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ヘッピリムシとお寺の関係

ヘッピリムシという虫をご存知ですか?

敵に対して、ガスを噴射する虫です。


君の名は

ヘッピリムシは、子供と読む絵本に頻繁に登場し、図鑑にもそのガスを噴射するというユニークな特徴からも大きく取り上げられています。

ヘッピリムシの方が親近感のある名称だと、個人的には感じていたのですが、

絵本や図鑑に登場する際の名前は、ヘッピリムシではなく

ミイデラゴミムシ

とよばれます。

このミイデラゴミムシは、

先程お示しのように、

ガスを敵へと噴射します。

そのガスはなんと100℃を超える温度で、水蒸気とベンゾキノンという成分を含んでおります。

高温であることから敵に火傷を負わせることが出来ますし、さらにベンゾキノンによって化学的に皮膚や粘膜を侵してしまいます。

さらに刺激臭もあるというから堪らない。


神が創造した生き物

ガス噴射のシステムがあまりに精巧につくられていることから、一般的な進化論では説明がつかない。これは神が創造したに違いない。と論ずる人もいたそうです。

※しかし今は生物進化としてこのガス噴射システムも説明できるようです。


ミイデラ?

ところでずっと気になっておりましたことがあります。

どうして"ミイデラ"という名前がついているのでしょう?

音からまず思いつくのが、やはり

三井寺

となります。

漢字ではミイデラゴミムシは

三井寺歩行虫

と書くそうです。

予想通り、三井寺ということがわかりました。

それではなぜ、三井寺という名前がついているのでしょうか?


放屁合戦

三井寺といえば、園城寺(おんじょうじ)とも呼ばれる滋賀県大津市にある天台寺門宗の総本山です。

ミイデラゴミムシの名前の由来には、諸説あるようですが

有力な情報としては、

三井寺に保管されている鳥羽絵「放屁合戦」なるものがあるそうです。

その絵では例えば以下のように、2人が尻を向け合い屁を掛け合っています。

画像1

上記画像を引用させていただいたこちらの記事では、上記以外の画像も紹介されています。

なんとも愉快な意匠です。

この放屁合戦のように、屁を掛ける虫ということからミイデラゴミムシという名前となったようなのです。


ちなみにミイデラゴミムシのガス噴射口とお尻は別なので、正確には、ガス噴射はオナラではないのです。


おわりに

ヘッピリムシの本名には、お寺の名前が隠されており、それは江戸期頃の文化財との深〜い関係があることがわかりました。

気になることを調べてみると、意外なことを知ることが出来ますね。


おしまい

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