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春は出会いと別れの季節です(1)

その昔、中学校の国語の先生が4月の最初の授業で「『春といえば〇〇』誰か思いつくやついるか?」と問いかけたことがありました。確か2年生の頃で桜とか入学とか、新学期とか色々出す中、私も手を挙げて「出会いと別れ」と答えました。

その当時必ずと言っていいほど見ていた「世にも奇妙な物語」の冒頭で案内役のタモリさんが「春と言えば出会いと別れの季節です…」と語りはじめたものが印象的だったのでその受け売りなんですが、先生にウケた事は何となく覚えていて、桜の咲く頃になるとそのときのタモリさんの口調で脳裏に蘇ります。

これまでの生活との別れ

季節的に色々なことが切り替わる春ですが私の生活にも変化が起こりました。何が変わるのかはまだ書けませんが、それによってここ数年続いていた生活に変化が起こることとなるので、第1段は出会いと別れのうち別れを惜しみnoteを書いています。

こちらのnoteにも書いてあるように、私は子ども向けのプログラミング関連の分野で活動しており、元々特定の場所で働くことは少なかったのですが、昨今のコロナ禍の影響もあり日頃の仕事の殆どが自宅からのオンライン・リモートとなりました。

業務内容も夕方から夜にかけてオンライン教室等で放課後の子供たちのサポートをすることが主ですので朝や日中にまとまった自由な時間があります。そうなると否が応でも自宅周辺の地域について目が向くようになり、元々は会社への通勤など利便性で選んでいた場所ではあるもののさまざまな観点で身近に感じるようになりました。

長めの散歩でいろんな場所をつぶさにみてまわったり、近隣の飲食店でゆっくりと過ごしたり充実した贅沢な時間だったと振り返ります。

地元の推しポイント

そこで様々な地元の推しポイントを紹介してその名残惜しさを昇華させようというのがこのnoteの趣旨です。あまり紹介すると住んでいるところが特定されるのでは?とも思いますがそれなりに広いエリアから推しポイントを選びますのでその心配は少ないと考えています。

お花見シーズンでしたが花より団子ということで推しの食事ポイントから先に紹介していきます。

cowaca - カウンターのみのイタリアン

カウンターのみ数席で営業しているcowaca(コワカ)さん。イタリア各地で修行してきたオーナーとパートナーのお二人で営業されています。営業日はインスタでチェック。

消費税10%の影響を受け1,000円ランチこそ無くなってしまいましたが税込み1,000円台から前菜・メイン・デザート・飲み物といったコースのようにいただけます。前菜はサラダや野菜たっぷりのスープ。メインはパスタはもちろんお肉や魚も日替わりであります。手作りデザートに、コーヒー、紅茶で空いたお腹を満たしてくれました。私のような時間のある人枠に行くと昼からワインを傾けるお客さんも多く、もっと自由な方もいるんだなぁと憧れたりしていました。私の場合は夕方のオンライン教室がネックでそういう機会はなかったなぁと。

天ぷらと鮮魚 - 贅沢カウンター目の前揚げたて天ぷら定食

こちらもカウンターのみのお店天ぷらと鮮魚さん。名前の通り新鮮なお魚と天ぷらで迎えてくれるお店です。以前は板橋駅前で本鮪の丼物や定食で人気のあったお店を移転し今のスタイルになりました。

これは何といっても、注文してからカウンターの目の前で揚げていただける天ぷらがとても美味しい。ご飯の炊き加減もこだわりでご飯がいつも足りなくなりました。本鮪のお刺身定食や、両方味わえる天ぷらと鮪定食など1,100〜1,650円程度でいただけます。こちらでいただいた穴子の天ぷらが私の穴子観を360度変えてくれました。とんかつ定食もボリューム満点でした。夜もやっているようなのですが近くで飲もうという時はぜひ行ってみたいです。

喫茶メリー - 本場台湾の味ルーロー飯

こちらは、木賃文化(木造賃貸風呂無し物件を楽しむこと)の普及をすすめる山田荘・くすのき荘による喫茶メリー。

なんでルーロー飯なのかというと、彼らの使命の地域で暮らすという取り組みの中で地元に暮らす台湾人シェフとの交流があり、メニュー作りをお願いしたんだとか。最近は週末中心の営業となってますがたまに夕方の用事がない日にいただくランチでの瓶ビールは忘れられないでしょう。

