薄雲の 蒼き、蒼きひかりを報せた、
かたちを裂きて十二対 其の八重は貴い
衣を容易く横切る慟哭は氷柱を嘯く始末
嗚呼 さめざめ、ともない、思つて居たより果て無く
鳥墜つるを魅せるのも躊躇われる霹靂の外傷、
瞼が裏返り あけをのぞめずとも本を読む
随分と厚化粧をしているものだ、
頸のしらべを語ってきかせるに 応えは疎ましいものであり
逆さなのは鑢れた頁 そこより行先に虚言は移ろうからと
重く怯む華 唖然と、失墜の見栄は左右で違う筈だろう、
轟々と砕ける灰燼の様 明け残るにはあまりに悲惨な悪月の様
憐憫である、醜悪である、怠惰である、そして遺愛である
流れをとめどなく押し進めるのは、
埋骨の最中に錆びた風向きが足跡を追つた
鼻腔を浮かせては 浚渫を促した玉蟾に 再た、わらつている
屈辱の壷の側面で見上げる 草々。

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