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母親を亡くした攻めの実家で作った和食/薔薇色じゃない(凪良ゆう/奈良千春)

人生で後悔していることは、純情ロマンチカを全巻実家に置いてきたこととチャンスはあったのにSMAPのコンサートに一度も行かなかったことです。とりです。

※ネタバレ含みます



本日のBLごはんは凪良ゆう先生の『薔薇色じゃない』から『母親を亡くした攻めの実家で受けが作った和食』を作りました。
薔薇色じゃないは、大学時代から5年付き合っていた受けと攻めが生活と価値観すれ違いから発展した大喧嘩が決め手になって別れたあと友人として関係を続けていたところから元の鞘に戻るまでの10年を描いた15年モノの腐れ縁元鞘BLです。
この作品の攻め、自分は二人の生活の基盤を支えてる大黒柱として外でバリバリ働いて家のことは受けにほぼ全力でおまかせ、料理だって微塵もできやしないのに味噌汁は出汁からきちんと取ったものでないと不満という、強烈な亭主関白男で初読の際は結構ぞっとしました。
自分の父がこういうタイプの人間だったので結構生理的な拒絶心が反応してしまったのかもしれません。会社経営して5時から24時まで働いていた祖父は引退した後は家のことを自分でしていた人なので誰の背中を見て育ったんだという感じですが。
この作品の攻めは、母子家庭で女手一つで息子を育てながらきちんと出汁を取るタイプの母親を自分が守ってあげなければという思いで過ごしてきたという生育歴が背景にあるにしても中々、中々な男で...。
加えて受けと別れた後、病気の母親に孫を抱かせて孝行するためといって女と結婚し、その結婚が失敗した後は一回りしたのぴちぴちの若い男の子を捕まえてと中々なフリーダム加減に頭が痛くなるどうしようもない男。
一方受けは攻めと別れたあと、攻めへの気持ちは引きずりながらもきちんと前を向いて仕事に打ち込んでキャリアアップして、ある程度割り切った心を持ちながら大人の男と恋愛して建設的に人生歩んでる男前。
私は心が狭い人間なのでこの攻めの行動どれひとつとして許せないな〜というタイプなのですが、10年も健全に友人関係続けて、止めに土下座でフィニッシュ決めてきた攻めを受け止めてあげられる受けは、自分のことは思ってたより大人じゃないと評しているけどめっちゃ大人だし愛が深すぎるぜ...と思わずため息が溢れました。
攻めには読んでる間随所でかなりいらいらさせられたんですが、自分ことしか考えていないせいで何度も人生の選択を誤って大切なものを全部取りこぼしてきてしまったどうしようもない攻めが、本当に大切にするべきものに気づいてプライド捨てて受けに縋り付く姿がほんとにみっともないけど、それがめちゃくちゃ心に刺さってしまって購入してから短い期間で何度も読み返しています。


メニューはそら豆ごはん、蕗と牛肉の炒め物、菜の花のからし和え、かぶとベーコンの味噌汁、なのですがスーパーを三件回ったのに菜の花がもう手に入らなかったのでからし和えは茎ブロッコリーです。
蕗の皮剥きは嫁ちゃんも手伝ってくれました。

※作り始めに鍋に水と昆布を入れておく
【そら豆ごはん】
米 1合
そら豆 過食部60g
出汁昆布 1枚
酒 大さじ1

①米を洗って出汁昆布を入れて2時間くらい浸水させて酒と塩小さじ1/2を加えて炊飯する。
②塩茹でして薄皮を剥いたそら豆をごはんに混ぜる。

【蕗と牛肉の炒め物】
蕗 3本
牛細切れ 200g
醤油 大さじ2
砂糖 大さじ2
酒 大さじ1

①蕗は板ずりして熱湯で湯掻いて冷たい水にとって皮を剥く。
②油を敷いたフライパンで牛肉を焼く、軽く火が通ったら蕗と合わせた調味料を入れて汁気がなくなるまで炒める。

【菜の花のからし和え】
菜の花
ねりからし 大さじ1
白だし 大さじ1(水 大さじ1/2)

練り辛子を白だしで溶き、湯掻いた菜の花を和える。

【かぶとベーコンの味噌汁】
玉かぶ 1/2こ
ベーコン 4枚
出汁昆布
かつおぶし
麹味噌

①かぶは一口大、ベーコンは1センチ幅に切っておく。
②昆布を戻した鍋を中弱火にかけて10分くらい火を入れる。火を止めて昆布を取り出して鰹節を入れて3分くらい放置する。ペーパーを敷いたザルで濾す。
③出汁を火にかけて沸いてきたらベーコンとかぶを入れてかぶの縁が透き通るまで煮る。味噌を溶いて最後にかぶの葉を入れて予熱で火を入れる。


嫁ちゃんが飲み会ではしゃぎすぎて連絡せずに帰りが遅くなった日に買ってきてくれたマカダミアナッツのアイス


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