喫茶ピノキオ - ゲーム卓でいただくクリームソーダ

こちらはいわゆる本場ものの喫茶店。歴史的な店内にはゲーム卓が数台あり今もテーブルがわりに使われています。(電源が入るのかは不明。いくつかは電源ケーブルが切断させているようでした)

そして遠方からも食べに来る人がいるという、厚いホットケーキは最近よくあるふわふわのものと違ってずっしり食べごたえがありました。食事も種類があり個人的にはサンドイッチに添えられたコンソメ味のポテトチップがツボでした。

線條手打餃子専門店 - カラフルな薬膳餃子

餃子にも色々ありますが、こちらは台湾の薬膳餃子で餃子の皮がカラフルで驚かされます。

見た目だけでなく味も良く、素食由来のベジタリアンメニューもあっておすすめです。席数が少なく通りからのぞいてみて空いていたら即決でした。いわゆる餃子を期待していくと物足りないかもしれませんが、餃子な気分な時にぜひどうぞ。

中華料理 三喜 - 元気な小姐、高コスパまち中華

三喜(ミッキ)さんの看板娘(一説にはお母さんらしいです)のお姉さんがいらっしゃいませーと元気よく迎えてくれる中華料理店。それだけで元気が出ます。

日替わりチャーハンが500円、日替わり定食が600円。このコスパはよそでは敵いません。そしてちゃんと美味しいのでありがたい。定食につく杏仁豆腐の器がまちまちで一人で今日は大当たりとかニコニコしてしまいました。

SALASA - 本格インド料理とカメラがずらっと並ぶ棚

前出のまち中華三喜の角を曲がるとひっそり佇む本格インド料理。インド大使館のある早稲田エリアで働いていたこともあるため様々なカレーを頂くことがありましたが、こちらはインド人シェフによる本格仕立てらしいです。

確かにお料理もしっかりスパイシーですが、デザートのケーキにもちょっとツンと香辛料が使われていて、勝手にそれが本格的だなぁと思っていました。また世界各地を飛び回るオーナーが蚤の市で壊れたカメラを見つけると買い集めるという壁一面のカメラは圧巻です。私は勝手に滝野川の絶滅メディア博物館と呼んでいます。

板五米店 - 気分が上がるお弁当

古い作りのお米屋さんを地域の協力で改装して、お弁当屋さんとおむすびのレストランとして営業中。

開店当初レストランとして2階のお座敷でおむすび定食をいただくことができましたが、新型コロナ流行によって飲食店の営業は難しい判断を迫られましたがその時に始めたお弁当が絶品で、我が家も何度もお世話になりました。このお弁当を持って石神井川散策はとても贅沢です。

さて石神井川が出てきたところで推しポイントは見どころ紹介に移ります。

石神井川 - 春は桜、初夏は蓮 都会の大自然

朝散歩コースで迷ったときに絶対ハズレのない石神井川。春は両岸の桜がとても立派で鯉のぼりがかけられたり、様々な水鳥も集まります。隣接する遊水池では蓮や水生生物の観察もできます。

辿っていくと王子の飛鳥山のふもとまで繋がっていて散歩コースのバリエーションを増やしてくれました。周辺に維持される自然もとても豊かで、黄金虫の群れに遭遇して興奮したのが忘れられません。

北区立音無さくら緑地 - 吊り橋渡って

この公園に最初足を踏み入れた時は鳥肌が立ちました。石神井川沿いの小さな緑地なのですが、遊歩道の上に吊り橋が掛かっているのです。

緑に囲まれた吊り橋ですが、緑地に囲まれた民家への通路にもなっているようで、この土地に暮らす人は日常的に吊り橋渡っているのかなと考えると何とも不思議な気持ちです。

憲兵の詰所 - 歴史の忘れ物

この辺りは歴史的に軍用地や軍需産業で栄えた頃があるそうです。この建物もそうした工場用地に引き込まれた線路の貨物を見張る憲兵さんの詰め所だったなど謂れのある遺構だそうです。

