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「療育」って何なんだろう。

って、改めて最近思う。
正直、「療育」経験は、わりと豊富なほうだと自負している。
(自負ってのも変だけど)
なにしろ1歳後半から、「療育」を子どもに受けさせてきた。

最初はもちろん「療育」と聞いても「????」で、「療育は早ければ早いほどいいので」と先生に言われても、「療育とは何ぞや」状態。
説明を受けても、いまいちピンとこないながら、実際に初めて見ると、これはいいなと。

それ以来、主治医に、「こんなにジャンルの違う療育を受けて、お子さん混乱しませんか?」と聞かれたこともあるくらい、いろいろ体験したけど(「ジャンル」なんて、素人は分からんよ)、当の本人はどこも楽しく、嬉しそうに過ごしてきたし、実際、すべて良いように作用してきたと思っている。

ただ、「療育」が充実しており、しかも親がその中身まで十分見られるのは、未就学児まで。「児童発達支援」の通所は、親が一緒とか、親がミラー越しに見れる(見なきゃいけない)ところがほとんどだったので、通所は大変ながらも、子どもの様子も随分と見ることができたのだ。

運動系、お勉強系、お遊び系、コミュニケーション系、認知発達系……、

どれもこれも、本人は楽しそうだったし、通所を楽しみにしていた。

だけど、小学生に上がり「放課後等デイスクール」に上がると、様相が変わってくる。

まず、さすがに小学生なので、親同伴はほとんどなくなり、学校から帰宅後、「預ける」形になる。いわば学童の療育系だが、正直、小学校が2時、3時過ぎまであり、終了が5時くらいの放デイだと、滞在時間も短く、その間に宿題やおやつも食べるとなると、実際どれほど「療育」をできているのか、わからんな……という感覚もあった。

だけど、本人は相変わらず楽しそうに通っており、「引っ越ししても続けたい!」というので、引っ越し先でも放デイをさがしてみたものの……、ないよね……(苦笑)。
本当にない。
特に、良さそうな放デイは、みんないっぱい。
「3年間、募集を停止しています」
「今から待機リストに名を連ねて、早ければ2年後くらい……?」
みたいのばっか。

なんかもう探すのも疲れたし、案外学校でも楽しそうだし、放課後も近所の子と遊んでいるし、もう「放デイなくて、よくね?」と思ったので、探すのやめていた。
療育通いがなくなって、正直、楽になった部分もあったよね。
その「楽」の中に、「我が子もこれでフツーになったのかも」と思いたい心もあったのも、否めない……。

が、昨日、息子が聞いていた。

「ねえ、引っ越しても、前みたいなところに、通えるって言っていたよね? いつ通えるの?」と。

え、やはり、通いたいの?

と聞いたら、「もちろんだよ」と。

なんで、と聞いたら、「学校でも友達いるけれど、ほんの少しだし、他の子とはあまり仲良くなれない。会話に入れないんだもん」とポツリ。

たしかに、お勉強はなんとかついていけている我が子も、「雑談」となると難易度爆上がり。大好きな虫や恐竜の話や、最近体験した印象的なことを一方的に話してしまうので、周囲は「???」状態になることも多く……。
つまり学校で、「問題なく」過ごせているように見えても、本人にとっては「問題皆無」ではないわけで。日々、背伸びしながら「フツー」を演じているのかもしれないなと気づくと、ふと切なくもなった。

つまり、「療育」とは、「発達に凸凹がある子どもたちを、なんとか定型タイプに近づける練習をするところ」ではなく、「似たような子たちが、心底くつろいで安心できる場所」でもあるのかもしれないなぁと思った次第。

そうかそうか。
ならば、母ちゃんも、頑張って「居場所」を探してやろう!と張り切ったものの。、、、午前中いっぱいかけて電話かけまくって、目下、心くじけ気味。どっこも空いてないじゃん。。

そもそも、転居前に通っていた放デイが、「オンラインでも繋がれますよ」と言ってくれており(夏休みなどの長期休暇の際はリアル通所に切り替える)、引っ越し先の市もOKを出してくれていたのに、最終的に東京都からNGが出ていた経緯もある。「オンラインはコロナ禍の間中の特別措置。コロナ終わったら、リアル通所で」というお達しが出て、オンラインでは繋がれなくなったのだが、デジタルネイティブ世代は、その理屈が理解できない様子。

そりゃあさ、リアルが一番だよ。それはわかっているよ。
でも、そうしたら、不登校児は、療育できないってこと?
オンラインという細い絆でも、息子は希望していたけれど、その道が断たれ、リアル通所をしたいところは満員で通えないって……、どうすればいいのさ。

はぁ~、自閉っ子。いろいろ進学とか、療育とか、いろいろいろいろいろいろいろいろ、調べて探して口コミ集めて電話して尋ねて……の手間暇がかかりまくりですね。もう慣れたけど……、でもね、、。ちょっぴりため息が出ちゃう。

という、つらつら文章でした。
皆さん、同じような悩みは、日本中いたるところであるんでしょうね。

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