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エンジニア&デザイナー100人組織の「全体会」がうまくいくために行ったこと

エンジニア・デザイナー組織の人事の仕事に異動して7ヶ月。担当している仕事の1つに四半期ごとに開催しているエンジニアリング本部全体会という本部全員が集まる場の運営があります。これまで2回開催し、次回から大きく変更することにしたので、これまでの全体会の運営について振り返ってみようかなと思います。

この記事は LITALICO Engineers Advent Calendar 2021 9日目の記事になります。

社内の方はふーんそんなこと考えてたのねーと思っていただいたり、最近入社されてまだ参加したことがない方はこんな会やってるんだなーとイメージしていただいたり、社外の方はLITALICOのエンジニア/デザイナー組織はこんなことやってるんだなーと知ってもらえたらうれしいです。

そもそもエンジニアリング本部とは

エンジニアリング本部は組織として組成されて7ヶ月。いわゆる職種機能型の組織で、主な職種としてはエンジニア、デザイナー、ディレクター、社内ITのメンバーが集まっており、現在100名弱くらいの規模感です。

各事業のプロダクトチームとしてプロダクト開発を担当しているチームもいれば、横断組織として全社や各プロジェクトをサポートしているチームもあります。わたしが所属しているエンジニアリングオフィスグループは、エンジニアリング本部の中で主に人と組織の部分を担っているチームです。

LITALICOは「障害のない社会をつくる」というビジョンで主に障害福祉領域でサービス提供を行っているので、「福祉の会社なのにエンジニアやデザイナーがそんなにいっぱいいるの?」とよく驚かれますが、事業や利用者の方、プロダクトに想いがある素敵な人がたくさん集まっており、いまも毎月新しいメンバーが加わり絶賛拡大中です。

全体会とは

全体会はそのエンジニアリング本部の全員が集まる会で、四半期ごとに開催。ふだんリモートで働いている方が多いので全体会もフルオンラインで行っています。1回4時間の長丁場で、そのうちの1時間程度はコミュニケーションを目的としたワークショップを行っています。

主な目的としては、ビジョン実現のための情報共有と行動指針であるチームLITALICOが実践できるような部署をまたいだ関係づくりです。

毎回の全体会の企画では、全体会の自体目的と各回ごとに設定するテーマや目標という形で活動目標→学習目標→最終的にうみだしたいものという3段階の設定を行っています。

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(こちらは1Qの全体会で設定した目標です)

全体会の準備から終了までの流れ

(1Q全体会の反省をもとにまとめた基本スケジュール)

事前準備

内容によって発表や資料作成を依頼する場合があるので、2週間前には依頼できるようにということで、だいたい4週間くらい前から準備をはじめています。まずはその会の目的や目標、テーマを決めることからスタートして、おおまかなコンテンツの方向性を調整。そこまで固まったらタイムスケジュールに落としていきます。

今年は組織ができたばかり、リモートワーク、新しいメンバーがどんどん増えていて、けっこう知らない人増えてるぞという状況だったので、毎回部署をまたいでコミュニケーションや相互理解ができるようなワークを行っており、準備段階で1番頭を悩ませているのはこのワーク部分です。

効果として相互理解にきちんとつながるプログラムデザインになっているか、実際に行う上でのハードルが高すぎないか、みんなが安心して参加できるためにはどうしたらよいか、ギリギリまで調整しています。

また知らない人といきなりブレイクアウトルームに分かれて話をしてください、というのはドキドキするのでできるだけワークの内容やグループ分けは事前に共有してちょっと心の準備ができるといいなと思っています。

当日

当日は毎回めちゃくちゃ緊張してますが、できるだけ会議っぽくならないように、ゆるやかな雰囲気でファシリテーションをするように心がけています。大人数での会ですが、チャットでのコメントやリアクションも多いのでみんなでワイワイしている感じがあります。

できるだけコメントを拾って双方向のやりとりを増やせたらいいなと思って進行していますが、いかんせん瞬発力がないのでいい感じにコメントしたりはまだあまりできてないなと思います。

事後

全体会では毎回最後に設定していた目標に対しての効果測定と運営自体の改善を目的にアンケートを行っています。2Qの全体会では回答率80.5%でした。

フリーコメントを書いてくれる人も多く、たくさんのフィードバックをいただけて毎回とてもありがたいです。いただいたコメントから全体会だけでなく組織としての改善や別の施策につながっているものも多いです。

