、頷き。具をかきこんで、ごくごく飲んで。そうしてほうっと長い息。
「そか、ありがと、相棒!」
『上手い』って、あのときよりもずうっと静かに、染みてる感じる。
それが嬉しい。
やばいくらいにガーンて嬉しい。
だから、決めた。
来年もその来年も来来年も。
5月3日の、紅と相棒の味噌汁記念日にはきっと。
さやいんげんと油揚げ。それだけのお味噌汁をまた作る、って。
;おしまい
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いかがでしょうか?
紅は鹿兒島の子ですので、お味噌はきっと甘みの強い麦味噌で。
それといんげんと油揚げ――間違いなく美味しいお味噌汁だろうなぁと、わたくし書いてて思いましたです!
紅の料理をいずれ他に見れるであろうWEBTOON作品『レヱル・ロマネスク0』。
の過去話。
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それ以降のまとめはメンバーシップ特典で
それぞれお読みいただけますので、よろしければどうぞご笑覧いただけますと幸いです。
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