AI×Web3! Stable DiffusionのGPU元気玉作戦が発動?
実験場管理人のpsymenです
AI最新情報を読み解きます!
Stable Diffusion前CEO Emad氏の
反中央集権主義
先日Stability AI社の経営フロントから退いたEmad(エマド)氏は、常々GAFAMやOpenAIなどの大資本によるAI市場の独占支配を批判してきました
AIクリエイターが大好きなStable Diffusionがオープンソースなのは、氏が掲げるAI非中央集権主義「Decentralized AI」が根っこにあります
そんな彼がビッグテックとの計算資源競争に打ち勝つために取る新たな戦略はWeb3を使った元気玉作戦のようです
Stability AI社とレンダーネットワーク財団が提携を発表
▼ レンダーネットワークとは?
聞きなれない「レンダーネットワーク」という名前ですが、
今後世界中で激しく不足するであろうAIの計算資源問題をブロックチェーンソリューションを利用してインセンティブのある形で解決しようとする、オープン・プロジェクトです
世界中のゲーマーのPCに搭載されている、いわゆる「つよつよGPU」のアイドリング時を利用して分散コンピューティングを行う事が可能です
かつて、SETI@homeという「地球外生命からの信号を世界中のPCを使って一緒に探査しようぜ!」というプロジェクトがあったのを覚えている方もいるかもしれません
レンダーネットワークも基本は同じ「分散コンピューティング」ですが、かつては存在しなかったつよつよGPUの計算能力とWeb3テクノロジーを結びつけて、参加者にトークンによる経済インセンティブを与える部分が大きく進化しています
▼📰10億の3D学習データアセット創出に向けての提携
<提携の内容>
レンダーネットワークに参加するノードとアーティストの協力で3DのAI学習データを10億まで生成・拡張する
データ提供者には仮想通貨RNDRトークンによる報酬のWin-Winモデル
これによりネット上に不足する3Dモデルの学習データをオープンソースで集める
▲ プロジェクトの結果が反映されるであろうStability AI社の3DデータAIモデル学習セット
ここ数か月、StabilityAI社はAIによる3Dデータの生成に関する発表をいくつか行っており、この領域に注力している様子がみられます
「AI」と「Web3」という2大不興ワードを乗り越えられるのか
Emad氏の取り組みの意図をわかりやすく言うと
「ビッグテックの支配からAIを解放するためにみんなの計算資源をちょびっとずつオラに分けてくれ!」という事になります
リスクを避けようとする一般の地球人たちに拒否られてしまった悟空の元気玉は、ミスター・サタンというトリックスターへの信頼で実現しましたが、
なにかと炎上しやすい「生成AI」と、すっかりイメージが失墜してしまった「Web3」という2大リスクワードの組み合わせに、はたして「みんな」の元気は集まるのでしょうか?
とはいえ高性能GPUを搭載したPCを持っているゲーマー層との相性は悪くはなさそうでもあり、もはや巨大資本という物理でぶん殴る以外、効果的なグロースの方法がない現実が明白になってきたファンダメンタルAIビジネスまわりの動向として、注目しておきたいプロジェクトです
※ 提携の発表自体は直近のRNDRの値付けに全くの無風でした🥺
AIとWeb3が築く経済圏
AIとWeb3、勘の働く人々は以前から接続領域にアンテナを張っているこの二つの分野ですが、
Soraへの期待値上げからサム・アルトマンの「World Coin」もじわじわと高騰してきており、いよいよ今年はAI X Web3領域で本格的な動きがでてくるのかもしれません
クリプト界隈の人々のSNSでのお作法やふるまいは、生成AI界隈の人々の言説の10倍ぐらいの猛毒アオリ成分を持つため、今後どこかの段階で反AI派の神経を逆なですることは必至な気がします
引き続きニュートラルな立ち位置から見守っていきたいと思います
ちなみにWorld Coin、筆者psymenはエアドロ予約はコツコツと貯めていますがまだオーブに虹彩登録はしていません😅
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