アンケートとは別にエンジニアリングオフィスとしても運営の振り返りを毎回丁寧に行っています。運営の振り返りとアンケートの声を重ねた上で改善点を整理し、アンケート結果と振り返りを全体に共有しています。

アンケートでもらったフィードバックに対して、きちんと応えて活かしていくぞというコミットメントみたいなつもりで毎回まとめています。

1Q全体会

1Q全体会は6月末に実施しました。まずは各部署のことを知ろう、あまり難しくなく自己紹介しあえるような時間をつくれるといいねということで、こんなプログラムになりました。

  • 新しく入ったメンバーの自己紹介

  • 各部署のミッションや取り組みの共有とQAタイム(1Qと2Qに分けて半分づつ)

  • 9マス自己紹介をつかったワーク

  • 今後の取り組みや新しい施策のお知らせ

はじめての開催ということもあり、他の部署のことを知れたことやワークで他の人と話ができたことについてポジティブな声をたくさんいただきました。課題として、時間が長かったことでの負担感ワークの時間がもっと欲しかったという声がありました。

※当日行ったワークの設計の細かい話はこちら。


2Q全体会

1Q全体会での振り返りを踏まえて、9月末に行った2Q全体会では内容の録画をしたり、meetのブレイクアウト機能を使ってみたり、各グループの発表の前に上位の部の説明をいれたり細かな改善を行いました。

当初から雑談やコミュニケーションの不足についての課題感はあったのですが、1Q全体会の感想や別途進めていた全員1on1での声などから「雑談したい」の解像度があがってきて、ただ雑談したいというよりはもっと理念やビジョンを感じたり、個人の想いを語るというようなもともとオフィスで働いていたときによく生まれていた会話をしたいということなのではないかという仮説がたちました。

そこで、2Qの全体会では「働く理由」をテーマにキャリアインタビューのようなワークをすることに。

当日のプログラムはこんな感じ。

  • 新しく入ったメンバーの自己紹介

  • 各部署のミッションや取り組みの共有とQAタイム(1Qと2Qに分けて半分づつ)

  • 働く理由をテーマにインタビューワーク

  • エンジニアリングオフィスの上期振り返り

アンケートを抜粋するとこんな感じでした。

(2Q全体会アンケートより)
(2Q全体会アンケートより)

全体会も2回目となり、すこし慣れてきたからかチャットでのコメントや質問、リアクションなども多くなった印象で、参加者の7割くらいがなんらかのコメントをしてくれています。ありがたや。

とはいえ同じく全体の時間が長いことは課題として残っており、インタビューのワークも盛り上がってよかったのですが、グループによって時間が足りなくなってしまうケースがありとても申し訳なかったです。

全体会の今後

予定していた上期2回の全体会を終えて、アンケートでいただいたフィードバック、全員1on1や新入社員の入社1ヶ月1on1、「ななメンター制度」などから集まった声も踏まえて下期の全体会について見直しを行いました。

大きなポイントは3つです。

  • 頻度をあげる(3ヶ月ごと→毎月)

  • 1回あたりの開催時間を短くする(4時間→1~2時間へ)

  • 同期型のコミュニケーションだからできることと、非同期のコミュニケーションの方がよいことを整理してより価値の高い時間にする

その上で、下期に注力したいテーマを改めて話し合い下期に行う全体会の内容を決めました。そんな変更して最初の全体会が今月末にせまっており、またしてもドキドキしています。

組織の状態も、組織をとりまく環境もどんどん変わっていくので、きっと全体会の在り方もやり方もそのときにフィットする形にどんどん変化をしていくだろうし、そうあるべきだと思っています。

そんなわけで、来年の今頃は全体会がどんな形になっているのか想像もできないけれど、全体会で集まったり話したりするのがちょっと楽しみで、終わったあとにまたがんばろって思えるような会や組織になっていたらいいなと思っています。来年はそんなアドベントカレンダーが書けるようにまた1年間取り組んでいく所存です。


というわけで、どんな人がいるチームなの?と思ってくれた方はこちらをどうぞ!


LITALICO Engineers Advent Calendar 2021、明日は@yknoguchiさんの「エンジニア研修のメンターとして必要な項目4+1選」です。お楽しみに!そして明日はなんと@yknoguchiさんのお誕生日だそうです、おめでとうございます^^


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