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他者と比べるから……

夏休み。
3人子持ちのワーママにとっては、全然「休み」ではない夏休み。

そういえば、昨年は「もう来年は、絶対に夏休みに仕事を入れるのやめよう!」と決心していたんだった。
「今年こそは、確定申告をすごいヨユーもって終わらせる!」
「原稿〆切一日前には必ず出しておく!」
と同じくらい、実現不可能なのに、それでも毎年新たに心に誓って、その誓いを夏休み後半で思い出す……という愚行を再び繰り返す2023年の夏。

でも、今年は総じて、例年よりも少し落ち着いた夏休みだったかも?
引っ越して、仕事スペースが確保できたのが一番で、お互いにイライラをぶつけ合うことなく過ごせるようになったのが大きい。

二番目の理由としては、素敵なバカンスや遊園地、動物園、プール的なレジャーには連れていけない代わりに、電車を乗り継いでせっせと以前の療育に通わせたり、数少ないお友達を泊まらせて、遊ばせたり、日常範囲で少し頑張るくらいに留めたのが、まさかの勝因かも。金も労力も時間も、とことん省エネ夏休み。

三番目は、「競争」「共創」がない一か月だったってことに尽きるかな。

夏休みに入る前の小学校の個人面談では、いろいろ先生からチクチク言われたよね。忘れ物が多いとか、私語が多いとか、ふらりとどこかに行ってしまうとか、先生の話を聞いているようで聞いていないとか、提出物をやれと言っても全然やらない(忘れている)とか。
先生のイライラポイントとしては、「できない子なら仕方ないんです。でも〇〇はできるのにやらない。それがもどかしいんです!」と。

そうね、、、。
でも、まさにそこが発達系のポイントなのよ。

「できる(ように見える)のに、やらない(やれない)」のがミソ。
たしかにそう。目の前ですわって「今ここでやって」と言えば「できる」。
そしてやらせてみると、「ほら、デキるじゃない」となる。
でも次回は、できない。それを「できない」と周囲は思わない。「反抗している」「怠けている」「俺をなめている」から、「やらない」んだと思っている。
ちがうんだよ、、。できないんだよ。
親の私も「できない」を「やらない」と思い、毎日怒っちゃっているから、先生のことも悪くは思えないんだけどさ。

ただね、それをしないと何か問題でもあるのかな、ということも多いよね。毎日おなじ音読を読んでサインをしなくても、死なないよね。それなりにうまくなっているから、それでよくね?私語が多いって、8歳の子どもが35人も集まったら、そりゃ何時間もある授業中、私語もでるよね?地声がでかくて声のボリューム調整できない息子は特に、注意される頻度も増えるよね。忘れ物多いっていうけれど、こんなに膨大な量のプリント物を持ち帰って、宿題するって、私だってムリだよ?

と、親の私が、あまり真剣みなく聞いているのが伝わったんだろうな、ちょっと先生と空気がかみ合わなかったよね。

もちろんできる子はどんどんそこを目指せばいいし、もちろんその方が社会人になってから本人も楽になるのは当然だよ。先生もそうなってくれないと正直クラスが回らないという事情も分かる。
でも、夏休み中に4歳の妹と真剣に何時間もぬいぐるみでおままごとごっごで盛り上がれる8歳息子の姿を見ると……、やはり普段の生活はかなり負荷が高いのだろうな~と思う。

それでも、本人なりにいろいろ挑戦もしていたよ。せっせと電車のスタンプラリーを計画練ってやったり、電車の発車音を次々マスターしたり、好きな理科系の学習漫画で学んだり、カマキリを育てたり、虫観察したり、それなりにできることも増えているよ。

子育てって、本人比で「成長」している分には、見守る側としても嬉しさしかない。だけど、他人比で「成長」を測ると、こういう子はいつまでたっても他の子より「できない」率は高いから、本人も親も苦しくなってくる。

でもそもそも、その子の発達段階に応じて学年を選べないのも変だし、思いっきり早生まれで診断も出ているのに、結局他の子たちと「同じことを、同じタイミングでやれる」ことを求められ続ける学校というのは……、やはりなんかつらいよね。

学校という場は、「競争」と「共創」が求められる場だ。それが辛い子は一定するいる。だから「生きる場」の比率を、もう少し個別事情に応じてコントロールできるといいのだけど。
学校10の子もいれば(これがスタンダード)、学校8でそれ以外2の子、学校5対他の場で5とか。。。
でも大抵は、頑張って頑張って学校10を目指しまくって、ぽっきり折れて一気に学校0になってしまう。
それは本人のためにも、親のためにも、負担の多いことだし、そうなってからのリカバリーはやはり大変な道となる、、と思うのは、そろそろ新学期が視野に入ってきたからか。

さあ、夏休みの宿題、どれくらい終わっているのかな。そもそも夏休みの全貌を把握していない私自身、ヤバい親なのかもしれないが……。

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