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#03-3/3 「3人の私」その3:第3者として私を見る私~受けてしまったストレスの対処編③~

最後に生まれたのが「第3者として私を見る私」になります。よく客観的に考えろと言われますが、考えるのが本人である以上極めて難しいのです。

「自己否定する私」を適用しても自己分析になり、「主軸が自分」になってしまうため客観性は低くなります。


◎「第3者として私を見る私」=「客観視」の難しさ

一番よいのが第三者に指摘してもらうことですが、実際これもうまくいきません。

・親しい人は悪い点を指摘してくれない。
・配偶者は配偶者の希望が入ってしまうため、悪い点が協調され仲が悪くなる。
ちなみに、最近読んだGMワインバーグ氏の著書には日誌を書き、見返すことで客観性を養うとよいとあったが、筆不精でおそらく書いても見返さない私には向いていない方法と感じました。それだけ難しいのです。

◎どのようにして「第3者として私を見る私」(客観性)を手に入れたのか?


「自身を他人に置き換えるのは非常に難しいが、他人を自身に置き換えるのは比較的容易である」ことに気づいたのです。
 
もともとは自身のアイデア力を磨くための訓練として始めたことなのですが、他人を観察し、他人を自分に置き換えたとき、どう行動するかをイメージ・シミュレーションしていました。

 例えば、不具合が多発している装置を観ては、自分だったらどんな装置を作るのかをイメージします。ちなみに良いアイデアが浮かんでも担当者がダメージを受けるだけなので、依頼がない限りは自分の中に留めておくようにしています。
 
この訓練から気づいたのは「他人」と「自分」の違いは、「しがらみの有無」であるということ。

つまり実環境の他人はしがらみを受けるが、シミュレーションの中の私はしがらみがないことを前提にイメージを膨らませているということに気づいたのです。
 
この訓練の応用として、自分の案件に対して「しがらみのない自分=他人」だったらどのような選択肢を取るだろうという客観的なシミュレーションを行うことで「第3者としての私の視点」を得ることができます。

これにより事前に「自身と客観」の2つのケースを試すことができるため失敗の確率を減らすことができました。

◎そしてコンサルタントの私が生まれた

「自身と他人」、「他人と自身」の置き換えの訓練を何度も繰り返すことで、他人が失敗したケースを自身に置き換え、ただ失敗を責めるのではなく、なぜ相手が失敗したのかを客観的に理解し、次回相手が失敗しないためにはどうすれば良いかを提案できるようになりました。

人の形成には現在だけでなく過去のしがらみも影響しているため、さらに分析すると自分に足りないもの(経験など)、相手に足りないものが見えてきます。

この経験で身に着けた能力は、いつのまにか私をコンサルタントにしていました。

◎ストレス対処への適用

少し話がずれてしまいましたが、この方法を用いることで受けてしまったストレスに対して、客観的な立場でストレス原因を判定できるようになります。

失敗というストレスに対して、第3者の視点で「自分の選択が間違っていたのか、周囲の選択(しがらみ=環境)が間違っていたのか」を判定することで、ストレスの所在を明らかにして自身を納得させることができます。 

「自身の選択が間違っていた」場合は
  真摯に受け止め次回同じミスをしないように心掛けましょう。

「自分でも他人でも同じ失敗という結果になる」場合
  それは避けられなかった(または運が悪かった)と思いましょう。

「環境(しがらみ)が原因」の場合
  その環境に近づかない、その環境(条件)で仕事をしないなどの
  事前対策を行うようにします。

もしその環境が「常に自分の選択に悪影響を与える」避けられないものであれば、転職をお勧めします(周囲の考えを変えるのは不可能です、自身が新しい環境に移動する方が圧倒的に合理的です)。

◎まとめ 「3人の私」

①「自己肯定する私」
  ポジティブは大切。でもそれだけでは不十分、いつか心が折れる。

②「自己否定する私」
  自己否定という自問自答によりストレスを分析し
 「未来・過去のストレス」に対応しましょう。

③「第3者として私を見る私」
  シミュレーションにより失敗というストレスの原因は
 「しがらみ(環境)」なのか「自身の選択ミスなのか」を明らかにでき
  そして「そのミスの回避策」を提案できるようになるでしょう。

「自己肯定する私」で絶え間ない努力を続けても結果がでず、心が折れそうになったとき「自己否定する私」「第3者として私を見る私」を実践してみてください。

その努力はムダでなかった「自身の選択のほとんどは間違っていなかった」ことに気づくはずです。努力は誰にでもできることではない、誇ってよいのです。
 
最後まで、お読みいただきありがとうございます。
 
「なまけ弁当」

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