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人生の辛さなんて、笑ってごまかせる

ミュージックビデオを観ていました。
人生がどんなに辛くても幸せを求めようというメッセージのこもった曲です。
人生の辛さを表現する為に、スーツの男性が枯れた芝生の上に倒れ込んでボロボロのシーンがあります。
男性は黄色の小さなお花を見つけるんですね。
顔やスーツが枯れ芝だらけになっている男性が、寝転がりながら見つけたお花を両手で包み込もうとしている、その映像がアップで映し出されました。

この人、何してるんだろう?
そんな客観が入った瞬間に、とても遠くからその男性を見ているイメージが湧きました。
広大な枯れ芝の中にポツンと、いい大人のスーツの男性が、真っ昼間から何してるんだろう?
とても悲しく感動的なシーンのはずが、少し面白く感じたんですね。

この遠いところから他人事のように面白がってくれる視線は、1人で辛さを抱え込んでいる人にとって、実はとても救いのように思います。

面白がるというのは、深刻になっている人を馬鹿にしているというわけでは決してなくて、励ましや笑いへの愛みたいなモノが混じっています。

本人は追い詰められて気持ちに余裕がありません。
でも本人以外は気持ちに余裕があります。

辛いかも知れないけど、もうよく分からないほどボロボロになってるその感じ、いい味出てるよ、今すごい面白いよ。
笑っちゃいけないかもだけど、好きだな。

ほんとに?
笑える?

こういったくだらないやり取りが本当に大事だと思います。

今辛いと思っていることも、長い人生で考えたら大したことではないよと直接的に伝えることもできますが、それでは本人自身の気付きになりません。
少し残酷のように感じるかも知れませんが、完全に外の視点から無責任にモノを言う。
そうすることで、あれ?今そんな風に見えてる?悩んでいるのが馬鹿馬鹿しいなと思える。

人生を、笑い飛ばせる余裕が生まれる。

人生を振り返ったときに、そういえばあのとき辛かったけど、今思ったら何であんなことで悩んでいたんだろう?

人生には、そういうことしかありません。

でも、辛い時期に自分だけではそれに気付けないこともあります。

1人で抱え込んでいるくらいだったら、周りの人にその姿を笑ってもらう。
周りの人は辛さを笑いに変えて、笑ってあげる。

これを不快に思う方もいらっしゃるかも知れません。

ですが、悩みを笑い飛ばしてあげることで救われる命があるのなら、たとえ悪者になっても笑いに変える。

人生の辛さなんて、笑ってごまかせるんですから。

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