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複合音ってなあに?

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あらゆる波形はサイン波の寄せ集めであることを重ね合わせの原理という
複数のサイン波からなる音を複合音と呼ぶ

振幅をa、周波数をf、位相をΘとしてi個のサイン波からなる複合音を数式で表すと次の通り―
$${s(t)=\sum_{i}a_isin(2πf_it+Θ_i)}$$

複合音は周期的かどうかで周期的複合音非周期的複合音に分けられる
例えば周波数が1000Hz、2000Hz、3000Hzの3つのサイン波の周期的複合音の波形(a)と周波数特性(b)をグラフにすると次の通り規則的に並んでいる(周期的複合音)―

一方、例えば1000Hz、1900Hz、3100Hzのサイン波からなる非周期的複合音のグラフを見ると、その名の通りめちゃくちゃに見える―

純音であるサイン波の場合音の高さに相当するのは周波数だったが、複合音の場合は基本周波数という
(基本)周波数が同じだと同じ高さに感じる
例えば次の2つは(基本)周波数が両方とも1000Hzなので、音色は違えど同じ高さに聞こえる(※ 音が鳴るので注意)(https://fast-d.hmcom.co.jp/techblog/fundamental-frequency/ より借用)

  1. https://fast-d.hmcom.co.jp/wp-content/uploads/sites/9/2020/08/soundA1-1.wav

  2. https://fast-d.hmcom.co.jp/wp-content/uploads/sites/9/2020/08/soundA2.wav

なお基本周波数の逆数を基本周期といって1回振動するのに何秒掛かるかを表す
先の図にTとして記載されている時間幅のことである

複合音を構成するひとつひとつのサイン波を部分音と呼び、基本周波数のサイン波を基本音、それよりも高い周波数のサイン波を上音と呼ぶ

周期的複合音と非周期的複合音の部分音の違いは、周期的複合音が基本周波数の整数倍だけからなるのに対し、非周期的複合音は基本周波数の整数倍以外の音も含む
なお基本周波数の整数倍の音を倍音整数倍音と呼び、そうでない音を非整数倍音と呼ぶ

ちなみに赤ちゃんが母親のおなかの中で聞いていたともいわれるホワイトノイズ(白色雑音)は、多様な周波数のサイン波を振幅を一定に位相をランダムに変えて重ね合わせたもの
周波数特性をグラフにすると、縦線(縦スペクトル)ではなく横方向に繋がって見えることから
連続スペクトルと呼ばれる

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