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後悔先に立たずを知った日

小学生の中学年頃の話です。

早朝、父と家の周囲をランニングさせられていた私は、バス停を通ったとき
ゴミ箱のそばに落ちている黒い財布を拾いました。

父に追いついて財布を差し出すと、父が中を確認しました。
お札が結構入っていて免許証もありました。

その日に父が交番に届けたら、すぐに持ち主が現れお礼がしたいと自宅にきたようです。私は学校で不在だったので母が対応しました。

給料が全額入っていたらしく、その1割ほどの現金とお菓子をいただいた
そうです。
母がそのお金で私に靴を買ってくれました。
青地のキャンバス地にミッキーマウスの絵がプリントされているやつです。

すごく嬉しくて毎日学校にはいていきました。

ある日、汚れが目立ってきたので、自分でお風呂場で洗いました。
靴の裏まで綺麗に洗いました。

でも靴裏の汚れがまだ残っているのが気になり、風呂場にあったハイター(
漂白剤)をかけて完璧にしようと思いつきました。

ハイターをかけるとみるみる白くなって、嬉しくなりました。
ある程度時間をおいて、水で流して外に干そうと裏がえしたら・・・

無惨にも青いキャンバス地がおどろおどろしい模様になっていました。


この時「後悔先に立たず」ってこのことか 
と呆然としながら悟った私がいました。


その後靴がどうなったのか、親になんと言われたのか全く記憶がありません。

今でも「後悔先に立たず」ということわざを聞くと蘇る苦い思い出です。

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