博物館だけでなくまちなかにもこうした歴史を刻むものがもっとあるのかもしれませんね。

板橋区立加賀公園 - 築山でも山登り

食事スポットで紹介した板五米店のお弁当をこの公園の山の上でいただきました。

隣接する敷地にはこちらも軍事産業の遺構があり、銃弾などの弾道研究をしていた施設があったそうです。

北区立音無親水公園 - 水の流れる音に癒されて

ちょっとした水辺で遊べるスポットです。周辺道路より大きく窪んだ地形は日除にもなって涼しげです。

自宅で仕事するときも、渓流の音とか流したくなりますが、やはりリアルの音はいいものです。

北区立名主の滝公園 - 結構険しいお庭散策

こちらもかつての庭園跡。築山から滝が造られていたり大きな池に亀がプカリと浮かんだり。しばらくぼんやり過ごすのにいい場所です。

あるとき全てのルートで見て回ろうとしたらそれは大変骨が折れました。アップダウンあり、基本的に整備されていますが土や岩の上を歩く場所ありと運動にもなります。

醸造試験所跡地公園 - 赤煉瓦と芝生のコントラスト

芝生が広く人目を気にしなければゴロゴロ転がりたくなる場所です。昼休みに芝生で昼寝できる貴重な場所です。

隣の敷地は醸造試験所だった場所ということで立派な赤レンガと青い芝生の対比が気に入ってます。存在を知らずに散歩で見つけた場所なので発見した時は感動しました。

豊島区立 谷端川南緑道 - どこまで続くか歩いてみたい

緑道の一部を見かけ、どこまで続くのか確かめたく散歩で通いました。かつて川があった上を塞いだいわゆる暗渠の上の遊歩道です。

川だった頃の名残か、両側に立ち並ぶ住居や店舗の裏側感が不思議な感じでした。

西光院 - 参道の仁王像

子供が読んだ絵本に仁王さんが出てきたので、近くで見られる場所はないかと調べました。山門こそありませんが参道で仁王さんが出迎えてくれます。

実はさらに近所にちょっと浮かれた仁王さんを見ることができる場所があるのですが、それはお好きな方が見つけてくださいね。(もちろんそれぞれの箇所は関係ないと思います)

豊島区立池袋の森 - 一歩出れば繁華街

かつて酪農を営む牧場があったと言われる場所で池を囲むように木々が公園として残されています。

一歩外に出ると賑やかな繁華街でそのギャップに驚きます。池に暮らしていると思われる大きなカエルや、春にはオタマジャクシ。夏に散歩した時は枇杷の木から実が落ちてきたりと、都会から徒歩0分で自然を満喫できます。

マンションが整備する桜並木 - 木陰のベンチで読書

マンションが敷地の周辺に設けた歩道とそこに立ち並ぶ桜の並木です。自然的な風情はありませんが満開の頃は桜のトンネルの様相で見ものです。

いくつもベンチが設置されていて、ちょっと一休みしたいときも重宝しました。

地元に目を向けることを覚えた

実はこの地に暮らすようになる前に会社勤めをしていたときも3年ほど職住近接の暮らしをしていました。その時はかっちり朝から夕方まで会社で過ごし、徒歩で帰宅というリズムで、生活範囲が狭いというだけで、生活に必要という動機以外で自宅周辺を開拓することは稀でした。

それこそ冒頭でも登場したタモリさんの名物番組、ブラタモリではありませんが、今回紹介した推しポイントのようにブラブラとただの散歩、ただのあそびで面白い場所を見つけるといった機会を得たことはとても豊かな時間だったなと感じています。

散歩で見つけたわけではありませんが、そうした生活の中で地元に根付いた活動にも参画するようになり、JimoKidsでは仕事面でも生活の上でもとてもお世話になりました。

地元に暮らす子どもたちに、地域の大人が知恵を出し合って学びの場を形成したいという考えで活動しています。今までより少し離れることになりそうですができる範囲で関っていくつもりです。そしてこれからも注目応援しています。

他にもおすすめの氷室のかき氷屋さん、こだわりコーヒーの焙煎所など書ききれませんでした。つい賑わう市街地に目が行きがちですが、自分の足で見つけたとても豊かな地元に今もワクワクしています。

もしご紹介した中で気になるポイントが見つかったら行ってみてくださいね。その際お声がけ頂ければ喜んで駆けつけますので!

第2段では、変化をもたらした新しい出来事について紹介できると思います。noteでのフォローや各種SNSでも告知するつもりですので。フォローしてお待ちいただけると嬉しいです。

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