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【春弦サビ小説】歩行者bさん鼻歌『春風書簡/藤家秋』に捧ぐ500文字

今日も運命をランダムマシーンに託します。

作品ナンバー85。

もちろん、riraさんのまとめ記事から検索です。


85.歩行者bさん

おお! 歩行者bさんの歌。
作詞は藤家秋さんですね。

みすてぃさんも参加し、最終的には素敵な楽曲になりましたね。

🎵 春風書簡

作詞 藤家秋さん
作曲 歩行者bさん
編曲 みすてぃ


春風書簡 / PJ だいたい500文字

道には、踏みつぶされ、汚れてしまった桜の花びらがたくさん落ちていた。
そこに自分の姿を見ているようで、みじめな気分になった。
髪の毛に感触を感じ見上げると、そこにはピンク色の花びらが空に舞い上がっていた。
頭の上に手をやると、一枚の桜の花びらがあった。
一枚だけの花びらは小さくて、頼りなさげだったが、薄い薄いピンク色をしていて、とても柔らかく、美しかった。
私は右手に桜の花びらを持ったまま、左手を頭に乗せた。
その手はじんわりと温かく、私の冷えた髪を温めた。
髪をワシワシと撫でると、なんだか昔、パパに撫でられた温かく大きな手の感触を思い出してしまった。
安心してしまったの?
そこまで私は不安だったの?
急に鼻の奥が熱くなった。
私は、目から涙がこぼれないように上を向いた。
そこにはたくさんの花びらが、風に揺れながら飛んでいた。
花びらの飛ぶ方向を見ると、そこにはまぶしい太陽があった。

終わり

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