What is LOVE

こんにちは。
最近寒いですね。
今日は愛についてだらだらと考えてみます。
別に考えたら温かくなれるとは思いませんが、愛はきっと人生においてそれなりに大きなテーマです。
よろしければご一緒に。

いきなりですけど、誰かのことを愛していると言うとき、その愛の向かう先は厳密にはどこだと思います？

性格？顔？仕草？才能？ステイタス？

食べ物や音楽などの好みに関しては、この質問への答えは簡単に言える気がします。

食べ物の場合は「味」とか「食感」、音楽の場合は「メロディー」とか「歌声」とかですよね。おそらく。

でも、人を愛するときって、そういうのと同じように、何か具体的な理由が本当にあるんでしょうか。

私の経験上では、友達に「あの人のどこを好きなの」と聞いたら、大抵は「顔」とか「優しいところ」とか、何らかの具体的な答えが返ってきました。

それを聞いて私は、「ふむ、なるほどね」と納得するわけです。

でも改めて考えてみると、ここでふと疑問が浮かびます。

「顔が好き」と言っていた人は、例えば相手が整形をしたら、もう好きではなくなるんでしょうか。
「優しいところが好き」と言っていた人は、相手が実際には優しくなかったら、嫌いになるんでしょうか。

この問いへの答えは、Yesかもしれませんね。
少なくとも一般的な恋においては。

「結晶作用」って知ってますか。恋をすることによって相手を美化してしまう現象のことで、いわゆる「恋は盲目」状態を指します。

つまり、相手が全てにおいて完璧な、自分の理想を具現化したような存在に見えるとき、人は相手の良いところしか見えない魔法にかかっているわけですね。
私にも経験がありますが、これは恋の初期段階にはありがちな現象です。

この現象に陥っているとき、人は相手の一部分しか見ていません。
全てにおいて完璧で非の打ち所のない人間なんていませんから。
つまり恋は、その相手が持っている(と少なくとも自分は思っている)一部の性質に強く惹かれている心の状態だと言えます。

なので、恋は、夢から覚めると同時に消滅することが十分にありえます。
特定の性質に惹かれていたなら、その性質が跡形もなく消え去ったときには、もうその人は自分にとって脱け殻同然になってしまうわけですからね。

顔とか性格とか、そのような何らかの性質に依存して成り立っている思いは、どれほど高くそびえていたとしても足場がなくなるとすぐに崩れ落ちます。

唐揚げは好きだけど、レモンをかけたら嫌い、みたいな感じです。

そして、この例からも分かるように、性質というのは簡単に変化します。
人はいい意味でも悪い意味でも日々変わっていきますからね。

じゃあ、愛は？
愛は、恋とはどう違うんでしょう。
相手の何に対して伸びているものなんでしょう。

恋は終わるけど愛は終わらない、というようなことはよく語られます。
恋に落ちるとは言うけど、愛に落ちるとは言わない。
だから愛は、突発的に起こったり終わったりするものではなく、永遠なんだ、と。

これは確かに納得できそうな言い分です。
恋が終わった後、顔や性格、その他あらゆる性質を越えて「その人自身」を大切に思ったとき、やっとその気持ちは愛になる、というような感じでしょうか。

じゃあ、愛していた人が急に豹変したら？
残虐になって、自分の家族や自分を殺そうとしてきたら？
もはや元の面影はなく、別人のようだったら？
それでも、その人を変わらずに愛することはできるでしょうか。

私は、それは難しいのではないかなと思います。

どれほど長く連れ添っていても、心から信頼して、決して一部の長所だけを好きなのではなかったとしても。
全ての性質が変わってしまった後で、その人に対して同じ愛を持ち続けられるか…私にはきっと無理です。

自分を殺そうとしてくるような人を愛せるとは思えません。

じゃあそもそも、性質によらずにその人そのものを愛することは可能なのか、という話になってきます。

恋ではNoだったけど、愛でもNoなんでしょうか。

やはり…性質なしに何かを好きになることはできないのかもしれませんね。
でも、恋と愛はイコールではないとも思います。

書いているうちにうまい具合に結論が出ればいいな～と思っていましたが、そうはいきませんでした(笑)
やっぱり深いですね、愛というテーマは。
これ以上続けても答えが出なさそうなので、このへんでやめときます。

恋でも愛でも、その人を好きなのには変わりないだろ！名前をつけて区別すること自体間違ってる！という意見もあると思いますが、こういうことをごちゃごちゃ考えるのもたまには楽しいですよ。

そういえば、百田尚樹さんの『プリズム』という本は、多重人格者との恋愛がテーマです。
人は何をもってその人になるのかを考えさせられる良作でした。ラストは泣けます。良かったらぜひ。

今回はここまで。
読んでくださりありがとうございました。
ではまた次回。