霧が出てる時の「なんかいつもと違う写真」をロジカルに考えてみる。
はじめに
以前、とある方とInstagramのDMにて、タイトルの話題でお話したのが面白かったのでその話を共有したいと思います。
写真は感覚的なところも多いですが、少し理屈っぽく考えてみるとまた面白いものです。
結論
「なんか違う」の原因は光の散乱パターンの違い
先に結論から言っちゃいます。
「普段撮る写真はレイリー散乱による散乱光が、霧中での写真はミー散乱による散乱光が写真に影響する。光の放射パターンの違いが「なんか違う」を生み出している。」
これだけだと何言ってるのか全然わかりませんよね。
以下で順に説明していきます。
解説
光の散乱ってなんだ?
ググると次のような説明が出てきます。
普段誰もが目にしている光は必ずしも直進して目に届いているわけではなく、不規則に分散しながら目に届いているということです。
光の直進を邪魔する物質が存在する場合、光の散乱が起こります。
そして、この光の直進を邪魔する物質はそこら中に存在します。
そう、あなたの目の前にも…
大気中の気体分子ですね。
レイリー散乱とミー散乱
光の散乱は実はいろいろな種類があります。
その中でもよく耳にするのがレイリー散乱です。
「大気中の気体分子による散乱」はレイリー散乱に分類されるので、普段見ている光はこの場合が多いです。
一番身近な例が、昼の空は青いのに夕焼けは赤い、というやつです。
この辺の説明はググると詳細に書かれているので省きます。
(ちなみに私の地元新潟県はほぼ曇りなので、一日中灰色です…)
一方、ミー散乱はあまり聞き慣れないですね。
「雲粒や霧の粒子による散乱」はミー散乱に分類されます。
2つの違いを簡単な表にすると↑のようになります。
とりあえず、
「レイリー散乱は均一な、ミー散乱はばらついた放射パターンになる」ということだけ覚えておけば大丈夫です。
散乱の違いが写真に及ぼす影響
ここからは推測です。
写真とは、物体から発せられる光線をレンズなどで集め、影像を作り記録するものです。
つまり光の変化がもろに影響するのが写真だと言えます。
普段我々が見慣れている光はレイリー散乱による光。
均一な放射パターンによる光が写真に反映されていると考えられます。
一方霧の中における光はミー散乱による光。
ばらつきのある複雑な放射パターンによる光が反映された写真となります。
よって、
「霧が出ているときは、ミー散乱による複雑な光の放射パターンが、いつもと異なる"印象深さ"や"空気感の違い"を生み出している。」
と考えました。
これが「なんかいつもと違う」の正体だと推測します。
まとめ
以上、推測レベルですが、感覚的な「なんか違う」をロジカルに考えてみました。
学生時代の専攻が光学ではなかったので、厳密には間違っている表現があると思いますが、大目に見ていただけると幸いです。
今後も写真やアウトドアについて
「なんとなく知っているけどなんでだろう?」
みたいな話を論理的に考えられたらと思います。
そんな話のネタありましたら是非お話ししましょう。
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お待ちしております。
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