ぷらぷらり日記2023.11.22 神戸市東灘区周辺
先月は神戸の六甲あたりをうろついて、山を眺めつつ銭湯に行きましたが、今回は東灘あたりをうろついて、海を眺めつつ銭湯に行きましょう。
JR住吉駅からは、港へと続く六甲ライナーというモノレールっぽい電車の路線があります。自動案内軌条式旅客輸送システムという、自動運転の電車なのだそうです。他には東京のゆりかもめや大阪のニュートラムなどがある。
その自動(めんどくさいので中略)システムの終点のマリンパーク駅は、まさに海のすぐ手前にあります。
近隣には、デカパトスというなんかクソデカそうなプール?がありますが、冬季は休園しているのか、閉まっていました。
もともとはこのあたりは遊園地の六甲アイランドが存在し、かつては賑わっていたようですが、今や閑散としてしまっており、横の工業地帯を走るトラックの音ばかりが聞こえる。
それでも海は変わらない。車があれば市街地からも行きやすそうだし、実はデートスポットとしてけっこう使えるんじゃないかとも思うのですが、びっくりするくらい人がいない。
神戸の港には、こんなところで釣れるのか?というようなところでもルアーを引っ提げたおじさんが2~3人はいるのが普通だけど、そういうおじさんすら見かけない。
しばらくダラダラ歩きましたが、特に何もなさそうなので、缶コーヒーを飲み終えてからは、また住吉のほうへと引き返す。
しかし、海辺はあんなにガラガラだったのに、なぜかマリンパーク駅から出発する自動(中略)システムは満員。あんたらどこから沸いてきた?
どうも、ここは神戸国際大学の最寄り駅でもあるらしい。時間帯によっては生徒たちが押し寄せるのでこのように満員電車になるもよう。
本当は魚崎駅まで乗る予定だったが、満員電車がきついのでひとつ前の南魚崎駅で下車。
この駅もまた、すぐそこに港がある。といってもかなり小さい港だが。なぜかこちらには釣り人がいた。しかも車で来ているらしく、地元の人ではなさそう。
河内長野市ナンバーのバイクも駐まっていた。
ここ、大阪市内からでもそこそこの距離があるはずだが、大阪の南端に近い河内長野からここまで、いったい何時間かけて来たんだろう……?
南魚崎のあたりは、古くから日本酒の名産地なのだそう、菊正宗の本社もあります。
こちらは、浜福鶴という、灘の地酒を造っているメーカー。2階にある吟醸工房は誰でも無料で見学できるようになっており、日本酒の製造工程を知ることができます。
日本酒を造る上で大事なのは米と水。
そういえば、『美味しんぼ』で、一緒に酒づくりをしようと雇った杜氏がいきなり口を利かなくなるという話があります。
ネタバレをしてしまうと、その杜氏は水にものすごくこだわりがあり、雇い主が駅弁のお茶をうまそうにガブガブ飲んでいて、プラスチックのコップに入って水質が劣化したお茶をうまそうに飲むなど何事だと勝手にムカついて拗ねていた……という内容なのですが、正直なところ、確かな腕があったとしても、そんなめんどくさい人と一緒にビジネスはやりたくないな……。
このまま北へと歩いていけば住吉駅に戻れるのですが、なんとなくよくわからん方向へと歩いてみたくなり、ほぼ阪神電車のガードに沿うように散歩。
阪神青木駅のすぐそばにある銭湯、幸福温泉。兵庫県の銭湯料金は今年のはじめに490円に値上げされましたが、ここは据え置きらしく、450円のまま。
関西の銭湯では珍しく、壁に山のペンキ画が描かれています。山麓には湖があり、何槽かのボートが浮かんでいる。たぶん富士山ではない。六甲山でもない。
全体的にぬるめ。水風呂もぬるい。水風呂としてより不感温浴(熱さを感じないぬるい温度の風呂に浸かること)のために使うほうが良いのかも。
幸福温泉の近くの公園で、さっき浜福鶴で買ったほたるいかの燻製とアサヒ生ビールを開ける。アサヒ生ビールはセブンイレブンのアプリの抽選で当たったものなので、実質的にタダ酒である。
そして、ほたるいかの燻製。600円と少しお高いが、浜福鶴のおつまみコーナーでいちばん減っていた。売れているのだろうか。
おお。
これやべえ。うまい。こんな味は初めてだ。100年後のお菓子を食べたときののび太みたいな気分になった。ひとつまみごとに心にジ~ンとしみる味だ。
風呂上がりにタダ酒と600円のおつまみ、それを公園のベンチでやるのがまた一興。若い頃なら(今でも若いが)恥ずかしくて躊躇していただろうが、今はこれくらいのことを躊躇なくできる。
たぶんもっと進化(?)すればビールがそれこそワンカップ日本酒になるのかもしれんが、それはまだ私には早い気がする……。
サウナはたのしい。